)” の例文
新字:
抑〻そも/\超人の事たるこれを言葉にあらはし難し、是故に恩惠めぐみによりてこれがためしべき者この例をもてれりとすべし 七〇—七二
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
わが面體めんていを後のかたみに殘さんと、さきに其方を召出し、頼家に似せたるおもてを作れと、繪姿までもつかはして置いたるに、日をるも出來しゆつたいせず。
修禅寺物語 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
すゝめもなさずるものは日々ひゞうとしの俚諺ことわざもありをだにれば芳之助よしのすけ追慕つゐぼねんうすらぐは必定ひつぢやうなるべしこゝろながくとき
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
碧潭へきたん一脈いちみやくらんきて、ゆかしきうすものかげむとおぼえしは、とし庄屋しやうやもりでて、背後うしろなる岨道そばみちとほひとの、ふとたゝずみて見越みこしたんなる。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
戀と云ふ、もだへのうちにさてはまた、なにごとを思ふともなくともなき、いたづらのすさびの中にとぞいふ‥‥さつきの獨唱がまだ頭の芯にこびりついてゐる。
玄関の手帖 (旧字旧仮名) / 林芙美子(著)
それさへ年をると共に、隔りが増して、この冬の休暇には親身な話は只の一度もしないで過した。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
そが初めの内こそ憐れと思ひて香花かうげ手向たむくる人もあれ、やがて星移りとしれば、冷え行く人のなさけれて顧みる人もなく、あはれ何れをそれと知る由もなく荒れ果てなんず
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
ひた攻めのぼるつはもの勝鬨かちどきすでに年りぬ。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
おのれも知らず世をれば
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
としるをろちむといへ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
かへつて、るにしたがつて、物語ものがたりきさしたごとく、ゆかしく、可懷なつかしく、みるやうにつたのである。……
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
神柄かむがらや、幾萬いくよろづとしりましき
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
富士河ふじがはふねがたし。はぐくみまゐらす三度さんどのものも、殿との御扶持ごふちたまはりて、つる虚空こくうはこびしかば、いま憂慮きづかことなし? とて、年月としつき夜毎々々よごと/\殿とのうつくしきゆめておはしぬ。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
學院がくゐんつかはして子弟していともなはしむれば、なるがゆゑ同窓どうさうはづかしめらる。さら街西がいせい僧院そうゐんりてひと心靜こゝろしづかにしよましむるに、ることわづかじゆんなるに、和尚をしやうのために狂暴きやうばううつたへらる。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
……すなはかぜこゑなみおとながれひゞき故郷こきやうおもひ、先祖代々せんぞだい/\おもひ、たゞ女房にようばうしのぶべき夜半よは音信おとづれさへ、まどのささんざ、松風まつかぜ濱松はままつぎ、豐橋とよはしすや、ときやゝるにしたがつて、横雲よこぐもそら一文字いちもんじ
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)