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性
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さが
ふりがな文庫
“
性
(
さが
)” の例文
DS の昼と悪魔の夜と
交々
(
こもごも
)
この世を
統
(
す
)
べん事、あるべからずとは云い難し。されどわれら悪魔の
族
(
やから
)
はその
性
(
さが
)
悪なれど、善を忘れず。
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
一たび愛慾の
迷路
(
めいろ
)
に入りて、
七五
無明
(
むみやう
)
の
七六
業火
(
ごふくわ
)
の
熾
(
さかん
)
なるより鬼と化したるも、ひとへに
七七
直
(
なほ
)
くたくましき
性
(
さが
)
のなす所なるぞかし。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
そを何ぞといふに、影を顧みて自ら喜ぶ
性
(
さが
)
ありて、難きを見て屈せざる
質
(
うまれ
)
なきこと是なり。そもこの弱點はいづれの處よりか生ぜし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
出づれば、その道まさり、その伴ふ星またまさる、
而
(
しか
)
してその己が
性
(
さが
)
に從ひて世の蝋を
整
(
とゝの
)
へ
象
(
かた
)
を
捺
(
お
)
すこといよ/\
著
(
いちじる
)
し 四〇—四二
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
記されてある如く既にその
正覚
(
しょうがく
)
を取ったというからには、右の事実はもはや動かすことが出来ぬ。至極の
性
(
さが
)
には相対する質がない。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
▼ もっと見る
夫
(
つま
)
は実直なる
性
(
さが
)
なれば家業に
懈
(
おこた
)
ることなく、妻も日頃謹慎の質にして物多く言はぬほど糸針の道には心掛ありしとのうはさなり。
鬼心非鬼心:(実聞)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
そして上にずらりと書いてあるのは、すべて南斗、北斗の星の名まえ、下にはその星の
性
(
さが
)
をもった人間の名が記されておりまする
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
蕪村が照射と射干との区別を知らざるはずはなけれど、かかる事に無頓著の
性
(
さが
)
とて気のつかざりしものならん。近江も
大身
(
おおみ
)
と書くべきにや。
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
ただかの絳雪を伴なふごとに
輙
(
たやす
)
くはえも来ず。怨ずるに香玉、『わが情癡の
性
(
さが
)
には似もやらで、絳雪物に拘らはねば、こころ自からゆるやかなり。』
『聊斎志異』より
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
それらの果敢なき
性
(
さが
)
ゆゑに、それらの現象なり、事物なりを、もつともつと新しい理解をもつて把握し、それらのものを變化せしめなければならない。
ドゥイノ悲歌
(旧字旧仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
我が
性
(
さが
)
は生れて粗野なりければ、初めは嗜むでものを感ぜしが、いつしかその嗜は病の如くに、心はともすれば顫へて止まらず、幾たびか人に軽んぜらる。
測量船拾遺
(新字旧仮名)
/
三好達治
(著)
されど心
豪
(
ごう
)
にして気韻高き
性
(
さが
)
なれば、はしたなく声を立てず、
顛倒
(
てんどう
)
して座を乱さず、端然としていたまえり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
邸内を歩くにも忍びに歩かなくてはならぬと云ふ拘束を豪邁な
性
(
さが
)
を有してゐる壮年の身に受けて、綱宗は
穉
(
をさな
)
い亀千代の身の上を
気遣
(
きづか
)
ひ、仙台の政治を憂慮した。
椙原品
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
あのように嫌いぬかれて、なおもこころ
私
(
ひそ
)
かに男を思うなどということは、お藤の
性
(
さが
)
でも、またそんなしおらしい年齢でもなく、頭からできない芸当であった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
父と母
性
(
さが
)
合はず、さびしくましき。若きより悲しかりにき。今老いて、七十路過ぎて、さらさらに何の事なし。頼りなく頼りますかも、まさびしく
閑
(
しづ
)
けかるかも。
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
女性のつつましやかな
性
(
さが
)
として、その上に
猶
(
なお
)
露
(
あら
)
わに迫って来ることがどうして出来よう。そういう心理からかの女は失望して、今回のような事を起したのかも知れぬ。
蒲団
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
流通大自在の
性
(
さが
)
を享け、新たなる生命を賦与せられたものの特権として盛んに奔放する。
梓川の上流
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
生れながらの
性
(
さが
)
もあろうが、ピッタリと、ものに廻りあわぬ悲しい人たちなのである。
旧聞日本橋:08 木魚の顔
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
恋の
曲者
(
くせもの
)
、代言人、物事に熱くなる
性
(
さが
)
、
乳母
(
うば
)
、それに
猥褻
(
わいせつ
)
な馬鹿話、くだらぬ
妄想
(
もうそう
)
は、すべて運星のめぐりに邪魔をいたします……さあ、いらっしゃい、わたしたちの力を頼めば
大菩薩峠:28 Oceanの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
冬次郎様と
競
(
せめ
)
ぎ合い、幾変転幾安危、その間死者あり生者あり、失脚せし人、乗り出す人あり、浮世の
性
(
さが
)
をきわめましたが、ふたたびそなたを駕籠にのせ、冬次郎様お屋敷へ差し立てまして
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「邪神は
年経
(
としへ
)
たる
蛇
(
おろち
)
なり、かれが
性
(
さが
)
は
婬
(
みだら
)
なる物にて、牛と
孳
(
つる
)
みては
麟
(
りん
)
を生み、馬とあいては
竜馬
(
りゅうめ
)
を生むといえり、この
魅
(
まど
)
わせつるも、はた、そこの
秀麗
(
かおよき
)
に
奸
(
たわ
)
けたると見えたり」と云って
誡
(
いまし
)
めた。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
悲しき
性
(
さが
)
になりました。まあ海底の異端者とでもいつたやうなところですかね。だんだん故郷の竜宮城にも居にくくなりましてね、しかし、あそこは遊ぶには、いいところだ、それだけは保証します。
お伽草紙
(新字旧仮名)
/
太宰治
(著)
女子の
性
(
さが
)
の斯く
情
(
なさけ
)
深
(
ふか
)
きに、いかで横笛のみ濁り
無情
(
つれな
)
かるべきぞ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
はなやかに咲けども何かさびしきは鶏頭の花の
性
(
さが
)
にかあるらむ
秋草と虫の音
(新字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
『秋の声まづ
逸早
(
いちはや
)
く耳に入るかゝる
性
(
さが
)
有
(
も
)
つ悲むべかり。』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
おしはかるだに、その
性
(
さが
)
の
恐
(
おそろ
)
しときく
荒神
(
あらがみ
)
も
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
素腹
(
すばら
)
の
性
(
さが
)
を
恨
(
うら
)
みわび、
夜
(
よ
)
を
泣
(
な
)
き
濡
(
ぬ
)
れて
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
性
(
さが
)
は
得
(
え
)
て、また
誰
(
なれ
)
恋
(
こ
)
ひて、その
熟実
(
うみみ
)
夏の日
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
かなしき
性
(
さが
)
をひとりさびしむ
小熊秀雄全集-01:短歌集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
みづから
恃
(
たの
)
むその
性
(
さが
)
を
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
あしき鳥の
性
(
さが
)
なり
智恵子抄
(新字旧仮名)
/
高村光太郎
(著)
その
性
(
さが
)
を
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
悦び多き
性
(
さが
)
より流れ出づるがゆゑに、この
混
(
まじ
)
れる力、物體の中に輝き、あたかも生くる瞳の中に悦びのかゞやくごとし 一四二—一四四
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
だから、なにも知らず十一にもなった不知哉丸は、わがままいッぱいで、
恐
(
こわ
)
いもの知らずな小暴君の
性
(
さが
)
をいよいよつのらせていたのである。
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
聲は類なくめでたし。おん身にかれが歌ふを聞かせまほし。法皇の伶人もこれには優らざるべし。そが上に
性
(
さが
)
すなほなる兒なり。善き兒なり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
蕪村が照射と射干との区別を知らざるはずはなけれど、かかることに無頓着の
性
(
さが
)
とて気のつかざりしものならん。近江も大身と書くべきにや。
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
されどわれ、わが
眼
(
め
)
にて見、わが耳にて聞きたるこの悪魔「るしへる」を
如何
(
いか
)
にかして疑う可き。悪魔また
性
(
さが
)
善なり。断じて一切諸悪の根本にあらず。
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
村人某、かねて無頼の
性
(
さが
)
なりけり。村外に遊びけるをり、少婦の馬に乗りて来るを見て、
同遊
(
つれ
)
の者を顧みて
謂
(
いへら
)
く、おのれ彼の少女をして笑はしめむと言ふ。
『聊斎志異』より
(新字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
されど
剛愎
(
ごうふく
)
我慢なるその
性
(
さが
)
として今かく
虜
(
とりこ
)
の
辱
(
はずかしめ
)
を受け、
賤婦
(
せんぷ
)
の虐迫に屈従して城下の
盟
(
ちか
)
いを潔しとせず、断然華族の位置を守りてお丹の要求を
却
(
しりぞ
)
けたるなり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
だが
畢竟
(
ひっきょう
)
は迷いに過ぎない。そのため本来清浄な
性
(
さが
)
に濁りが来るのである。醜さとはこの濁りの色である。しかしこのために救いの誓いが弱められたことはない。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
父と母
性
(
さが
)
合はず、さびしくましき。若きより悲しかりにき。今老いて、七十路過ぎて、さらさらに何の事なし。頼りなく頼りますかも、まさびしく
閑
(
しづ
)
けかるかも。
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
われ
性
(
さが
)
として人とともに歎き、人とともに笑い、愛憎二つの目もて久しく見らるることを嫌えば、かかる望みをかれに伝え、これにいいつがれて、あるはいさめられ
文づかい
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
かれが
性
(
さが
)
は
婬
(
みだり
)
なる物にて、
二八二
牛と
孳
(
つる
)
みては
麟
(
りん
)
を
生
(
う
)
み、馬とあひては
竜馬
(
りようめ
)
を生むといへり。
二八三
此の
魅
(
まど
)
はせつるも、はたそこの
秀麗
(
かほよき
)
に
二八四
姧
(
たは
)
けたると見えたり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
悲しき
性
(
さが
)
になりました。まあ海底の異端者とでもいつたやうなところですかね。だんだん故郷の龍宮城にも居にくくなりましてね。しかし、あそこは遊ぶには、いいところだ、それだけは保證します。
お伽草紙
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
『秋の聲まづ逸早く耳に入るかゝる
性
(
さが
)
有
(
も
)
つ悲むべかり』
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
おしはかるだに、その
性
(
さが
)
の恐しときく
荒神
(
あらがみ
)
も
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
素腹
(
すばら
)
の
性
(
さが
)
を恨みわび、夜を泣き濡れて
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
仮に堅めた
今日
(
けふ
)
の
性
(
さが
)
。
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
恋ふるわが
性
(
さが
)
なれば
信姫
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
汝等は天の左右しあたはざる智力を汝等の中に造るもの即ち天より大いなる力、まされる
性
(
さが
)
の
下
(
もと
)
に屬して而して自由を失はず 七九—八一
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
性
常用漢字
小5
部首:⼼
8画
“性”を含む語句
女性
性質
素性
性急
性来
性根
本性
身性
性情
無性
根性
悪性
甲斐性
性懲
性得
人間性
性分
気性
仏性
天性
...