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向直
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むきなほ
ふりがな文庫
“
向直
(
むきなほ
)” の例文
夢
(
ゆめ
)
から
覺
(
さ
)
めた
思
(
おも
)
ひで、
厚
(
あつ
)
ぼつたかつた
顏
(
かほ
)
を
撫
(
な
)
でた、
其
(
そ
)
の
掌
(
て
)
を
膝
(
ひざ
)
に
支
(
つ
)
いて、
氣
(
き
)
も
判然
(
はつきり
)
と
向直
(
むきなほ
)
つた
時
(
とき
)
、
彼
(
かれ
)
は
今
(
いま
)
までの
想像
(
さうざう
)
の
餘
(
あま
)
りな
癡
(
たは
)
けさに
又
(
また
)
獨
(
ひと
)
りで
笑
(
わら
)
つた。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
無法
(
むはふ
)
に
水夫等
(
すゐふら
)
を
叱付
(
しかりつ
)
けて
居
(
を
)
つた
人相
(
にんさう
)
の
惡
(
わる
)
い
船長
(
せんちやう
)
の
帽子
(
ぼうし
)
を、
其
(
その
)
鳶糸
(
たこいと
)
で
跳飛
(
はねと
)
ばしたので、
船長
(
せんちやう
)
は
元來
(
ぐわんらい
)
非常
(
ひじやう
)
に
小八釜
(
こやかま
)
しい
男
(
をとこ
)
、
眞赤
(
まつか
)
になつて
此方
(
こなた
)
に
向直
(
むきなほ
)
つたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
其時
(
そのとき
)
彼は三千代に
危
(
あや
)
しげな
花瓶
(
はないけ
)
の掃除をさして、自分で、大事さうに買つて
来
(
き
)
た
花
(
はな
)
を
活
(
い
)
けて、三千代にも、三千代の
兄
(
あに
)
にも、
床
(
とこ
)
へ
向直
(
むきなほ
)
つて
眺
(
なが
)
めさした事があつた。三千代はそれを覚えてゐたのである。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あゝ、
可
(
い
)
いとも、」といつて
向直
(
むきなほ
)
つて、お
品
(
しな
)
は
掻潛
(
かいくゞ
)
つて
襷
(
たすき
)
を
脱
(
はづ
)
した。
斜
(
なゝ
)
めに
袈裟
(
けさ
)
になつて
結目
(
むすびめ
)
がすらりと
下
(
さが
)
る。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『あのね、
奧
(
おく
)
さんに
珍
(
めづ
)
らしいお
客樣
(
きやくさま
)
が……。』と
言
(
い
)
つたまゝ
私
(
わたくし
)
の
方
(
はう
)
に
向直
(
むきなほ
)
り
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
と
莞爾
(
につこり
)
して、
草鞋
(
わらぢ
)
の
尖
(
さき
)
で
向直
(
むきなほ
)
つた。
早
(
は
)
や
煙
(
けむり
)
の
余波
(
なごり
)
も
消
(
き
)
えて、
浮脂
(
きら
)
に
紅蓮
(
ぐれん
)
の
絵
(
ゑ
)
も
描
(
か
)
かぬ、
水
(
みづ
)
の
其方
(
そなた
)
を
眺
(
なが
)
めながら
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
婦
(
をんな
)
は、と
見
(
み
)
ると、
其
(
それ
)
は、
夥間
(
なかま
)
の
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
くらしく、
踞
(
しやが
)
んだなりに、くるりと
此方
(
こつち
)
に
向直
(
むきなほ
)
つた、
帶
(
おび
)
も
膝
(
ひざ
)
も、くな/\と
疊
(
たゝ
)
まれさうなが、
咽喉
(
のど
)
のあたりは
白
(
しろ
)
かつた。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ト
向直
(
むきなほ
)
つて、
元二
(
げんじ
)
の
顏
(
かほ
)
をじろりと
見
(
み
)
るやうにして
招
(
まね
)
き、と
云
(
い
)
ふ
形
(
かたち
)
で
蹲
(
しやが
)
んだが、
何故
(
なぜ
)
か
無法
(
むはふ
)
に
憎
(
にく
)
かつた。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
腰掛
(
こしかけ
)
に
上
(
あが
)
り
込
(
こ
)
んで、
月
(
つき
)
の
硝子窓
(
がらすまど
)
に、
骨
(
ほね
)
を
拔
(
ぬ
)
いて
凍付
(
いてつ
)
いて
居
(
ゐ
)
たのが、
慌
(
あわ
)
てて、
向直
(
むきなほ
)
つて、
爪探
(
つまさぐ
)
りに
下駄
(
げた
)
を
拾
(
ひろ
)
つて、
外套
(
ぐわいたう
)
の
下
(
した
)
で、ずるりと
弛
(
ゆる
)
んだ
帶
(
おび
)
を
緊
(
し
)
めると、
襟
(
えり
)
を
引掻合
(
ひつかきあは
)
せる
時
(
とき
)
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
茶
(
ちや
)
の
外套氏
(
ぐわいたうし
)
が
言
(
い
)
つた。……
向直
(
むきなほ
)
つて
口
(
くち
)
を
開
(
あ
)
けたが、
笑
(
わら
)
ひもしないで
落着
(
おちつ
)
いた
顔
(
かほ
)
して
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
と
云
(
い
)
ふ、まともに
坂上
(
さかがみ
)
に
對
(
たい
)
して、
向直
(
むきなほ
)
つたけれども、
俯向
(
うつむ
)
いたなりで
顏
(
かほ
)
は
上
(
あ
)
げぬ。
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
裳
(
もすそ
)
をすらりと
駒下駄
(
こまげた
)
を
踏代
(
ふみか
)
へて
向直
(
むきなほ
)
ると、
半
(
なか
)
ば
向
(
むか
)
うむきに、すつとした
襟足
(
えりあし
)
で、
毛筋
(
けすぢ
)
の
通
(
とほ
)
つた
水髮
(
みづがみ
)
の
鬢
(
びん
)
の
艶
(
つや
)
。と
拔
(
ぬ
)
けさうな
細
(
ほそ
)
い
黄金脚
(
きんあし
)
の、
淺黄
(
あさぎ
)
の
翡翠
(
ひすゐ
)
に
照映
(
てりは
)
えて
尚
(
な
)
ほ
白
(
しろ
)
い……
横顏
(
よこがほ
)
で
見返
(
みかへ
)
つた。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
小笠原氏
(
をがさはらし
)
は、くるり
向直
(
むきなほ
)
つて、
挙手
(
きよしゆ
)
をしさうな
勢
(
いきほ
)
ひで
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
向直
(
むきなほ
)
らうとして、
又
(
また
)
ゴツン。おほほほゝ。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
婦人
(
ふじん
)
は、はつきりと
向直
(
むきなほ
)
つて
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
雪枝
(
ゆきえ
)
は
屹
(
きつ
)
と
向直
(
むきなほ
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
直
常用漢字
小2
部首:⽬
8画
“向”で始まる語句
向
向日葵
向島
向側
向後
向脛
向背
向合
向柳原
向山