休息きうそく)” の例文
すこしも乘客じようきやくわづらはさんやうにつとめてゐるおれか、れとも這麼こんな一人ひとり大騷おほさわぎをしてゐた、たれにも休息きうそくせぬ利己主義男りこしゆぎをとこか?』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
第二 毎日まいにち食餌しよくじ三度さんどかぎり、分量ぶんりやうさだし。夜中やちゆう飮食いんしよくせざるをもつともよしとす。たゞし食後しよくご少時間しばらく休息きうそく運動うんどうはじむべきこと
養生心得草 (旧字旧仮名) / 関寛(著)
住居すまひけました。なにもありません。——休息きうそくに、同僚どうれうのでもりられればですが、大抵たいていはこのまゝます。」とのことだつたさうである。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
曬屋さらしやとてこれをのみわざとす、又おりたる家にてさらすもあれどまれなり。さらしやはその家のほとりほどよき所を見立、そこに仮小屋かりこやつくり物をもおき、また休息きうそくの処とす。
調しらやらんとて臺所へ上て休息きうそくさせけるさて其日もくれに及び夕飯ゆふはんなど與へられ夜に入て亭主は仲間帳面なかまちやうめん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
みぎごとさだめてサンデイは休日きうじつにて、商賣しやうばいつとめ何事なにごと休息きうそくすることむかしの我邦わがくに元日ぐわんじつごとし。
改暦弁 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
吾等われらこれより一定いつてい職務しよくむがあるので、暫時しばらく失敬しつけい君等きみらのちしづか休息きうそくたまへ、わたくしは八すぎふたゝかへつてて、晩餐ばんさんをばともいたしませう。』とのこして何處いづくともなく立去たちさつた。
眼に入るものといへば何時も眼に馴れたものばかりだ………北側きたがはのスリガラスの天井、其所そこから射込さしこむ弱い光線、うす小豆色あづきいろかべの色と同じやうな色の絨繵じうたん、今は休息きうそくしてゐる煖爐だんろ、バツクのきれ
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
けれどしん休息きうそくは、その要のないものの上にだけりる。
詩集夏花 (新字旧仮名) / 伊東静雄(著)
此通このとほり獻立こんだて二人前ににんまへ明日みやうにち晝食ちうじきこしらふるやう、料理番れうりばん申置まをしおくべし、なにかと心遣こゝろづかひいたさせたり、休息きうそくせよ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
伯父々々をぢ/\よぶべしと言ければ兩人は有難涙ありがたなみだくれあつ御禮おんれい申上召連し見知人甚左衞門善助は名主部屋へ入置休息きうそく致させける是に依て越前守には池田大助だいすけに命じ全快屆ぜんくわいとゞけの書面を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
すこしは休息きうそくなければあしつゞかぬからと挨拶あいさつ
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
得しことゆゑ癪氣しやくきも速かにをさまりければ大岡殿には悦ばれ成程めうよい心持こゝろもちに成しと申されるに城富は先々御休息きうそくあそばされよと申て自分もやすみ居たりけるに大岡殿は寢返ねがへりて此方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
御意ぎよい、」と一同いちどう川岸かはぎし休息きうそくする。むかぎしへのそ/\とたものがあつた。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いづれもこゝろこゝろならねば、長途ちやうとらうやすむるひまなく、いそ樣子やうすうかゞたてまつるに何事なにごともおほせだされず、ゆる/\休息きうそくいたせとあるに、皆々みな/\不審ふしんへざりけり。中二日なかふつかきて一同いちどう召出めしいださる。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)