“朝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あさ50.4%
あした29.8%
ちょう11.2%
てう4.0%
アシタ0.8%
テウ0.6%
とも0.4%
あけ0.4%
あさっ0.4%
0.4%
むか0.2%
あさげ0.2%
あさつ0.2%
あさア0.2%
あーちゃ0.2%
いち0.2%
てふ0.2%
0.2%
ムカ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるあさのこと、ひがしそらがやっとあかくなりはじめたころ、いつものごとくふねそうと、海岸かいがんをさして、いえかけたのであります。
羽衣物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
偃松はいまつがあり、残雪があり、お花畑があり、清い水の流れは石原に湛えて幾つかの小池となり、あしたには雲を浮べゆうべには星を宿している。
南北アルプス通説 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
魯侯は女楽にふけってもはやちょうに出なくなった。季桓子きかんし以下の大官連もこれにならい出す。子路は真先に憤慨ふんがいして衝突しょうとつし、官を辞した。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
てうはポオト・サイドに着き、出帆までにわづかに余された二時間を利用して港にあがつた。コロムボ以来十三日目に土を踏むのである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
など、「雪のまだらごま、アシタ楽しも」などと訓んでゐて、何の事だか、噴飯に堪へぬといふ様な訓み方だ。訣らなくても、気分で、そんな風に訓んで了ふのである。
古代中世言語論 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
イニシヘヨリ源平両家、テウツカヘテ、平氏世ヲ乱ストキハ、源氏コレヲシヅメ、源氏世ヲヲカス日ハ、平家コレヲヲサ
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十六日はかならずまちまするくだされとひしをもなにわすれて、いままでおもしもせざりし結城ゆふきともすけ不圖ふと出合であひて、あれとおどろきしかほつきのれい似合にあは狼狽あわてかたがをかしきとて
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
あけ六つ暮六つただ一度、今宵この丑満一つも、人間が怠れば、その時こそは瞬くも待ちませぬ。お前様を、この姥がおぶい申して、お靴に雲もつけますまい。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あさっから晩まで人形いじくりをし通されてたまるもんか、ほかにも障るんです、五人六人と雑魚寝ざこねをする二階にあんなもの出放だしはなしにしておかれちゃあ邪魔にもなるね。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なお、その三月三日には安倍沙美麿さみまろが、「朝ななあがる雲雀ひばりになりてしか都に行きてはや帰り来む」(同・四四三三)という歌を作っているが、やはり家持の影響とおもわれるふしがある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
向日葵ひまわり毎幹まいかん頂上ちょうじょうただ一花いっかあり、黄弁大心おうべんたいしんの形ばんごとく、太陽にしたがいて回転す、し日が東にのぼればすなわち花は東にむかう、日が天になかすればすなわち花ただちに上にむか
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「水茎の岡の館にいもと我と寝てのあさげの霜の降りはも」という古今集こきんしゅうの歌と、どこか共通の情趣があり、没落した情緒への侘しい追懐を感じさせる。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
女組は一先ひとまづ別室に休息した。富江一人は彼室あつちへ行き此室こつちへ行き、宛然さながら我家の様に振舞つた。お柳はあさつから口喧しく台所を指揮さしづしてゐた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
うれしいから、子供のように、心の中で、あさアとくおきよ、おきいでよ、という古風な歌の節をうたう程です。
あーちゃからばーんまでたーだ立ち通ち
野ざらし (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
この恥知らぬ唖の女等はたゞ天に指すばかり、又数多の狂人はいちに立つて、世の破滅を説く由。修道の隠者、流浪の学生たちは、いろいろの噂をしあふ。
法王の祈祷 (新字旧仮名) / マルセル・シュウォッブ(著)
居士コジには居士コジ定見ていけんあり、そを評論ひやうろんせんは一てふせきわざにはあらじ。
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
次の下婢はしためあはて告げぬ
枯草 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
シ日ガ東ニ昇レバ、則チ花ハ東ニムカヒ、日ガ天ニ中スレバ、則チ花ハ直チニ上ニムカヒ、日ガ西ニ沈メバ、則チ花ハ西ニ朝フ(漢文)
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)