“彼室”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あちら33.3%
あそこ16.7%
あっち16.7%
あつち16.7%
かなた16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
富江一人は彼室あちらへ行き此室こちらへ行き、宛然さながら我家の樣に振舞つた。お柳は朝から口喧しく臺所を指揮さしづしてゐた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
もうずっと以前からお客様をお入れしない事になっていますので、——と申しますのは、実はく内々のお話なのですが、彼室あそこは『亡霊の部屋』とって、私共仲間でも怖がって近寄らないくらいです
亡霊ホテル (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
よろしい彼室あっちで待ってな。」
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
女組は一先ひとまづ別室に休息した。富江一人は彼室あつちへ行き此室こつちへ行き、宛然さながら我家の様に振舞つた。お柳はあさつから口喧しく台所を指揮さしづしてゐた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
姫様ひいさまこういらっしゃいまし。」一まず彼室かなたの休息所へ、しばし引込みたまうにぞ、大切なる招牌かんばん隠れたれば、店頭蕭条しょうじょうとして秋暮のたんあり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)