彼室あちら)” の例文
富江一人は彼室あちらへ行き此室こちらへ行き、宛然さながら我家の樣に振舞つた。お柳は朝から口喧しく臺所を指揮さしづしてゐた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
皆様彼室あちらでお待ちかねでいらっしゃいますが、お歌のほうは、もはや——。
稲生播磨守 (新字新仮名) / 林不忘(著)