“こうとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
叩頭23.2%
勾当9.8%
紅燈8.0%
江東6.3%
皎刀4.5%
荒唐4.5%
喉頭3.6%
恰当3.6%
浩蕩3.6%
口頭2.7%
(他:34)30.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あなたの眼力には恐れいったと叩頭こうとうするとき、人は、嘘もからくりも見とおしだ、という事実を承認したわけになる。
作家の経験 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
人を見ればじて叩頭こうとう憐みを乞う態のごとし、これを打てばたちまち死す、口を以て風に向えば復活す
山本勾当こうとうの三絃に合わせて美声自慢のお品女郎が流行はやりの小唄を一くさり唄った。新年にちなんだめでたい唄だ。
三甚内 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ほかの座頭や別当や勾当こうとうたちは、そう聞くと、客の四人を急に内へしょうじて、覚一のすぐまえに席をあけた。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
くはふるに前檣々頭ぜんしやうしやうとう一點いつてん白燈はくとうと、左舷さげん紅燈こうとうえで
わたくし一心いつしん見詰みつめてあひだに、右舷うげん緑燈りよくとう左舷さげん紅燈こうとう
江東こうとうの或る商人あきんどの左の二の腕に不思議の腫物しゅもつが出来た。
「運転手! ちょっと、江東こうとうホテルへ回ってくれ」
猟奇の街 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
どなりつつ、のけぞりながら左膳一振、早くも乾雲の皎刀こうとうを構えた左膳、顔じゅうを口にして二度わめいた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
明瞭な分別もなく、大きな声で何か叫んだ。そして自分も疾走しながら、皎刀こうとうを手に振っていた。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこに作者の現わそうとするのは、現実の深い生に触れて得られた Vision ではなく、疲れた心を襲う荒唐こうとうな悪夢の影である。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
どこまでも、荒唐こうとうの美をほしいままにして、当時江戸前の意気な舞台に対抗させようというのであった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
それは努めて読んで行くとその索寞さくばくさに頭が痛くなって、しきりに喉頭こうとうへ味なるものが恋い慕われた。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
あたかもキーのなくなってる鍵盤けんばんの上では音が出ないように、彼女の言葉の一部は喉頭こうとうからくちびるへ来る途中で消えてしまった。
何所迄どこまで恰当こうとうこしらへかたはら戸棚とだなけるとたなつてあつて
世辞屋 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
今もインドで崇拝さるるハヌマン猴とて相好もっとも優美な奴がこの彫像に恰当こうとうする由(ハウトン著『古博物学概覧』一九頁已下)。
その略に曰く、乾坤けんこん浩蕩こうとうたり、一主の独権にあらず、宇宙は寛洪かんこうなり、諸邦をして以て分守す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私たちの舟はまたの音もゆるく緩く波上に遊んでゆく、流れはもはや急ではない、大江たいこう浩蕩こうとうとしたさざなみである。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
〔譯〕聖賢を講説かうせつして之をにする能はず、之を口頭こうとう聖賢と謂ふ、吾れ之を聞いて一たび惕然てきぜんたり。
「西涼の大将たるものは、いえば必ず行い、行えば必ず徹底して実を示す。聞き及ぶ、曹操は、口頭こうとうゆうで、逃げ上手だというが、汝そこを動かず、必ず馬超と一戦するの勇気があるか」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「道誉、望みの件は、もう心配すな。あとは、例の楮幣ちょへいの人気を、お辺がどんなふうに昂騰こうとうさせるものやら、それをわしは見ているばかりだ。うまくゆくかな?」
——楮幣ちょへいのよびおこした物価の昂騰こうとうもようやくひどいものになってきて、これまでの定賃金では「働き働き、食えなくなる——」という怨嗟えんさが街には充ちているありさまだった。
さらに安芸あきには、桃井、小早川一族を差し置く。周防すおうには大島義政、大内豊前守。長門には守護の厚東こうとう一族を。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
長門ながと周防すおうの兵船五百がここへ着くぞ。大内、厚東こうとうがお味方なるぞ」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三面から翻倒ほんとうして来る水が、この谷に溢れ返る時の怖ろしさも、相当に峡東こうとうの地理の心得のある竜之助にとっては、理解ができないでもありません。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
そこから眺めると目の下に、笛吹川沿岸の峡東こうとうの村々が手に取るように見えます。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それでいけなければ般若丸はんにゃまる晃刀こうとうはりの上からきざまに、一とうもとにとびり。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
西羗せいきょう鼠賊そぞくが、権者の鎧甲がいこうを借りて、人に似たる言葉を吐くものかな。われはただ今日を嘆く。いかなれば汝のごとき北辺の胡族えびすの血を、わが年来の晃刀こうとうに汚さねばならぬか——と。やよ龐徳、はや棺桶をここへ運ばせずや」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昨夜江頭こうとう碧波へきはを湧かす
緑衣人伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
——やがては、芦花ろか散る江頭こうとうの船べりに霜のほこをならべ、よしの葉かげに戦艇せんていをしのばすなどの水滸すいこさいに、かの天罡地煞てんこうちさつの諸星を会するにいたる先駆の第一星こそ、まさにこの人だったのである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幾点の紅灯こうとうに夢のごとくやわらかなる空想をほしいままにわしめたるは、制服のボタン真鍮しんちゅうと知りつつも
京に着ける夕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二輌の車はいきほひよく走せて、やがて当夜の会場帝国ホテルにつき、電灯花瓦はながす昼をあざむき、紅灯こうとうくうにかゝり、晴がましきこと云ふばかりもなき表門をばぐるりと廻りて、脇門わきもんより入りぬ。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
その注進によりますと、今日の戦さの中心は洛北らくほくとのことで、それも次第に西へ向って、南一条大宮のあたりに集まってゆくらしいと申すのでございましたが、時刻が移りますにつれどうしてそんな事ではなく、やがて東のかた百万遍ひゃくまんべん革堂こうとう(行願寺)のあたりにも火の手が上ります。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
その注進によりますと、今日の戦さの中心は洛北らくほくとのことで、それも次第に西へ向つて、南一条大宮のあたりに集まつてゆくらしいと申すのでございましたが、時刻が移りますにつれどうしてそんな事ではなく、やがて東のかた百万遍ひゃくまんべん革堂こうとう(行願寺)のあたりにも火の手が上ります。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
ぼく高等こうとうねんだよ。」とこたえました。
海の少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
で、高等こうとうればしたがってよりつよ勢力せいりょくもって、実際じっさい反応はんのうするのです。貴方あなた医者いしゃでおいでて、どうしてこんなわけがおわかりにならんです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
我友竹村黄塔こうとうきたう)は常に眼をここに注ぎ一生の事業として完全なる一大字書を作らんとは彼が唯一の望にてありき。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
碧梧桐君の令兄の竹村黄塔こうとう君は師範学校の教授をしてこの地に在住してるので朝暮ちょうぼ病室に居士を見舞った。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
ああ戦国の餓鬼がき! 戦場のあとに白昼はくちゅう公盗こうとうをはたらく野武士のぶしの餓鬼! その一ぐんであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なんだ三日前に届いたのか。書類というはよく途中で紛失するものだ。そういう重大なることは、口答こうとうでするように」
東の方は村雨むらさめすと覚しく、灰色の雲の中に隠見する岬頭こうとういくつ糢糊もことして墨絵に似たり。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
北国の雄師月輪軍之助、一の遣い手各務房之丞、二番山東平七郎の三角剣の中央に仁王立ち——相も変わらず両眼をなかばとじて無念無想、剣手をダラリと側にたらした体置きは、先生にして初めて実応し、この修羅場に処して機発如意きはつにょいなる自源流本然のすがた水月の構刀こうとうだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
天下の擾乱じょうらんも久しいことだ。世上、これを皇統こうとうの争いともいっているが、またそもそもは、この義貞となんじとの宿怨しゅくえんにもよる。相互して一身のために、万民をくるしめているよりは、どうだ、いっそのこと、一騎打ちの勝負をして、雌雄しゆうを決しようではないか。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
無銘むめい皓刀こうとう、ふたたび、八相の天に振りかぶって、双眸そうぼうらんらん、四面に構えた。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すでに一本の形をそなえた荒刀こうとうを、刃渡しとして水中に沈めるときの、ほんのちょっとした水温と角度——にはすぎないけれど。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
私は四度目の登山には是非とも荒蕩こうとうたる黒部の峡谷から、処女の純潔を保てる大雪渓の雪を蹈んで、この日本に於ける最高の花崗岩たる名をほしいままにすき立山の絶巓に攀じ登り、飽かず驚嘆の眼をみはりたいと思っている。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
六月十八日に弘前藩士の秩禄ちつろくは大削減を加えられ、更に医者の降等こうとうが令せられた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そのうえで、宋江と呉用とは、高唐こうとう州城の処理を終った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人は高塔こうとうであった。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)