“こうとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
叩頭23.3%
勾当9.5%
紅燈7.8%
江東6.0%
荒唐5.2%
皎刀4.3%
昂騰4.3%
喉頭3.4%
恰当3.4%
浩蕩3.4%
口頭2.6%
厚東1.7%
黄塔1.7%
峡東1.7%
晃刀1.7%
江頭1.7%
紅灯1.7%
革堂1.7%
高等1.7%
公盗0.9%
口答0.9%
岬頭0.9%
構刀0.9%
皇統0.9%
皓刀0.9%
荒刀0.9%
荒蕩0.9%
降等0.9%
高唐0.9%
高塔0.9%
高尚0.9%
高橦0.9%
高踏0.9%
高蹈0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
聚楽第じゅらくだい行幸で、天下の群雄を膝下しっか叩頭こうとうさせて気をよくして居た時でも、秀吉の頭を去らなかったのは此の関東経営であろう。
小田原陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
とはいえいまだいまだ漫才氾濫以前ではあったから吉本といえども営業政策上、大看板に表面の叩頭こうとうすることくらいは忘れてはいなかった。
わが寄席青春録 (新字新仮名) / 正岡容(著)
葛原勾当こうとう日記を、私に知らせてくれた人は、劇作家伊馬鵜平君である。
盲人独笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
前掲ぜんけいの萩の茶屋に住んでいる老婦人というのは鴫沢しぎさわてるといい生田いくた流の勾当こうとうで晩年の春琴と温井検校に親しく仕えた人であるがこの勾当の話を聞くに
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
柳橋の裏河岸うらがしに、大代地おおだいじに、大川の水にゆらぐ紅燈こうとうは、幾多の遊人の魂をゆるがすに、この露路裏の黒暗くらやみは、彼女の疲労つかれのように重く暗くおどんでいる。
我が家に近き町はずれよりは、のきごとに紅燈こうとうの影美しく飾られて宛然さながら敷地祭礼の如くなり。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
俳諧師のむれ瓢箪ひょうたんを下げて江東こうとうの梅花に「ややとゝのふ春の景色」を探って歩き、蔵前くらまえの旦那衆は屋根舟に芸者と美酒とを載せて、「ほんに田舎もましば橋場はしば今戸いまど」の河景色を眺めて喜んだ。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すると友達が、その三百坪もあって背の高い謎の工場というのは、どこにあるか、窓から見える外の様子とか、近所から聞える物音とかで、およそここは江東こうとうらしいとか大森らしいとか分りそうなものじゃないかというと、かの男ははげしく首をふって
東京要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
どこまでも、荒唐こうとうの美をほしいままにして、当時江戸前の意気な舞台に対抗させようというのであった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
涙香るいこう小史のほんあん小説に「怪美人」というのがあるが、見物して見るとあれではない、もっともっと荒唐こうとうけいで、奇怪至極しごくの筋だった。
百面相役者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
明瞭な分別もなく、大きな声で何か叫んだ。そして自分も疾走しながら、皎刀こうとうを手に振っていた。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お綱がそれに力を得て、洞窟の入口へ近づいたのを見た同心の浅間丈太郎は、こういって敵の剣前けんぜんを離れ、上へ這おうとすると、飛び寄った弦之丞の皎刀こうとうが、鋭く足をすくった。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また地主・労働者・資本家は、同様に、まず叫ばれた価格においての用役の量、次にこの用役の需要と供給とが均等となるまで、この需要が供給に超過しまたは不足することにより昂騰こうとうしまたは下落する価格においての用役の量を、取引証書で表わしていると仮定すればよい。
物価の昂騰こうとうにつれて右翼の非常手段がいつ爆発するか分らぬ恐れがあった。
厨房日記 (新字新仮名) / 横光利一(著)
「これは僕の君に上げる最後の手紙になるだろうと思う。僕は喉頭こうとう結核の上に腸結核も併発している。妻は僕と同じ病気にかかり僕よりも先に死んでしまった。あとには今年ことし五つになる女の子が一人残っている。……まずは生前のご挨拶あいさつまで」
追憶 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それは努めて読んで行くとその索寞さくばくさに頭が痛くなって、しきりに喉頭こうとうへ味なるものが恋い慕われた。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
あるいは、「某の実子、幾人ありて、某の年齢は幾歳なりや、だれには幾人の子あるや、なおこれよりのち出産ありや、その生まるる子は男なりや女なりや、今年あるや来年あるや、今年なれば二月か三月か何月なりや」と問うに、その恰当こうとうせる月にて発声す。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
あるいはむしろ貴族的の功徳といわんよりその時節に恰当こうとうの社会なりしがゆえなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
皇恩浩蕩こうとうとも書いてある。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
しこうして彼らを送りし船は、すでに去りて浩蕩こうとうの濤にとりこにせられ水烟渺漫びょうまんうちに在り、腰刀、行李こうりまたその中に在りて行く所を知らず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
母はわたしが帰って来たのを喜んで、顔を見るなり、これから公爵夫人のところへ行って、口頭こうとうをもって、わたしの母は力のおよぶ限りいつ何時なんどきでも奥様おくさまのお役に立ちたいと存じているむねを述べ、十二時過ぎに御光来ごこうらいをお待ちすると伝えるように言いつけた。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
「ですが、御牒ごちょうによって、長門ながと厚東こうとうノ入道、周防すおうの大内義弘よしひろ、そのほか大島義政なんども、みな、人数にんずをあげてお出迎えに出ておりますが」
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——きっと勝運しょううんをひらいてみせます。大内、厚東こうとうの新手のせいも参着したよし。ねがわくばなおぞくぞく、新鋭の隊を、前線へおくり出し給わりたい。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さらに安芸あきには、桃井、小早川一族を差し置く。周防すおうには大島義政、大内豊前守。長門には守護の厚東こうとう一族を。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まもなく烏山修理亮しゅりのすけ、大井田式部があとを慕って追ッついて来る。また一ノ井兵部、厚東こうとう駿河守、堀口美濃守貞満も、満身、あけの姿で、
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黄塔こうとうまだ世にありし頃余が書ける漢字のかくあやまりを正しくれし事あり。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
碧梧桐君の令兄の竹村黄塔こうとう君は師範学校の教授をしてこの地に在住してるので朝暮ちょうぼ病室に居士を見舞った。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
我友竹村黄塔こうとうきたう)は常に眼をここに注ぎ一生の事業として完全なる一大字書を作らんとは彼が唯一の望にてありき。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
そこから眺めると目の下に、笛吹川沿岸の峡東こうとうの村々が手に取るように見えます。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
三面から翻倒ほんとうして来る水が、この谷に溢れ返る時の怖ろしさも、相当に峡東こうとうの地理の心得のある竜之助にとっては、理解ができないでもありません。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
西羗せいきょう鼠賊そぞくが、権者の鎧甲がいこうを借りて、人に似たる言葉を吐くものかな。われはただ今日を嘆く。いかなれば汝のごとき北辺の胡族えびすの血を、わが年来の晃刀こうとうに汚さねばならぬか——と。やよ龐徳、はや棺桶をここへ運ばせずや」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それでいけなければ般若丸はんにゃまる晃刀こうとうはりの上からきざまに、一とうもとにとびり。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——やがては、芦花ろか散る江頭こうとうの船べりに霜のほこをならべ、よしの葉かげに戦艇せんていをしのばすなどの水滸すいこさいに、かの天罡地煞てんこうちさつの諸星を会するにいたる先駆の第一星こそ、まさにこの人だったのである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昨夜江頭こうとう碧波へきはを湧かす
緑衣人伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
二輌の車はいきほひよく走せて、やがて当夜の会場帝国ホテルにつき、電灯花瓦はながす昼をあざむき、紅灯こうとうくうにかゝり、晴がましきこと云ふばかりもなき表門をばぐるりと廻りて、脇門わきもんより入りぬ。
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
幾点の紅灯こうとうに夢のごとくやわらかなる空想をほしいままにわしめたるは、制服のボタン真鍮しんちゅうと知りつつも
京に着ける夕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その注進によりますと、今日の戦さの中心は洛北らくほくとのことで、それも次第に西へ向つて、南一条大宮のあたりに集まつてゆくらしいと申すのでございましたが、時刻が移りますにつれどうしてそんな事ではなく、やがて東のかた百万遍ひゃくまんべん革堂こうとう(行願寺)のあたりにも火の手が上ります。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
その注進によりますと、今日の戦さの中心は洛北らくほくとのことで、それも次第に西へ向って、南一条大宮のあたりに集まってゆくらしいと申すのでございましたが、時刻が移りますにつれどうしてそんな事ではなく、やがて東のかた百万遍ひゃくまんべん革堂こうとう(行願寺)のあたりにも火の手が上ります。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
で、高等こうとうればしたがってよりつよ勢力せいりょくもって、実際じっさい反応はんのうするのです。貴方あなた医者いしゃでおいでて、どうしてこんなわけがおわかりにならんです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ぼく高等こうとうねんだよ。」とこたえました。
海の少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ああ戦国の餓鬼がき! 戦場のあとに白昼はくちゅう公盗こうとうをはたらく野武士のぶしの餓鬼! その一ぐんであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「なんだ三日前に届いたのか。書類というはよく途中で紛失するものだ。そういう重大なることは、口答こうとうでするように」
東の方は村雨むらさめすと覚しく、灰色の雲の中に隠見する岬頭こうとういくつ糢糊もことして墨絵に似たり。
東上記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
北国の雄師月輪軍之助、一の遣い手各務房之丞、二番山東平七郎の三角剣の中央に仁王立ち——相も変わらず両眼をなかばとじて無念無想、剣手をダラリと側にたらした体置きは、先生にして初めて実応し、この修羅場に処して機発如意きはつにょいなる自源流本然のすがた水月の構刀こうとうだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
天下の擾乱じょうらんも久しいことだ。世上、これを皇統こうとうの争いともいっているが、またそもそもは、この義貞となんじとの宿怨しゅくえんにもよる。相互して一身のために、万民をくるしめているよりは、どうだ、いっそのこと、一騎打ちの勝負をして、雌雄しゆうを決しようではないか。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
無銘むめい皓刀こうとう、ふたたび、八相の天に振りかぶって、双眸そうぼうらんらん、四面に構えた。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すでに一本の形をそなえた荒刀こうとうを、刃渡しとして水中に沈めるときの、ほんのちょっとした水温と角度——にはすぎないけれど。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
私は四度目の登山には是非とも荒蕩こうとうたる黒部の峡谷から、処女の純潔を保てる大雪渓の雪を蹈んで、この日本に於ける最高の花崗岩たる名をほしいままにすき立山の絶巓に攀じ登り、飽かず驚嘆の眼をみはりたいと思っている。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
六月十八日に弘前藩士の秩禄ちつろくは大削減を加えられ、更に医者の降等こうとうが令せられた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そのうえで、宋江と呉用とは、高唐こうとう州城の処理を終った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人は高塔こうとうであった。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)
令夫人は藤色の手柄の高尚こうとう円髷まるまげで袴を持って支膝つきひざという処へ、敷居越にこのつらが、ヌッと出た、と思いたまえ。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
封演の『聞見記』を引き、唐朝大赦ある時、闕下けっかに黄金の首ある鶏を高橦こうとうの下に立て、宮城門の左に鼓を置き、囚徒至るを見てこれを打ち、赦をのたまえおわりて金鶏を除く、この事魏晋已前いぜん聞えず
わたくしは歩きながらいよ/\深くそれに気付いて来ると、いかに解き放った高踏こうとうの態度を執ったにしろ、葛岡をこうしたものに矢張り安宅先生があり、先生が葛岡を捉え続けようとする積極の手はたとえ、諦めて引き込ましたにしろ、尚消極の手は動かして、招いたと思われる節があります。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
飛衛は高蹈こうとうして胸を打ち、初めて「出かしたぞ」とめた。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)