“百万遍”の読み方と例文
旧字:百萬遍
読み方割合
ひゃくまんべん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おふくろは近所に百万遍ひゃくまんべんがあって、あかりがくとすぐに出て行ったから、四つ過ぎでなければ帰るまいとのことであった。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
伯父夫妻は明智の手を取らんばかりにして、上座に据え、お礼の百万遍ひゃくまんべんを並べる。それは大変でした。無理もありません。
黒手組 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
何処どこか近くの家で百万遍ひゃくまんべんの念仏を称え始める声が、ふと物哀れに耳についた。蘿月はたった一人で所在しょざいがない。退屈でもある。薄淋うすさびしい心持もする。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)