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往々
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わう/\
ふりがな文庫
“
往々
(
わう/\
)” の例文
貝塚に於て
發見
(
はつけん
)
さるる獸骨貝殼の中には
往々
(
わう/\
)
黒焦
(
くろこ
)
げに焦げたるもの有り。是等は
恐
(
おそ
)
らく
獸肉
(
ぢうにく
)
なり貝肉なり燒きて食はれたる殘餘ならん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
路地には
往々
(
わう/\
)
江戸時代から伝承し来つた古い名称がある。即ち
中橋
(
なかばし
)
の
狩野新道
(
かのうじんみち
)
と云ふが如き歴史的由緒あるものも
尠
(
すくな
)
くない。
路地
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
(一)の
神佛
(
しんぶつ
)
はまともの
物
(
もの
)
もあるが、
異形
(
いげう
)
のものも
多
(
おほ
)
い。そして
神佛
(
しんぶつ
)
は
往々
(
わう/\
)
種々
(
しゆ/″\
)
に
變相
(
へんさう
)
するから
之
(
これ
)
を
分
(
わか
)
つて
正體
(
しやうたい
)
、
權化
(
ごんげ
)
の二とすることが
出來
(
でき
)
る。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
此
(
こ
)
の
方
(
はう
)
で
心配
(
しんぱい
)
して
電報
(
でんぱう
)
まで
掛
(
か
)
けたのであるから
其時
(
そのとき
)
返電
(
へんでん
)
をして
貰
(
もら
)
へば
無益
(
むえき
)
の
心配
(
しんぱい
)
は
决
(
けつ
)
してしません。
一寸
(
ちよつと
)
した
事
(
こと
)
であるが
日本
(
にほん
)
の
婦女子
(
ふぢよし
)
には
往々
(
わう/\
)
斯樣
(
かやう
)
な
等閑
(
なをざり
)
が
多
(
おほ
)
いのであります。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
私
(
わたくし
)
は
時折
(
ときをり
)
種々
(
いろ/\
)
な
事
(
こと
)
を
妄想
(
まうざう
)
しますが、
往々
(
わう/\
)
幻想
(
まぼろし
)
を
見
(
み
)
るのです、
或人
(
あるひと
)
が
來
(
き
)
たり、
又
(
また
)
人
(
ひと
)
の
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
いたり、
音樂
(
おんがく
)
が
聞
(
きこ
)
えたり、
又
(
また
)
林
(
はやし
)
や、
海岸
(
かいがん
)
を
散歩
(
さんぽ
)
してゐるやうに
思
(
おも
)
はれる
時
(
とき
)
も
有
(
あ
)
ります。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
するといふ
大惡不道
(
だいあくぶだう
)
の曲者なり
然
(
され
)
ば根が惡心のある者は如何にしても善心には
成難
(
なりがた
)
きものと見え
往々
(
わう/\
)
召捕
(
めしとら
)
るゝ
盜人
(
ぬすびと
)
ども
入牢
(
じゆらう
)
の上御裁許に
逢
(
あひ
)
追放
(
つゐはう
)
又は入墨或は遠島と夫々に
御咎
(
おとがめ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
按ずるに、
蛾蛾同韻
(
ががどうゐん
)
(五何反)なれば
相通
(
あひつう
)
じて
往々
(
わう/\
)
書見
(
しよけん
)
す。
橋
(
きやう
)
を
※
(
きやう
)
に作る
頗
(
すこぶ
)
る
異体
(
ゐてい
)
なり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
シリアを旅して
往々
(
わう/\
)
穴のあきたる銀貨のツリを貰ふことあるは、此風習あるが為なり。
馬上三日の記:エルサレムよりナザレへ
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
冬分
(
ふゆぶん
)
は
往々
(
わう/\
)
敦賀
(
つるが
)
から
來
(
き
)
た
船
(
ふね
)
が、
其處
(
そこ
)
に
金石
(
かないは
)
を
見
(
み
)
ながら、
端舟
(
はしけ
)
の
便
(
べん
)
がないために、
五日
(
いつか
)
、
七日
(
なぬか
)
も
漾
(
たゞよ
)
ひつゝ、
果
(
はて
)
は
佐渡
(
さど
)
ヶ
島
(
しま
)
へ
吹放
(
ふきはな
)
たれたり、
思切
(
おもひき
)
つて、もとの
敦賀
(
つるが
)
へ
逆戻
(
ぎやくもど
)
りする
事
(
こと
)
さへあつた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
記録
(
きろく
)
に
現
(
あら
)
はれたものも
殆
(
ほとん
)
ど
無
(
な
)
く、
弘仁年間
(
こうにんねんかん
)
に
藥師寺
(
やくしじ
)
の
僧
(
そう
)
景戒
(
けいかい
)
が
著
(
あらは
)
した「
日本靈異記
(
にほんれいいき
)
」が
最
(
もつと
)
も
古
(
ふる
)
いものであらう。
今昔物語
(
こんじやくものがたり
)
にも
往々
(
わう/\
)
化物談
(
ばけものだん
)
が
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
る。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
按ずるに、
蛾蛾同韻
(
ががどうゐん
)
(五何反)なれば
相通
(
あひつう
)
じて
往々
(
わう/\
)
書見
(
しよけん
)
す。
橋
(
きやう
)
を
※
(
きやう
)
に作る
頗
(
すこぶ
)
る
異体
(
ゐてい
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
昔の名残には、ヘロデの建てし街の面影を見るべき
花崗岩
(
みかげいし
)
の柱十数本、一丈五尺にして
往々
(
わう/\
)
一石より成るもの、また
山背
(
さんはい
)
の窪地に劇場の
墟址
(
あと
)
あり。麦圃の
畔
(
くろ
)
、橄欖の影に、
断柱
(
だんちう
)
残礎
(
ざんそ
)
散在す。
馬上三日の記:エルサレムよりナザレへ
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
それを
守
(
まもつ
)
て
行
(
ゆ
)
くのは
至極
(
しごく
)
結構
(
けつかう
)
でありますが、
如何
(
いかに
)
せん
無味乾燥
(
むみかんさう
)
なる一
片
(
ぺん
)
の
規則
(
きそく
)
では
銘々
(
めい/\
)
の
好都合
(
かうつがふ
)
が
解
(
わか
)
らず、
唯
(
た
)
だ
他人
(
たにん
)
から
命令
(
めいれい
)
された
事
(
こと
)
のやうに
思
(
おも
)
はれて、
往々
(
わう/\
)
其
(
そ
)
の
規則
(
きそく
)
を
忽諸
(
こつしよ
)
にするの
風
(
ふう
)
がある。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
文章
(
ぶんしやう
)
の
章句
(
しやうく
)
においても
往々
(
わう/\
)
生硬
(
せいかう
)
な
惡譯
(
あくやく
)
があつて、
甚
(
はなは
)
だしきは
何
(
なん
)
の
事
(
こと
)
やら
分
(
わ
)
からぬのがある。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
また
例
(
たと
)
へば、
父母
(
ふぼ
)
はとと
樣
(
さま
)
、はは
樣
(
さま
)
と
呼
(
よ
)
んで
少
(
すこ
)
しも
差
(
さ
)
し
支
(
つか
)
へなきのみならず、
却
(
かへつ
)
て
恩愛
(
おんあい
)
の
情
(
ぜう
)
が
籠
(
こも
)
るのに、
何
(
なに
)
を
苦
(
くるし
)
んでかパパ
樣
(
さま
)
、ママ
樣
(
さま
)
と、
歐米
(
おうべい
)
に
模倣
(
もはう
)
させてゐるものが
往々
(
わう/\
)
ある。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
往
常用漢字
小5
部首:⼻
8画
々
3画
“往”で始まる語句
往
往来
往來
往時
往生
往昔
往還
往復
往古
往反