“冬分”の読み方と例文
読み方割合
ふゆぶん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夏は、まあええが、冬分ふゆぶんは死ぬ思いじゃったなあ。遠賀川おんががわの洲の岸に、水棹みさおを立てて、それに、舟を綱でもやう。寒風が吹きさらす。雪が降る。
花と龍 (新字新仮名) / 火野葦平(著)
関西ではこれを汁団子、または単に汁ワカシとも謂って、冬分ふゆぶん三食の一度はこれを食わぬ農家も稀であった。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ところが何しろ防腐剤なぞいうものが無い頃なので、冬分ふゆぶんではあったが、腐るのがだんだん早くなって、一つの絵の写し初めと写し終りとは丸で姿が違うようになった。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)