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他處
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よそ
ふりがな文庫
“
他處
(
よそ
)” の例文
新字:
他処
殊更の廻り道して我が門を
他處
(
よそ
)
に、やみがたき時は車を飛ばせて女子一人に逢はじの掛念、お笑止や我れゆゑ天地を狹しと思すか
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その茂みの中には
他處
(
よそ
)
から引かれたのでせう、きれいな岩を傳うて愛らしい瀧となつて流れ落ちてゐました。
樹木とその葉:24 温泉宿の庭
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
男
(
をとこ
)
の
身
(
み
)
のそれ
位
(
くらゐ
)
はありうちと
他處
(
よそ
)
行
(
ゆき
)
には
衣類
(
めしもの
)
にも
氣
(
き
)
をつけて
氣
(
き
)
に
逆
(
さか
)
らはぬやう
心
(
こゝろ
)
がけて
居
(
お
)
りまするに、
唯
(
たゞ
)
もう
私
(
わたし
)
の
爲
(
す
)
る
事
(
こと
)
とては一から十まで
面白
(
おもしろ
)
くなく
覺
(
おぼ
)
しめし
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
假初ながら十日ごしも見馴れては
他處
(
よそ
)
の人ともおもはれぬに、歸るに家なしとかいひし一言のあやしさをおもへば、いづれ
普通
(
なみ
)
ならぬ悲しき
境界
(
さかい
)
をさまよふにこそ
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
昔
(
むか
)
しの
通
(
とほ
)
りでなくとも
田中屋
(
たなかや
)
の
看板
(
かんばん
)
をかけると
樂
(
たの
)
しみにして
居
(
ゐ
)
るよ、
他處
(
よそ
)
の
人
(
ひと
)
は
祖母
(
おばあ
)
さんを
吝
(
けち
)
だと
言
(
い
)
ふけれど、
己
(
お
)
れの
爲
(
ため
)
に
儉約
(
つましく
)
して
呉
(
く
)
れるのだから
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
でならない
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
絶頂
(
ぜつちやう
)
に
仲
(
なか
)
の
惡
(
わる
)
かつた
時
(
とき
)
は、
二人
(
ふたり
)
ともに
背
(
そむ
)
き
背
(
そむ
)
きで、
外
(
そと
)
へいらつしやるに
何處
(
どこ
)
へと
問
(
と
)
ふた
事
(
こと
)
も
無
(
な
)
ければ、
行先
(
ゆくさき
)
をいひ
置
(
お
)
かれる
事
(
こと
)
も
無
(
な
)
い、お
留守
(
るす
)
に
他處
(
よそ
)
からお
使
(
つか
)
ひが
來
(
く
)
れば
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一日
お目
(
おめ
)
にかゝらねば
戀
(
こひ
)
しいほどなれど、
奧樣
(
おくさま
)
にと
言
(
い
)
ふて
下
(
くだ
)
されたら
何
(
ど
)
うでござんしよか、
持
(
も
)
たれるは
嫌
(
いや
)
なり
他處
(
よそ
)
ながらは
慕
(
した
)
はしゝ、一ト
口
(
くち
)
に
言
(
い
)
はれたら
浮氣者
(
うわきもの
)
でござんせう
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その御隱居さま
寸白
(
すばく
)
のお起りなされてお苦しみの有しに、夜を徹してお腰をもみたれば、前垂でも買へとて下された、それや、これや、お家は堅けれど
他處
(
よそ
)
よりのお方が贔屓になされて
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その
御隱居
(
ごいんきよ
)
さま
寸白
(
すばく
)
のお
起
(
おこ
)
りなされてお
苦
(
くる
)
しみの
有
(
あり
)
しに、
夜
(
よ
)
を
徹
(
とほ
)
してお
腰
(
こし
)
をもみたれば、
前垂
(
まへだれ
)
でも
買
(
か
)
へとて
下
(
くだ
)
された、それや、これや、お
家
(
うち
)
は
堅
(
かた
)
けれど
他處
(
よそ
)
よりのお
方
(
かた
)
が
贔負
(
ひいき
)
になされて
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
小川町
(
をがはまち
)
のお店をお廢めなされたといふ噂は
他處
(
よそ
)
ながら聞いても居ましたれど、私も昔しの身でなければ
種々
(
いろ/\
)
と障る事があつてな、お尋ね申すは更なること手紙あげる事も成ませんかつた
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
小川町
(
をがはまち
)
のお
店
(
みせ
)
をお
廢
(
や
)
めなされたといふ
噂
(
うわさ
)
は
他處
(
よそ
)
ながら
聞
(
き
)
いても
居
(
ゐ
)
ましたれど、
私
(
わたし
)
も
昔
(
むか
)
しの
身
(
み
)
でなければ
種々
(
いろ/\
)
と
障
(
さわ
)
る
事
(
こと
)
があつてな、お
尋
(
たづ
)
ね
申
(
まを
)
すは
更
(
さら
)
なること
手紙
(
てがみ
)
あげる
事
(
こと
)
も
成
(
なり
)
ませんかつた
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
前
(
まへ
)
みたやうのが百
人
(
にん
)
中間
(
なかま
)
に
有
(
あつ
)
たとて
少
(
ちつ
)
とも
嬉
(
うれ
)
しい
事
(
こと
)
は
無
(
な
)
い、
着
(
つ
)
きたい
方
(
はう
)
へ
何方
(
どこ
)
へでも
着
(
つ
)
きねへ、
己
(
お
)
れは
人
(
ひと
)
は
頼
(
たの
)
まない
眞
(
ほん
)
の
腕
(
うで
)
ッこで一
度
(
ど
)
龍華寺
(
りうげじ
)
とやりたかつたに、
他處
(
よそ
)
へ
行
(
ゆ
)
かれては
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今
(
いま
)
つから
伸
(
の
)
びる
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
なくては
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い、
其樣
(
そん
)
な
事
(
こと
)
を
他處
(
よそ
)
の
家
(
うち
)
でもしては
不可
(
いけない
)
よと
氣
(
き
)
を
附
(
つ
)
けるに、
己
(
お
)
れなんぞ
御出世
(
ごしゆつせ
)
は
願
(
ねが
)
はないのだから
他人
(
ひと
)
の
物
(
もの
)
だらうが
何
(
なん
)
だらうが
着
(
き
)
かぶつて
遣
(
や
)
るだけが
徳
(
とく
)
さ
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
とても/\
旦那樣
(
だんなさま
)
のやうな
邪慳
(
じやけん
)
の
方
(
かた
)
のお
子
(
こ
)
ではない、これは
私
(
わたし
)
一人
(
ひとり
)
の
物
(
もの
)
だと
斯
(
か
)
う
極
(
き
)
めて
居
(
ゐ
)
まするに、
旦那
(
だんな
)
さまが
他處
(
よそ
)
からでもお
歸
(
かへ
)
りになつて、
不愉快
(
ふゆくわい
)
さうなお
顏
(
かほ
)
つきで
此子
(
これ
)
の
枕
(
まくら
)
もとへお
坐
(
すわ
)
り
遊
(
あそ
)
ばして
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そこねもして
愛想
(
あいそ
)
づかしの
種
(
たね
)
にもならば
云
(
い
)
はぬに
増
(
まさ
)
る
愁
(
つ
)
らさぞかし
君
(
きみ
)
さまこそ
無情
(
つれなし
)
とも
思
(
おも
)
ふ
心
(
こゝろ
)
に二
ツ
は
無
(
な
)
し
不孝
(
ふかう
)
か
知
(
し
)
らねど
父樣
(
とゝさま
)
母
(
はゝ
)
さま
何
(
なん
)
と
仰
(
おほ
)
せらるゝとも
他處
(
よそ
)
ほかの
誰
(
た
)
れ
良人
(
をつと
)
に
持
(
もつ
)
べき
八重
(
やへ
)
は
一生
(
いつしやう
)
良人
(
をつと
)
は
持
(
も
)
たずと
云
(
い
)
ふものから
我
(
わ
)
が
身
(
み
)
とは
自
(
おのづか
)
ら
異
(
ことな
)
りて
關係
(
かゝ
)
はることなく
心安
(
こゝろやす
)
かるべし
浦山
(
うらやま
)
しやと
浦山
(
うらやま
)
るゝ
我
(
われ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
他
常用漢字
小3
部首:⼈
5画
處
部首:⾌
11画
“他處”で始まる語句
他處目
他處行