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見違
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みちが
ふりがな文庫
“
見違
(
みちが
)” の例文
内
(
うち
)
より
明
(
あ
)
けて
面
(
おもて
)
を
出
(
いだ
)
すは
見違
(
みちが
)
へねども
昔
(
むかし
)
は
殘
(
のこ
)
らぬ
芳之助
(
よしのすけ
)
の
母
(
はゝ
)
が
姿
(
すがた
)
なり
待
(
ま
)
つ
人
(
ひと
)
ならで
待
(
ま
)
たぬ
人
(
ひと
)
の
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らず
佇
(
たゝず
)
むかげに
驚
(
おどろ
)
かされて
物
(
もの
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ある
日
(
ひ
)
の
暮
(
く
)
れ
方
(
がた
)
に、
不意
(
ふい
)
に
娘
(
むすめ
)
が
帰
(
かえ
)
ってきました。
両親
(
りょうしん
)
は、
見違
(
みちが
)
えるように
我
(
わ
)
が
子
(
こ
)
の
美
(
うつく
)
しく、
快活
(
かいかつ
)
になっていたのに
驚
(
おどろ
)
いたのです。
笑わない娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「とぼけちゃいけねえ。
人間
(
にんげん
)
を
人形
(
にんぎょう
)
と
見違
(
みちが
)
える
程
(
ほど
)
、
鬼
(
おに
)
七ァまだ
耄碌
(
もうろく
)
しちゃァいねえよ。ありゃァ
菊之丞
(
きくのじょう
)
に
違
(
ちげ
)
えあるめえ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
母親も
一寸
(
ちよつと
)
烟
(
けむ
)
に巻かれた形で
進物
(
しんもつ
)
の礼を述べた
後
(
のち
)
、「きれいにおなりだね。すつかり
見違
(
みちが
)
へちまつたよ。」と
云
(
い
)
つた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
誰
(
た
)
が
目
(
め
)
にも
見違
(
みちが
)
へるわけのものではないが
図抜
(
づぬけ
)
て
余
(
あま
)
り
大
(
おほき
)
いから
一寸
(
ちよツと
)
は
気
(
き
)
がつかぬであつた、
何
(
なん
)
の
畠
(
はたけ
)
でも、
甚麼
(
どんな
)
履歴
(
りれき
)
のある
沼
(
ぬま
)
でも、
此位
(
このくらゐ
)
な
蛭
(
ひる
)
はあらうとは
思
(
おも
)
はれぬ。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
彼は
小父
(
おじ
)
をどんなに
見違
(
みちが
)
えていたことかと考えた。
自分
(
じぶん
)
から見違えられていたために、小父は
悲
(
かな
)
しんでいるのだと考えた。彼は
後悔
(
こうかい
)
の
念
(
ねん
)
にうたれた。こう
叫
(
さけ
)
びたい気がした。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
言葉遣いも教科書の通りである。本当に三ヵ月の間に、
見違
(
みちが
)
えるように好い子になったというところだが、つまりは人工的
変質
(
へんしつ
)
をさせたのであって、人間性を失ったのである。
親は眺めて考えている
(新字新仮名)
/
金森徳次郎
(著)
お
前
(
まへ
)
は
眼
(
め
)
が
開
(
あ
)
いてちよいと
子柄
(
こがら
)
を
上
(
あ
)
げたよ、
本当
(
ほんたう
)
にまア
見違
(
みちが
)
いちまつたよ、一人で
来
(
き
)
たのかい、なに
近江屋
(
あふみや
)
の
旦那
(
だんな
)
を、ムヽ
失
(
はぐ
)
れて、
然
(
さ
)
うかい、ぢやア
何処
(
どこ
)
かで
御飯
(
ごぜん
)
を
食
(
た
)
べたいが
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
少数のものは、あの女を
描
(
かい
)
たからだと云つた。会員の一二は全く大きいからだと弁解した。大きいには
違
(
ちがひ
)
ない。幅五寸に余る金の
縁
(
ふち
)
を
付
(
つ
)
けて見ると、
見違
(
みちが
)
へる様に大きくなつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは全く飛ぶという言葉のあてはまったような恰好でした。私は何か
見違
(
みちが
)
いをしたのだろうと思いかえして、
両眼
(
りょうがん
)
をこすってみましたが、確かにその人間はフワリフワリと空中を飛んでいるのです。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
久八は我が身の後ろへ
引廻
(
ひきまは
)
し私しが
引負
(
ひきおひ
)
に相違なく
餘
(
よ
)
の者の
仕業
(
しわざ
)
では御座りませぬと聞より五兵衞大いに怒り
汝
(
おの
)
れ久八め今迄伊勢五の
白鼠
(
しろねずみ
)
忠義者
(
ちうぎもの
)
よと
世間
(
せけん
)
でも評判
請
(
うけ
)
し身ならずや此五兵衞迄
然樣
(
さやう
)
に思ひしは大いなる
見違
(
みちが
)
ひなり扨も/\五十兩と言ふ大金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
手
(
て
)
や、
足
(
あし
)
や、
顔
(
かお
)
の
毛
(
け
)
はいっそう
深
(
ふか
)
くなって、そして、
見違
(
みちが
)
えるほどにやつれていたからです。
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
眞黒
(
まつくろ
)
に
焦
(
こ
)
げた
顏
(
かほ
)
の
中
(
なか
)
に、
眼
(
め
)
だけ
光
(
ひか
)
らして、
見違
(
みちが
)
へる
樣
(
やう
)
に
蠻色
(
ばんしよく
)
を
帶
(
お
)
びた
彼
(
かれ
)
は、
比較的
(
ひかくてき
)
日
(
ひ
)
の
遠
(
とほ
)
い
座敷
(
ざしき
)
へ
這入
(
はい
)
つたなり
横
(
よこ
)
になつて、
兄
(
あに
)
の
歸
(
かへ
)
りを
待
(
ま
)
ち
受
(
う
)
けてゐたが、
宗助
(
そうすけ
)
の
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
るや
否
(
いな
)
や
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
へえ、
今日
(
けふ
)
眼
(
め
)
が
開
(
あ
)
きました。女「
眼
(
め
)
が
開
(
あ
)
いたえ……だから
馬鹿
(
ばか
)
には
出来
(
でき
)
ないものだよ、
本当
(
ほんたう
)
に
神
(
かみ
)
さまの
御利益
(
ごりやく
)
だよ、
併
(
しか
)
しまア
見違
(
みちが
)
へるやうな
好
(
い
)
い
男
(
をとこ
)
になつたよ。梅「へえ、あなたは
何処
(
どこ
)
のお
方
(
かた
)
で。 ...
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
連
(
つれ
)
て丁字屋へ出かけしが先兩三日は
目見
(
めみ
)
えに
差置
(
さしお
)
く樣にとの事なれば其まゝに差置て長庵は歸りける丁字屋にてはお文が
容子
(
ようす
)
誰
(
たれ
)
有
(
あつ
)
て
田舍娘
(
ゐなかむすめ
)
と見る者なく
傍輩
(
はうばい
)
娼妓
(
しやうぎ
)
も
恥
(
はづ
)
るばかりなれば
流石
(
さすが
)
に長庵が
骨折
(
ほねをり
)
の
顯
(
あら
)
はれし所にて在所に在し其時とは親の十兵衞さへも
見違
(
みちが
)
へる程なれば主人半藏方にても十分氣に
入
(
いり
)
お文へ何故に身を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これは
夢
(
ゆめ
)
でないかと
驚
(
おどろ
)
きまして、さっそく
鏡
(
かがみ
)
の
前
(
まえ
)
にいって
映
(
うつ
)
った
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
ますと、
真
(
ま
)
っ
黒
(
くろ
)
なつやつやした
髪
(
かみ
)
の
毛
(
け
)
がたくさんになって、そのうえ
自分
(
じぶん
)
の
顔
(
かお
)
ながら、
見違
(
みちが
)
えるように
美
(
うつく
)
しくなっていました。
夕焼け物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
違
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“見違”で始まる語句
見違方