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緒
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しょ
ふりがな文庫
“
緒
(
しょ
)” の例文
相当
(
そうとう
)
に
修行
(
しゅぎょう
)
が
積
(
つ
)
んだら、一
緒
(
しょ
)
に
棲
(
す
)
むとか、
棲
(
す
)
まないとか
申
(
もう
)
すことは、さして
苦労
(
くろう
)
にならないようになって
了
(
しま
)
うのではないでしょうか。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
先棒
(
さきぼう
)
と
後
(
うしろ
)
との
声
(
こえ
)
は、
正
(
まさ
)
に一
緒
(
しょ
)
であった。
駕籠
(
かご
)
が
地上
(
ちじょう
)
におろされると
同時
(
どうじ
)
に、
池
(
いけ
)
に
面
(
めん
)
した
右手
(
みぎて
)
の
垂
(
たれ
)
は、
颯
(
さっ
)
とばかりにはね
揚
(
あ
)
げられた。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
そしてほぼ成功の
緒
(
しょ
)
についたところを、彼の横死で一切は闇に葬られてしまった——という語り継ぎが、足利家にはあるそうだ。
随筆 私本太平記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
誰
(
だれ
)
でもいい。お前をためしにきた者だ。……わしがお前を高いところへつれて行ってやろう。わしと一
緒
(
しょ
)
にくるがいい」
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
去年の暮れに一
緒
(
しょ
)
になって、
築土
(
つくど
)
八
幡
(
まん
)
に家を持ってやれよかったと思う間もなく、ついに自分が
我慢
(
がまん
)
し切れずに、あんな出来事が起ったのである。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
「あなたはこれから手術の日まで照彦にお力をおつけください。それから一
緒
(
しょ
)
に藤岡先生の病院へあがって、あなたから先に切っていただきます」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
友は大喜びで
私
(
わたし
)
を
迎
(
むか
)
えてくれた。その晩は何年ぶりかで一
緒
(
しょ
)
に酒を
酌
(
く
)
みかわしながら、私はくわしくようすを聞いた。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
俗に「
糞
(
くそ
)
も
味噌
(
みそ
)
も一
緒
(
しょ
)
にする」というが、
味噌
(
みそ
)
を見て
糞
(
くそ
)
のようだというのと、糞を見て味噌のようだというのとは、その人の
態度
(
たいど
)
に大差あるを証明する。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
さらに太平洋の向岸を眺れば、北米合衆国の内政
漸
(
ようや
)
く
緒
(
しょ
)
に
就
(
つ
)
き、その文化は中部よりして西南に波及し、弘化二年においては、米船浦賀に至り、同三年米国軍艦浦賀に入りて
互市
(
ごし
)
を請う。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
その
稍
(
やや
)
実行の
緒
(
しょ
)
に就いたのは当り作が出来てからで、
夫
(
それ
)
からは原稿料の手に
入
(
い
)
る度に多少の送金はしていたけれど、夫とても残らず負債の方へ入れて了うので、少しも家計の足しにはならなかった。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
……
声
(
こえ
)
と一
緒
(
しょ
)
に
彦
(
ひこ
)
七も霜の大地へころがった。
赤格子九郎右衛門の娘
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それぞれ
御用
(
ごよう
)
が
異
(
ちが
)
うので、
平生
(
へいぜい
)
は
別々
(
べつべつ
)
になってお
働
(
はたら
)
きになり、
偶
(
たま
)
にしか
御
(
ご
)
一
緒
(
しょ
)
になって、お
寛
(
くつろ
)
ぎ
遊
(
あそ
)
ばすことがないと
申
(
もう
)
します……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
年号の「
康永
(
こうえい
)
元年」は、尊氏が九州から北上して、湊川に勝ち、室町幕府の
緒
(
しょ
)
を開いた——それから七年目の年で、また、あて名にみえる
随筆 私本太平記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
朝
(
あさ
)
から
晩
(
ばん
)
まで、いいえ、それよりも、一
生涯
(
しょうがい
)
、あたしゃ
太夫
(
たゆう
)
と一
緒
(
しょ
)
にいとうござんすが、なんといっても、お
前
(
まえ
)
は
今
(
いま
)
を
時
(
とき
)
めく、
江戸
(
えど
)
一
番
(
ばん
)
の
女形
(
おやま
)
。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
それから卒業すればご一
緒
(
しょ
)
にアメリカへ留学させていただける。正三のためには出世の糸口が開けるわけじゃないか?
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「うむ、どんな高いところへでも
連
(
つ
)
れていってやる。そのかわり、また下へおりようといっても、それはわしは知らない。それでよかったらわしと一
緒
(
しょ
)
にくるがいい」
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
私
(
わたし
)
たちはだんだん心配になって、第四番目の
餌肉
(
えにく
)
のところへきてみると、おどろいたことには、肉に手をつけてないばかりでなく、そこへ、前の三か所の餌肉も一
緒
(
しょ
)
に
並
(
なら
)
べてあるではないか。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
偉
(
えら
)
いお医者とばっかり思いこんでいる長庵が一
緒
(
しょ
)
だ。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
しばらく
馬
(
うま
)
と一
緒
(
しょ
)
に
遊
(
あそ
)
んで、
私
(
わたくし
)
は
大
(
たい
)
へん
軽
(
かる
)
い
気持
(
きもち
)
になって
戻
(
もど
)
って
来
(
き
)
ましたが、その
後
(
ご
)
二
度
(
ど
)
と
行
(
い
)
って
見
(
み
)
る
気
(
き
)
にもなれませんでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
これで国費の財源も見通しが立ち、急場しのぎの紙幣も円滑におこなわれ、ひいては
大内裏
(
だいだいり
)
造営の記念事業も
緒
(
しょ
)
につくことができようか。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いいや、それはなりません。お
上
(
かみ
)
さんは、
確
(
たしか
)
に
持
(
も
)
ってお
出
(
いで
)
なされたはず。もう一
度
(
ど
)
手前
(
てまえ
)
と一
緒
(
しょ
)
に、
白壁町
(
しろかべちょう
)
のお
宅
(
たく
)
へ、お
戻
(
もど
)
りなすって
下
(
くだ
)
さりませ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
主従蜂にさされて顔がはれたものだから、高谷君と細井君が
巣
(
す
)
を見にきた。その日夕方までうちくつろいだのが始まりで、以来学校では始終一
緒
(
しょ
)
だ。
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
しかし中国経略の業はなお
緒
(
しょ
)
についたばかりである。いまこの小事につまずいていては、根本の方針に大修正を加えなければならなくなろう。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、咲耶子を道の
尽
(
つ
)
きるところまで
追
(
お
)
いこんで、ここぞと、
気合
(
きあ
)
いをあわせて、二
槍
(
そう
)
一
緒
(
しょ
)
に彼女の
胸板
(
むないた
)
へ
突
(
つ
)
いていった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
歌い終るのと一
緒
(
しょ
)
であった。
彼方
(
かなた
)
の頼朝夫妻の席で、
断
(
き
)
って落したように、ばらりッと、
簾
(
れん
)
が落ちた。——その
簾中
(
れんちゅう
)
から洩れる怒りの声だった。
日本名婦伝:静御前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし、きのう、おとといの南都行幸も事なくすみ、つづいて、叡山行幸の御予定なども終れば、まず一応、事は
緒
(
しょ
)
についたものと見てよかろう。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして何かと事件の処理は
遷延
(
せんえん
)
させ、その間に、宋江にとって有利な
緒
(
しょ
)
を見つけようとするのが、知事の腹らしかった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幕府は成りその功業を約して
緒
(
しょ
)
についたばかりではないか。みんな帰って来い! 尊氏を信じて元の列へ戻って来い!
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いわんやその
緒
(
しょ
)
にもつかないうちに、足手まといな女子供——ともいっていいものなどにかかずらっていられようか。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
安土の経営は今なお
緒
(
しょ
)
についたばかりである。信長は、彼らの言を
容
(
い
)
れて、自身出征することは見あわせた。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
建武の大業はほんの
緒
(
しょ
)
についたものにすぎず、諸民一般は、目前の利害のみ追って、復古王政の実体に理解がなく、それに協力しようともしなかったためである。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
建武新政の
緒
(
しょ
)
も根本からくつがえるものと、さまざま古例の吉凶なども案じて、治承四年、頼朝
追罰
(
ついばつ
)
のさいに、三位
惟盛
(
これもり
)
をつかわされたさいの
仕
(
し
)
きたりは不吉であった
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ひとの二倍三倍、
長寿
(
ながいき
)
しても、やりきれない程な、大きな理想をもっていたのに、まだその望みの中道どころか、
緒
(
しょ
)
にもつかないうちに……。死にたくなかったろう……。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、秀吉が、かくも
沁々
(
しみじみ
)
、真面目に心事を語るのは、めずらしいことだった。それは彼が、いまや天下に
為
(
な
)
さん
抱懐
(
ほうかい
)
の
緒
(
しょ
)
を
布
(
の
)
ぶるに当って、この年の初めを、まさに重大な
岐機
(
きき
)
と見
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
短くはあったが、かの信長の一生には、その
緒
(
しょ
)
も見られなかった文治文化面の
施策
(
しさく
)
を秀吉は
経綸
(
けいりん
)
の一歩として、この忙しい天正十三年のまっただ中で、すでに着手していたのであった。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれど、彼が
惧
(
おそ
)
れているのは、その大誓願もまだようやく
緒
(
しょ
)
についたか否かにある今日、早くも自己の
眷族
(
けんぞく
)
や家臣のうちには、いまの小成をもってもう誇り
驕
(
おご
)
るの風が絶無ではないことだった。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
恋慕が身のうちを
焦
(
こ
)
がし、ひさしく触れない白い肌を空想するだに苦しくなる。とはいえ、彼は今を、この千載一遇の日を、大望の
緒
(
しょ
)
と思わずにいられない。生涯の大きな
賭
(
かけ
)
はこれからなのだ。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いかにこのさい、立身の
緒
(
しょ
)
をつかむか」
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『どうですか、御一
緒
(
しょ
)
にそこら迄』
濞かみ浪人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“緒”の意味
《名詞》
いとぐちのこと。
(出典:Wiktionary)
緒
常用漢字
中学
部首:⽷
14画
“緒”を含む語句
情緒
由緒
端緒
一緒
緒口
下緒
内緒
紅緒
緒方
緒言
前鼻緒
心緒
鼻緒
革緒
御一緒
鼻緒屋
情緒纏綿
楠緒
由緒書
由緒付
...