外側そとがは)” の例文
落葉おちばには灰際はひぎはから外側そとがはつたひてがべろ/\とわたつた。卯平うへい不自由ふじいう火箸ひばし落葉おちばすかした。迅速じんそく生命せいめい恢復くわいふくした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
う云ふ時に代助は、あたま内側うちがは外側そとがはが、しつことなつた切りみ細工で出来上できあがつてゐるとしか感じ得られないくせになつてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
だが何事によらず、彼にすることは杯や皿の外側そとがはに止まり、内の方には想像以上に彼の干渉の屆かないことを、彼も多分感づいてゐたであらう。
公園こうゑん廣場ひろばは、すで幾萬いくまんひと滿ちてた。わたしたちは、外側そとがはほりむかつた道傍みちばたに、やう/\のまゝのむしろた。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そのおほきいものになりますと、周圍しゆうい十町以上じつちよういじようのものもあり、外側そとがはに、たいていほりをめぐらしてあります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
鎔岩ようがん大部分だいぶぶん火口底かこうていから次第しだい火口壁かこうへき上部じようぶまであがつてつひ外側そとがはあふいづるにいたることがある。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
あふちいてゐるいへ外側そとがは木立こだちの下蔭したかげに、ぽた/\とつゆちるほどに、かぜきとほる。それは、幾日いくにちつゞいてをつた梅雨ばいうあがかぜである、といふ意味いみです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ヴィルジリオはうてな外側そとがはふち高くめぐるにあらねば落下る恐れあるところを行けり 七九—八一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
だん/\いてふくれても外側そとがは齒齦はぐきいためるほどこはばつてた。卯平うへいの一つさへ滿足まんぞくくださうとするにはむし粗剛こはいぼろ/\なめしよりも容易よういでなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
またかご外側そとがはとか内側うちがはとかに粘土ねんどめて、かごともくといふ製法せいほうもあつたようであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ヴェスヴィオは西暦せいれき七十九年しちじゆうくねん大噴火前だいふんかぜんまでは、このソムマの外側そとがはのばしたほどの一箇いつこ偉大いだい圓錐状えんすいじよう火山かざんであつたのが、あのをりの大噴火だいふんかのために東南側とうなんがは大半たいはんばし
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
あふちは、普通ふつう『せんだん』といつてゐるで、むらさきがゝつたはな夏頃なつごろきます。それがいへ外側そとがは木立こだちのなかに、まじつてゐるわけであります。それを作者さくしやがさみだれのころてゐるうた
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
古墳こふんかたちと、それから外側そとがはつてゐた埴輪はにわについて、たゞいま一通ひととほりおはなししたのでありますが、これからは、古墳こふん内部ないぶにある石棺せきかん石室せきしつのおはなしをいたしませう。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
にはか空洞からりとした燒趾やけあとかぎつてつてうしろはやしたけ外側そとがはがぐるりとれて、げたえだあをえだおほうてみきちかかつた部分ぶゞんあぶらいてきら/\となめらかにかはつてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)