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ちゆう
ふりがな文庫
“
中
(
ちゆう
)” の例文
博士は数へた片手を
中
(
ちゆう
)
に
浮
(
う
)
けたまゝ、世間が厭になつたやうな顔をして棒立になつてゐたが、暫くするとぐつと唾を飲み込んだ。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
口より身体までを両断せしに、
他
(
た
)
の
狼児
(
らうじ
)
は
狼狽
(
らうばい
)
して
悉
(
ことごと
)
く
遁失
(
にげう
)
せ、又或時は幼時
嘗
(
かつ
)
て講読したりし、十八
史略
(
しりやく
)
中
(
ちゆう
)
の事実、即ち
母となる
(新字旧仮名)
/
福田英子
(著)
其
(
その
)
男と内田
魯
(
ろ
)
庵氏の様な
風采
(
ふうさい
)
の
中
(
ちゆう
)
老人とが
頻
(
しき
)
りに稿料の話をして、
中
(
ちゆう
)
老人は誰が何を書いて幾百フラン儲けたと云ふ様な事を
細細
(
こま/″\
)
と話して居たが
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
幸
(
さいはひ
)
にもネープルス
市
(
し
)
中
(
ちゆう
)
で「
富貴
(
ふうき
)
なる
日本人
(
につぽんじん
)
。」と
盛名
(
せいめい
)
隆々
(
りう/\
)
たる
濱島武文
(
はまじまたけぶみ
)
の
特別
(
とくべつ
)
なる
盡力
(
じんりよく
)
があつたので、
吾等
(
われら
)
は
遂
(
つひ
)
に
此
(
この
)
最上
(
さいじやう
)
の
船室
(
キヤビン
)
を
占領
(
せんりやう
)
する
事
(
こと
)
になつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
暫くは日の天に
中
(
ちゆう
)
するが如き位にありて、世の人の讚歎の聲に心惑ひ、おのが
伎
(
わざ
)
の時々刻々
降
(
くだ
)
りゆくを
曉
(
さと
)
らず、若し此時に當り早く
謀
(
はかりごと
)
をなさゞるときは
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
「まあ、大きな犬ですこと。こなひだから、
所
(
しよ
)
つ
中
(
ちゆう
)
あそこから出入りいたしますのでございますよ。」
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
晒人
(
さらして
)
は男女ともうちまじり身を
清
(
きよ
)
める事
織女
(
おりめ
)
の
如
(
ごと
)
くす。さらすは正月より二月
中
(
ちゆう
)
の
為業
(
しわざ
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
學生
(
がくせい
)
は
月
(
つき
)
に七
圓
(
ゑん
)
位
(
ぐらゐ
)
國
(
くに
)
から
貰
(
もら
)
へば
中
(
ちゆう
)
の
部
(
ぶ
)
であつた。十
圓
(
ゑん
)
も
取
(
と
)
ると
既
(
すで
)
に
贅澤
(
ぜいたく
)
と
思
(
おも
)
はれた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
〔譯〕
公私
(
こうし
)
は事に在り、又情に在り。事公にして情私なるもの之有り。事私にして情公なるもの之有り。政を爲す者は、宜しく人情
事理
(
じり
)
輕重
(
けいぢゆう
)
の處を
權衡
(
けんかう
)
して、以て其の
中
(
ちゆう
)
を民に用ふべし。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
不昧公が着いたのは、欠伸が
中
(
ちゆう
)
つ
腹
(
ぱら
)
と変つてゐた時なので、前々から
擬
(
こら
)
した
饗応
(
もてなし
)
の趣巧も、すつかり台なしになつてゐた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
相変らず話の
中
(
ちゆう
)
で
折折
(
をりをり
)
吃
(
ども
)
るのも有り余る感想が一時に出口に集まつて戸惑ひする様で
却
(
かへつ
)
て頓挫の快感を与へる。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
櫻木海軍大佐
(
さくらぎかいぐんたいさ
)
は
今
(
いま
)
や
此
(
この
)
島
(
たう
)
中
(
ちゆう
)
に
身
(
み
)
を
潜
(
ひそ
)
めて
兼
(
かね
)
て
企
(
くわだ
)
つるといふ、
軍事上
(
ぐんじじやう
)
の
大發明
(
だいはつめい
)
に
着手
(
ちやくしゆ
)
して
居
(
を
)
るのではあるまいか。
讀者
(
どくしや
)
諸君
(
しよくん
)
も
恐
(
おそ
)
らく
此邊
(
このへん
)
の
想像
(
さうぞう
)
は
付
(
つ
)
くだらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
何でも構はない
方
(
かた
)
だから、たゞ御飯を拵へて上げて、小さい人のお守をして上げればそれでいゝんだもの。——昼の内は坊ちやんをつれて
所
(
しよ
)
つ
中
(
ちゆう
)
こゝへ来てたつていゝしね。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
弟
(
おとうと
)
は
彼
(
かれ
)
の
性質
(
せいしつ
)
として、そんな
中
(
ちゆう
)
ぶらりんの
姿
(
すがた
)
は
嫌
(
きらひ
)
である、
學校
(
がくかう
)
へ
出
(
で
)
ても
落付
(
おちつ
)
いて
稽古
(
けいこ
)
も
出來
(
でき
)
ず、
下調
(
したしらべ
)
も
手
(
て
)
に
付
(
つ
)
かない
樣
(
やう
)
な
境遇
(
きやうぐう
)
は、
到底
(
たうてい
)
自分
(
じぶん
)
には
堪
(
た
)
へられないと
云
(
い
)
ふ
訴
(
うつたへ
)
を
切
(
せつ
)
に
遣
(
や
)
り
出
(
だ
)
したが
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
〔譯〕
意
(
い
)
の
誠否
(
せいひ
)
は、須らく
夢寐
(
むび
)
中
(
ちゆう
)
の事に於て之を
驗
(
けん
)
すべし。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
「それぢや、眼をあけてようく御覧よ。」女史は幾らか
中
(
ちゆう
)
つ
腹
(
ぱら
)
の気味で鵞鳥のやうにぐつと首を前に突き出した。「そして入場料だけ
倹約
(
しまつ
)
しとくといいわ。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
私
(
わたくし
)
が子ープルス
港
(
かう
)
を
出港
(
しゆつかう
)
のみぎり、
圖
(
はか
)
らずも
注意
(
ちうゐ
)
を
引
(
ひ
)
いた
反古
(
はご
)
新聞
(
しんぶん
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
なる
記事
(
きじ
)
中
(
ちゆう
)
の
主人公
(
しゆじんこう
)
で、
既
(
すで
)
に
一年半
(
いちねんはん
)
以前
(
いぜん
)
に
或
(
ある
)
秘密
(
ひみつ
)
を
抱
(
いだ
)
いて、
部下
(
ぶか
)
卅七
名
(
めい
)
の
水兵等
(
すいへいら
)
と
一夜
(
いちや
)
奇怪
(
きくわい
)
なる
帆走船
(
ほまへせん
)
に
乘
(
じやう
)
じて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
後
(
あと
)
で聞けば
其
(
その
)
中
(
ちゆう
)
老人は文学雑誌フワランジユの主筆であつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「そんな事は
所
(
しよ
)
つ
中
(
ちゆう
)
だ。」
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
女流文学者は信州の山から下りて来ると、
中
(
ちゆう
)
つ
腹
(
ぱら
)
の気味で
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“中”の意味
《名詞》
【なか】 物の内側。
【チュウ】 大きいとも小さいとも言えない状態。
【チュウ】 成績評価において、優れているとも劣っているとも言えない状態。平均的。
【チュウ】 大規模な文章や書籍などで、中の方の部分。
(出典:Wiktionary)
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“中”を含む語句
家中
中央
夜中
女中
連中
日中
中心
懐中
中間
室中
山中
中風
市中
心中
最中
掌中
中止
途中
真中
中旬
...