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不器用
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ぶきよう
ふりがな文庫
“
不器用
(
ぶきよう
)” の例文
「わしもうれしいよ。とにかくふしぎな気がする。わしは生まれつき
不器用
(
ぶきよう
)
で、死んだ父親からさんざんと
叱
(
しか
)
られたもんじゃったがのう」
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
不器用
(
ぶきよう
)
なればお
返事
(
へんじ
)
のしやうも
分
(
わか
)
らず、
唯々
(
たゞ/\
)
こ〻ろぼそく
成
(
な
)
りますとて
身
(
み
)
をちゞめて
引退
(
ひきしりぞ
)
くに、
桂次
(
けいじ
)
拍子
(
ひようし
)
ぬけのしていよ/\
頭
(
あたま
)
の
重
(
おも
)
たくなりぬ。
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そうすると、小さな音楽の先生たちは、はね毛をさかだて、この生徒の
不器用
(
ぶきよう
)
さかげんにがっかりして、大声を立てたり
羽
(
は
)
ばたいたりしています。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「そうら
汝
(
われ
)
げ
買
(
か
)
つて
來
(
き
)
たんだ、
欲
(
ほ
)
しけりや
幾
(
いく
)
らでも
持
(
も
)
つてけ」
卯平
(
うへい
)
は
不器用
(
ぶきよう
)
ないひ
方
(
かた
)
をしながら
煎餅
(
せんべい
)
をとつて
遣
(
や
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
然
(
しか
)
しただ一人久保田さんが
纎細
(
せんさい
)
緻
密
(
みつ
)
な
作品
(
さくひん
)
を書く人でありながら
球突
(
たまつき
)
ではひどく
不器用
(
ぶきよう
)
なのを
除
(
のぞ
)
けばそれぞれに
球突
(
たまつき
)
の中にも
作品
(
さくひん
)
の
感
(
かん
)
じが
現
(
あらは
)
れてくるから
面
(
おも
)
白い。
文壇球突物語
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
小六
(
ころく
)
は
其時
(
そのとき
)
中學
(
ちゆうがく
)
を
出
(
で
)
て、
是
(
これ
)
から
高等學校
(
かうとうがくかう
)
へ
這入
(
はい
)
らうといふ
間際
(
まぎは
)
であつた。
宗助
(
そうすけ
)
を
見
(
み
)
て、「
兄
(
にい
)
さん」とも「
御歸
(
おかへ
)
りなさい」とも
云
(
い
)
はないで、たゞ
不器用
(
ぶきよう
)
に
挨拶
(
あいさつ
)
をした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
かれの
不器用
(
ぶきよう
)
さは朝倉先生どころではなく、その手振りはまるで
拳闘
(
けんとう
)
でもやっているような格好であり、その足の運びには、
四股
(
しこ
)
をふむ時のような力がこもっていた。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
もう一つ、
手
(
て
)
の
不器用
(
ぶきよう
)
なことの、
例
(
れい
)
をあげてみましょうか。それは、
鼻
(
はな
)
をかむときでした。
左ぎっちょの正ちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一番最後の少し奥に引っ込んだ
石菖
(
せきしょう
)
の
鉢
(
はち
)
の
格子
(
こうし
)
のそばに置いてある家には、いかにも土百姓の娘らしい丸く肥った女が白粉をごてごてと
不器用
(
ぶきよう
)
にぬりつけて二三人並んでいた。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
不器用
(
ぶきよう
)
な足音が台所じゅうをしばらくがたつかせると、やがてまた
静
(
しず
)
かになった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
不器用
(
ぶきよう
)
な
手
(
て
)
つきで
赤子
(
あかご
)
を
取
(
と
)
りました、それは
妙
(
めう
)
な
格好
(
かくかう
)
をした
小
(
ちひ
)
さな
動物
(
どうぶつ
)
で、
其
(
そ
)
れが
付
(
つ
)
いてるまゝに
其腕
(
そのうで
)
や
脚
(
あし
)
を
皆
(
みん
)
な
外
(
そと
)
へ
出
(
だ
)
すと、『
恰度
(
ちやうど
)
海盤車
(
ひとで
)
のやうだ』と
愛
(
あい
)
ちやんは
思
(
おも
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
庭
(
には
)
なる
美登利
(
みどり
)
はさしのぞいて、ゑゝ
不器用
(
ぶきよう
)
な
彼
(
あ
)
んな
手
(
て
)
つきして
何
(
ど
)
うなる
物
(
もの
)
ぞ、
紙縷
(
こより
)
は
婆々縷
(
ばゝより
)
、
藁
(
わら
)
しべなんぞ
前壺
(
まへつぼ
)
に
抱
(
だ
)
かせたとて
長
(
なが
)
もちのする
事
(
こと
)
では
無
(
な
)
い
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
卯平
(
うへい
)
は
見
(
み
)
るから
不器用
(
ぶきよう
)
な
容子
(
ようす
)
をして
居
(
ゐ
)
て、
恐
(
おそ
)
ろしく
手先
(
てさき
)
の
業
(
わざ
)
の
器用
(
きよう
)
な
性來
(
たち
)
であつた。それで
彼
(
かれ
)
は
仕事
(
しごと
)
に
出
(
で
)
ると
成
(
な
)
つてからは
方々
(
はう/″\
)
へ
傭
(
やと
)
はれて
能
(
よ
)
く
俵
(
たわら
)
を
編
(
あ
)
んだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「
正
(
まさ
)
ちゃん、
横
(
よこ
)
ちょを
通
(
とお
)
してはいや、まんなかをとおしてね。」と、ヨシ
子
(
こ
)
さんが、じゅず
玉
(
だま
)
のまんなかを
通
(
とお
)
すように、
注意
(
ちゅうい
)
しましたけれど
正
(
まさ
)
ちゃんは、きわめて
不器用
(
ぶきよう
)
でした。
左ぎっちょの正ちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
我
(
わ
)
が
不器用
(
ぶきよう
)
をあきらめて、
羽織
(
はをり
)
の
紐
(
ひも
)
の
長
(
なが
)
きをはづし、
結
(
ゆわ
)
ひつけにくる/\と
見
(
み
)
とむなき
間
(
ま
)
に
合
(
あわ
)
せをして、これならばと
踏試
(
ふみこゝろむ
)
るに、
歩
(
ある
)
きにくき
事
(
こと
)
言
(
い
)
ふばかりなく
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「うむ」と
卯平
(
うへい
)
は
不器用
(
ぶきよう
)
に
風呂敷
(
ふろしき
)
を
出
(
だ
)
してさうしておつぎの
後
(
うしろ
)
からおつたの
側
(
そば
)
へのつそりと
來
(
き
)
て
立
(
た
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
なんにしても、
正
(
まさ
)
ちゃんは、
指
(
ゆび
)
さきですることは、
不器用
(
ぶきよう
)
でありました。
鉛筆
(
えんぴつ
)
もひとりでうまく
削
(
けず
)
れません。
女中
(
じょちゅう
)
のきよに
削
(
けず
)
ってもらいます。きよは、お
勝手
(
かって
)
のほうちょうで
削
(
けず
)
ってくれます。
左ぎっちょの正ちゃん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
是にも
腹
(
はら
)
はたてども
良人
(
おつと
)
の
遊
(
あそ
)
ばす
事
(
こと
)
なればと
我慢
(
がまん
)
して
私
(
わたし
)
は
何
(
なに
)
も
言葉
(
ことば
)
あらそひした
事
(
こと
)
も
御座
(
ござ
)
んせぬけれど、
朝飯
(
あさはん
)
あがる
時
(
とき
)
から
小言
(
こゞと
)
は
絶
(
た
)
えず、
召使
(
めしつかひ
)
の
前
(
まへ
)
にて
散々
(
さん/″\
)
と
私
(
わたし
)
が
身
(
み
)
の
不器用
(
ぶきよう
)
不作法
(
ぶさはう
)
を
御並
(
おなら
)
へなされ
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
器
常用漢字
小4
部首:⼝
15画
用
常用漢字
小2
部首:⽤
5画
“不器”で始まる語句
不器量
不器