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風雨
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ふうう
ふりがな文庫
“
風雨
(
ふうう
)” の例文
〔譯〕
雲煙
(
うんえん
)
は
已
(
や
)
むことを得ざるに
聚
(
あつま
)
る。
風雨
(
ふうう
)
は已むことを得ざるに
洩
(
も
)
る。
雷霆
(
らいてい
)
は已むことを得ざるに
震
(
ふる
)
ふ。
斯
(
こゝ
)
に以て
至誠
(
しせい
)
の
作用
(
さよう
)
を
觀
(
み
)
る可し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
もし、二十一日の間に、
風雨
(
ふうう
)
にあって、
山毛欅
(
ぶな
)
の枝がおれたらどうだろう。かれのからだをささえている
縄
(
なわ
)
がすり切れたらどうなるだろう。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さればこの中途半端の市街に対しては、
風雨
(
ふうう
)
雪月
(
せつげつ
)
夕陽
(
せきよう
)
等の助けを
借
(
か
)
るにあらずんば到底芸術的感興を催す事ができない。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
風雨
(
ふうう
)
、
寒暑
(
かんしょ
)
、五
穀
(
こく
)
の
豊凶
(
ほうきょう
)
、ありとあらゆる
天変地異
(
てんぺんちい
)
……それ
等
(
ら
)
の
根抵
(
こんてい
)
には
悉
(
ことごと
)
く
竜神界
(
りゅうじんかい
)
の
気息
(
いき
)
がかかって
居
(
お
)
るのじゃ……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
姫
(
ひめ
)
は、だんだん
心細
(
こころぼそ
)
くなりました。いまは
塔
(
とう
)
を
下
(
お
)
りて
帰
(
かえ
)
ることもできないほどに、
風雨
(
ふうう
)
がつのったのでありました。
黒い塔
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
門をはいると、
庫裡
(
くり
)
の
藁葺
(
わらぶき
)
屋根と
風雨
(
ふうう
)
にさらされた黒い窓障子が見えた。本堂の
如来
(
にょらい
)
様は黒く光って、
木魚
(
もくぎょ
)
が赤いメリンスの敷き物の上にのせてある。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
連日
(
れんじつ
)
の
風雨
(
ふうう
)
でとまった東北線が開通したと聞いて、明治四十三年九月七日の朝、
上野
(
うえの
)
から海岸線の汽車に乗った。三時過ぎ
関本
(
せきもと
)
駅で下り、車で
平潟
(
ひらがた
)
へ。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
朝
(
あさ
)
須原峠の
嶮
(
けん
)
を
登
(
のぼ
)
る、
偶々
(
たま/\
)
行者三人の
来
(
きた
)
るに
逢
(
あ
)
ふ、身には幾日か
風雨
(
ふうう
)
に
晒
(
さら
)
されて
汚
(
けが
)
れたる白衣を
着
(
ちやく
)
し、
肩
(
かた
)
には
長
(
なが
)
き
珠数
(
じゆづ
)
を
懸垂
(
けんすゐ
)
し、三個の
鈴声
(
れいせい
)
歩
(
ほ
)
に従ふて
響
(
ひび
)
き
来
(
きた
)
る
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
春枝夫人
(
はるえふじん
)
の
嬋娟
(
せんけん
)
たる
姿
(
すがた
)
は
喩
(
たと
)
へば
電雷
(
でんらい
)
風雨
(
ふうう
)
の
空
(
そら
)
に
櫻花
(
わうくわ
)
一瓣
(
いちべん
)
のひら/\と
舞
(
ま
)
ふが
如
(
ごと
)
く、
一兵
(
いつぺい
)
時
(
とき
)
に
傷
(
きづゝ
)
き
倒
(
たを
)
れたるを
介抱
(
かいほう
)
せんとて、
優
(
やさ
)
しく
抱
(
いだ
)
き
上
(
あ
)
げたる
彼女
(
かのぢよ
)
の
雪
(
ゆき
)
の
腕
(
かひな
)
には
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
不思議の
風雨
(
ふうう
)
に、
隙
(
ひま
)
なく線路を
損
(
そこな
)
はれて、官線ならぬ鉄道は其の
停車場
(
ステエション
)
を
更
(
か
)
へた位、
殊
(
こと
)
に桂木の
一
(
いっ
)
家族に取つては、祖先、此の国を領した時分から、
屡々
(
しばしば
)
易
(
やす
)
からぬ奇怪の歴史を有する
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
六万坪という広い区域に
一定
(
いってい
)
のあいだをおいて建てられているところは
殺風景
(
さっぷうけい
)
そのものであったし、それにこのごろになって壁は
風雨
(
ふうう
)
にうたれてくずれはじめ、ところどころに大きく穴があいたり
骸骨館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
が、寺は其反対に荒れ果てて、門は
左程
(
さほど
)
でもなかったが、突当りの本堂も、
其側
(
そのそば
)
の
庫裏
(
くり
)
も、多年の
風雨
(
ふうう
)
に
曝
(
さらさ
)
れて、処々壁が落ち、
下地
(
したじ
)
の骨が
露
(
あら
)
われ、屋根には名も知れぬ草が生えて、
甚
(
ひど
)
く
淋
(
さび
)
れていた。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
風雨
(
ふうう
)
いよ/\荒れ行きて
天地有情
(旧字旧仮名)
/
土井晩翠
(著)
そのうちに、
風雨
(
ふうう
)
と
変
(
か
)
わって、せっかく
燃
(
も
)
え
上
(
あ
)
がった
火
(
ひ
)
が、
幾
(
いく
)
たびとなく
吹
(
ふ
)
き
消
(
け
)
されたのです。けれど、
乙
(
おつ
)
は、
熱心
(
ねっしん
)
に、そのたびに
火
(
ひ
)
を
新
(
あら
)
たにつけたのでした。
幽霊船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
恁
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
き
風雲
(
ふううん
)
は、
加能丸
(
かのうまる
)
既往
(
きわう
)
の
航海史上
(
かうかいしじやう
)
珍
(
めづら
)
しからぬ
現象
(
げんしやう
)
なれども、(
一人坊主
(
ひとりばうず
)
)の
前兆
(
ぜんてう
)
に
因
(
よ
)
りて
臆測
(
おくそく
)
せる
乘客
(
じやうかく
)
は、
恁
(
かゝ
)
る
現象
(
げんしやう
)
を
以
(
もつ
)
て
推
(
すゐ
)
すべき、
風雨
(
ふうう
)
の
程度
(
ていど
)
よりも、
寧
(
むし
)
ろ
幾十倍
(
いくじふばい
)
の
恐
(
おそれ
)
を
抱
(
いだ
)
きて
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
爾来
(
じらい
)
、
幾星霜
(
いくせいそう
)
、
風雨
(
ふうう
)
にうたれたヘクザ館は、
古色蒼然
(
こしょくそうぜん
)
として、荒れ果ててはいるが、
幸
(
さいわ
)
いにして火にも焼かれず、水にもおかされず、いまもって淡路島の中央山岳地帯に、
屹然
(
きつぜん
)
としてそびえている。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“風雨”の解説
風雨(ふうう)とは、風と雨とを指す語。雨風(あめかぜ)とおよそ同義であるが、日本の気象としても使われる前者、使われない後者という違いはある。また後者は、「雨まじりの風」という、風を主体とした意味で用いられることもある。
(出典:Wikipedia)
風
常用漢字
小2
部首:⾵
9画
雨
常用漢字
小1
部首:⾬
8画
“風”で始まる語句
風
風情
風邪
風采
風呂
風体
風呂敷
風貌
風靡
風呂敷包