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誤
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あやまり
ふりがな文庫
“
誤
(
あやまり
)” の例文
明月記は千
写
(
しや
)
百
摹
(
も
)
の書なれば七は六の
誤
(
あやまり
)
としても氷室を
出
(
いで
)
し六月の氷
朝
(
あした
)
を
待
(
まつ
)
べからず。
盖
(
けだし
)
貢献
(
こうけん
)
の後
氷室守
(
ひむろもり
)
が私に
出
(
いだ
)
すもしるべからず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
尚
(
な
)
お自分は一度
而
(
しか
)
も余り注意せずに通過したのみであるから、詳しく書けないことは勿論、
誤
(
あやまり
)
もあろうと思うから特にその事を断って置く。
秩父の奥山
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
巻中の画、老人が
稿本
(
かうほん
)
の
艸画
(
さうぐわ
)
を
真
(
しん
)
にし、
或
(
あるひ
)
は京水が越地に
写
(
うつし
)
し
真景
(
しんけい
)
、或
里人
(
さとびと
)
の
話
(
はなし
)
を
聞
(
きゝ
)
て
図
(
づ
)
に作りたるもあり、其地に
照
(
てら
)
して
誤
(
あやまり
)
を
責
(
せむ
)
ることなかれ。
北越雪譜:05 北越雪譜二編凡例
(新字旧仮名)
/
山東京山
(著)
そのよるところの学説や考えかたの
如何
(
いかん
)
は
且
(
しば
)
らく問題外として、単にこれだけのことを見ても、そこに二つの大なる
誤
(
あやまり
)
のあることが知られよう。
日本上代史の研究に関する二、三の傾向について
(新字新仮名)
/
津田左右吉
(著)
古来凡庸の人と評し来りしは必ず
誤
(
あやまり
)
なるべく、北条氏を
憚
(
はばか
)
りて
韜晦
(
とうかい
)
せし人か、さらずば大器晩成の人なりしかと覚え候。
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
▼ もっと見る
この度の失敗は、他の人々よりも頭がよかった為の
禍
(
わざわい
)
である。同氏の推理法に
誤
(
あやまり
)
はなかった。
唯
(
た
)
だ、その材料となるところの観察に欠くる所があった。
一枚の切符
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
沈むの
誤
(
あやまり
)
ならずやと言はれて
言句
(
ごんく
)
につまりしとの話あり。写生を念頭に置けばかかる誤はおのづとなくなるなり。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
なんという弱い同志たち! なんというおそろしいあべこべ砲! わしは失敗した。あべこべ砲の始末を十分につけないで、放っておいたのが、
誤
(
あやまり
)
だった。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「貴君は、兄さんの
誤
(
あやまり
)
を再び繰り返してはなりません。これは、私の忠告ではありません、死んだ兄さんのお言伝です。よくお心に止めて置いて下さい!」
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
二重の
誤
(
あやまり
)
をなしているのであるが、この学士院は自らの名誉のために、機会を捕えて経済学上のその力量をもう少し華々しく確立しておくがよかろうと思う。
純粋経済学要論:01 上巻
(新字新仮名)
/
マリー・エスプリ・レオン・ワルラス
(著)
問「私の記憶に
誤
(
あやまり
)
が無ければ、大衆文芸は震災後に、非常に盛んになったようですね」答「私もそんなように思って居ります」問「これは何ういう訳でしょう?」答
大衆文芸問答
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
紀の内意により度々後藤象次郎へ
誤
(
あやまり
)
出、何分対
二
薩州
一
不
レ
得
レ
止訳に相成、
一先
(
ひとまず
)
五代之申条に任せ候処、今日紀の官長、後藤へ罷越、重々誤入候趣申に付、許し遣し候。
手紙:079 慶応三年五月二十九日 小谷耕蔵、渡辺剛八あて
(新字旧仮名)
/
坂本竜馬
(著)
故に我らが人の受けし災禍苦難を以てただちにその人を判定するは大なる
誤
(
あやまり
)
である。その人の人格に依てその苦難の意味を判定すべきである。苦難にも幾つも意味がある。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
川口村は
水口村
(
みづくちむら
)
の
誤
(
あやまり
)
で下総の岡田郡である。将門はこゝで自から奮戦したが、官と賊との名は異なり、多と
寡
(
くわ
)
との
勢
(
いきほひ
)
は
競
(
きそ
)
は無いで退いた。秀郷貞盛は息をつかせず攻め立てた。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
然らば
爾
(
しか
)
考えるものは何物であるか。考える何物もないのであるか。考えるものがなければ、当為ということもない。斯くいうのが
誤
(
あやまり
)
であるならば、誤る自己がなければならない。
デカルト哲学について
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
世は
誤
(
あやまり
)
の世なるかも、無き名とり川波かけ衣、ぬれにし袖の相手といふは、桂木一郎とて我が通学せし学校の師なり、東京の人なりとて
容貌
(
みめ
)
うるはしく、心やさしければ生徒なつきて
雪の日
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ともかく習慣もすでに模倣である以上、習慣においても我々の一つの行為は他の行為に対して外部にあるものの
如
(
ごと
)
く独立でなければならぬ。習慣を単に連続的なものと考えることは
誤
(
あやまり
)
である。
人生論ノート
(新字新仮名)
/
三木清
(著)
「
昨日
(
きのう
)
御身に聞きたきことありといひしが、余の事ならず」ト、いひさして
容
(
かたち
)
をあらため、「
某
(
それがし
)
幾歳
(
いくとせ
)
の
劫量
(
こうろう
)
を
歴
(
へ
)
て、やや神通を得てしかば、
自
(
おのずか
)
ら獣の相を見ることを覚えて、
十
(
とお
)
に
一
(
ひとつ
)
も
誤
(
あやまり
)
なし。 ...
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
津軽家の祖先が南部家の被官であったということは、
内藤恥叟
(
ないとうちそう
)
も『徳川十五代史』に書いている。しかし郷土史に
精
(
くわ
)
しい
外崎覚
(
とのさきかく
)
さんは、かつて内藤に書を寄せて、この説の
誤
(
あやまり
)
を
匡
(
ただ
)
そうとした。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
依
(
より
)
て思うに、この論文はあえて世人に示すを
憚
(
はば
)
かるべきものにあらず、
殊
(
こと
)
にすでに世間に伝わりて
転々
(
てんてん
)
伝写
(
でんしゃ
)
の間には多少字句の
誤
(
あやまり
)
なきを期せざれば
寧
(
むし
)
ろその本文を公にするに
若
(
し
)
かざるべしとて
瘠我慢の説:01 序
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
いや、若気の
誤
(
あやまり
)
は人間の常でござるわい、それにしても早くそれに気が
注
(
つ
)
かれたは、まだ御仏の助けの綱の
断
(
き
)
れぬ
証
(
しる
)
しでござろう。昔のことは昔のこと、此上は御仏にすがって、再び花咲く春を
轆轤首
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
僕はこの
誤
(
あやまり
)
にぶつかつてから、どうも石印本なるものは、一体に信用出来なくなつた。
何
(
なん
)
だか話が横道へそれたが、
永井徹
(
ながゐてつ
)
著の演劇史以前に、こんな著述があつたかどうか、それが
未
(
いまだ
)
に疑問である。
本の事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
明月記は千
写
(
しや
)
百
摹
(
も
)
の書なれば七は六の
誤
(
あやまり
)
としても氷室を
出
(
いで
)
し六月の氷
朝
(
あした
)
を
待
(
まつ
)
べからず。
盖
(
けだし
)
貢献
(
こうけん
)
の後
氷室守
(
ひむろもり
)
が私に
出
(
いだ
)
すもしるべからず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
この
考
(
かんがえ
)
は後に其
誤
(
あやまり
)
を悟ってか、ぷっつりと口にしなくなった。ともあれ尾瀬沼の保護者を以て任じていた其熱心は買ってやらなければならない。
尾瀬の昔と今
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
古来
凡庸
(
ぼんよう
)
の人と評し
来
(
きた
)
りしは必ず
誤
(
あやまり
)
なるべく、
北条
(
ほうじょう
)
氏を
憚
(
はばか
)
りて
韜晦
(
とうかい
)
せし人かさらずば大器晩成の人なりしかと覚え候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
それは全くの
誤
(
あやまり
)
であって、神代は歴史時代の或る時期に思想の上で構成せられたものであり、現実に存在したものではないのに、先史時代はそれとは違って
日本歴史の研究に於ける科学的態度
(新字新仮名)
/
津田左右吉
(著)
殊
(
こと
)
に女湯の中で、着物を脱いだり着たりする様子を一見すれば、その女の過去現在の境遇は
勿論
(
もちろん
)
のこと、男の気に入る
性
(
たち
)
の女かどうかをも
誤
(
あやまり
)
なく判断する事ができる。
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
之
(
これ
)
で見ると昔からのザボンと云ふ方が正しい、なまじ字を知るは
誤
(
あやまり
)
の
初
(
はじめ
)
だとは上田敏先生のお話。
TZSCHALLAPPOKO
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
三国
嶺
(
たふげ
)
を知る人は松を画しを
笑
(
わら
)
ふべし。是老人が
本編
(
ほんへん
)
の
誤
(
あやまり
)
には
非
(
あら
)
ず、京水が
蛇足
(
じやそく
)
なり。
北越雪譜:05 北越雪譜二編凡例
(新字旧仮名)
/
山東京山
(著)
つまり青竜王の覆面を取れば痣蟹であるという
誤
(
あやまり
)
が起るように用意されてある。……
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
不幸にしてこの見方ははなはだ便利ではあるが、はなはだしく
誤
(
あやまり
)
でもある。
純粋経済学要論:01 上巻
(新字新仮名)
/
マリー・エスプリ・レオン・ワルラス
(著)
しかし生徒の訳読に一応耳を傾けた上、
綿密
(
めんみつ
)
に
誤
(
あやまり
)
を直したりするのは退屈しない時でさえ、かなり保吉には
面倒
(
めんどう
)
だった。彼は一時間の授業時間を三十分ばかり
過
(
すご
)
した
後
(
のち
)
、とうとう訳読を中止させた。
保吉の手帳から
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
...
不可
(
いけ
)
ない。こう云って力んでいるようですよ」問「本格物と変格物、この議論もありましたね」答「私の記憶に
誤
(
あやまり
)
がなければ、たしかこの言葉は甲賀さんが、云い出したもののように思われますね。こういうような範疇を ...
大衆文芸問答
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
懐良王、
明史
(
みんし
)
に良懐に作るは
蓋
(
けだ
)
し
誤
(
あやまり
)
也。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
誤
(
あやまり
)
に陥り易い所以である。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
巻中の画、老人が
稿本
(
かうほん
)
の
艸画
(
さうぐわ
)
を
真
(
しん
)
にし、
或
(
あるひ
)
は京水が越地に
写
(
うつし
)
し
真景
(
しんけい
)
、或
里人
(
さとびと
)
の
話
(
はなし
)
を
聞
(
きゝ
)
て
図
(
づ
)
に作りたるもあり、其地に
照
(
てら
)
して
誤
(
あやまり
)
を
責
(
せむ
)
ることなかれ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
一図の
誤
(
あやまり
)
は必ず他図にありても常に之を繰返し、
加之
(
しかのみ
)
ならず必然の結果として誤読と誤写とは
益
(
ますます
)
増加せるものの如し。
古図の信じ得可き程度
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
それでこそ今の社会が動いているではないか。あるいはまた形体の変らぬものにおいても精神は変って来ている。形体は変っても精神は変らぬというのは
誤
(
あやまり
)
である。
陳言套語
(新字新仮名)
/
津田左右吉
(著)
射干
(
しゃかん
)
は「ひあふぎ」「からすあふぎ」などいへる花草にして、ここは「
照射
(
ともし
)
して」の
誤
(
あやまり
)
なるべし。
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
さるを学士の位を得たりとて安心するやうな人は話にならず。学問芸術はますます
究
(
きわ
)
むるに従ひていよいよ疑を生ずるものなり。疑を抱かざる人はその道未だ進まざるものと見て
誤
(
あやまり
)
なし。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
私は、お金があれば何でも出来ると思っていましたが、それは、私の大きな
誤
(
あやまり
)
でした。私は、たった一人の娘に婿を取ってやることさえ出来ないのでした。娘はそれを知ると、毎日泣きました。
三人兄弟
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
上様には大きに笑わせられ、予の
誤
(
あやまり
)
じゃ、ゆるせと
御意
(
ぎょい
)
あり。
三右衛門の罪
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
然
(
しか
)
るに同じく天保十三年版の『越後国細見図』には、路もあれば清水越の文字もあり、上州大元村(○之は大穴村の
誤
(
あやまり
)
である)へ出ると記してある。
利根川水源地の山々
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
牧之
(
ぼくし
)
案
(
あんず
)
るに、越後に
大飯郡
(
おほひごほり
)
なし又
寒水滝
(
かんすゐたき
)
の名もきかず。人あり
語
(
かた
)
るとあれば
伝聞
(
でんぶん
)
の
誤
(
あやまり
)
なるべし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
大体においてはこの推論に
誤
(
あやまり
)
なけれども、実地に当りて見れば必ずや多少の除外例を生ぜん。
人々に答ふ
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
それを東洋文化とか東洋思想とかいう一つのものとして解するならば、大なる
誤
(
あやまり
)
である。
東洋文化、東洋思想、東洋史
(新字新仮名)
/
津田左右吉
(著)
『駿甲豆三州図』の奥千丈の位置は、大体に於て間違いはなかったとしても、国師の位置は
明
(
あきらか
)
に
誤
(
あやまり
)
であることが分る。
秩父の奥山
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
牧之
(
ぼくし
)
案
(
あんず
)
るに、越後に
大飯郡
(
おほひごほり
)
なし又
寒水滝
(
かんすゐたき
)
の名もきかず。人あり
語
(
かた
)
るとあれば
伝聞
(
でんぶん
)
の
誤
(
あやまり
)
なるべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
かかる
誤
(
あやまり
)
を
来
(
きた
)
すも
畢竟
(
ひっきょう
)
従来の和歌がなだらかなる調子のみを取り来りしによるものにて、俳句も漢詩も見ず歌集ばかり読みたる歌よみにはしか思わるるも無理ならぬことと存候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
だからそういう考の
誤
(
あやまり
)
を正すだけでも、今日においては意味のあることである。
日本に於ける支那学の使命
(新字新仮名)
/
津田左右吉
(著)
“誤”の意味
《名詞》
(ゴ)誤り。間違い。
(出典:Wiktionary)
誤
常用漢字
小6
部首:⾔
14画
“誤”を含む語句
誤謬
誤解
錯誤
過誤
誤魔化
時代錯誤
誤植
誤字
間誤
間誤間誤
見誤
誤間化
誤聞
誤差
間誤付
魔誤
魔誤々々
誤魔
誤怪
字考正誤
...