“韜晦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうかい93.0%
たうくわい7.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
過去の自分をあわてくさって言葉の上だけで否定し去ることに依って、現在を韜晦とうかいするために、言っているんじゃ、決して無いんだ。
好日 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
今は全く韜晦とうかいして消息を絶ってしまったが、黒川文淵くろかわぶんえんという一種異色ある思想家が同居していて朝夕互に偏哲学を戦わしていた。
古來凡庸の人と評し來りしは必ず誤なるべく北條氏を憚りて韜晦たうくわいせし人かさらずば大器晩成の人なりしかと覺え候。
歌よみに与ふる書 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
もし今よりして当時の平民の心裡の実情を描けば、あはれ彼等は蠖蟄くわくちつの苦を甘んずるにあらざれば、放縦豪蕩にして以て一生を韜晦たうくわいし去るよりほかはなかりしなり。
徳川氏時代の平民的理想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)