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げいとう
ふりがな文庫
“
芸当
(
げいとう
)” の例文
旧字:
藝當
彼
(
かれ
)
らは、
住
(
す
)
んでいたテントをたたんで、いっさいの
道具
(
どうぐ
)
といっしょに
車
(
くるま
)
へ
積
(
つ
)
み、そして、
芸当
(
げいとう
)
に
使
(
つか
)
っていた
馬
(
うま
)
に
引
(
ひ
)
かせてゆくのでした。
銀河の下の町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さあ、さあ、
大評判
(
おおひょうばん
)
の
文福
(
ぶんぶく
)
茶
(
ちゃ
)
がまに
毛
(
け
)
が
生
(
は
)
えて、
手足
(
てあし
)
が
生
(
は
)
えて、
綱渡
(
つなわた
)
りの
軽
(
かる
)
わざから、
浮
(
う
)
かれ
踊
(
おど
)
りのふしぎな
芸当
(
げいとう
)
、
評判
(
ひょうばん
)
じゃ、
評判
(
ひょうばん
)
じゃ。
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
それは彼が何か
解
(
と
)
き
難
(
がた
)
い謎を発見し、解く前の楽しさに酔っているような場合に限って、必ずやって見せる一つの
芸当
(
げいとう
)
だった。
ゴールデン・バット事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「掏摸とまちがえられてえらい目にあいましたよ。光る刀を引っこぬいてどんどん駈けてきましたがね。いや、あぶねえ
芸当
(
げいとう
)
さ、ははははは」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
と誇っている陣も、秀吉の目からは、青くさくて、“青い玄蕃”と微笑を覚えるほどな
芸当
(
げいとう
)
に過ぎなかったものとみえる。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
この二十面相の裏をかいて、これほどの
芸当
(
げいとう
)
のできるやつは、そうたんとはないからね。じつをいうと、おれはまっ先に明智小五郎を思いだした。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
アッカはたえず
羽
(
は
)
ばたきながら、まっすぐに飛んでいくのに、コウノトリはいろんな
芸当
(
げいとう
)
をやっては
喜
(
よろこ
)
んでいるのです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
けれど新吉がやると、ファットマンは、象のからだで出来ることは何でもやりました。中でも一番
面白
(
おもしろ
)
い
芸当
(
げいとう
)
は、新吉と二人で
鍛冶屋
(
かじや
)
をやることでした。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
一番の
芸当
(
げいとう
)
が終わると、カピが歯の間にブリキのぼんをくわえて、お客さまがたの間をぐるぐる回りを始めた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「おめえも十八だというじゃァねえか。もうてえげえ、そのくれえの
芸当
(
げいとう
)
は、
出来
(
でき
)
ても
辱
(
はじ
)
にゃァなるめえぜ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
つまり、寝そべって両足をうしろへ立てて、ときどき足の裏をうちあわせる
芸当
(
げいとう
)
をしたのである。
おじいさんのランプ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
だって、そうでしょう、どんなロバにでも、そんな
芸当
(
げいとう
)
ができるわけではありませんからね。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
結果に於て関ヶ原で勝っているから、まるでそれを見越した上での
芸当
(
げいとう
)
だったと片づけているのだが、関ヶ原は一大苦戦で、秀秋の裏切りまでは、家康はすでに自らの敗北を信じていた。
家康
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
「まるで
僕
(
ぼく
)
は川の
波
(
なみ
)
の上で
芸当
(
げいとう
)
をしているようだぞ」と
言
(
い
)
いました。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「前には子供が四つか五つの頃まで、どうにも父親としての決心がつきかねて
困
(
こま
)
っていたが、今となると押しも押されもしない父親である。この分でゆけば子故の
闇
(
やみ
)
に迷うという
芸当
(
げいとう
)
だって、それほど至難ではなさそうである」
親馬鹿入堂記
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
だれにも
気
(
き
)
づかれないように、
甲
(
こう
)
は、
東
(
ひがし
)
の
都
(
みやこ
)
へ、
乙
(
おつ
)
の
芸当
(
げいとう
)
を
見
(
み
)
にやってきました。そして、ふつうの
見物人
(
けんぶつにん
)
にまじって、ながめていました。
二人の軽業師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ひらりと、宮の
縁
(
えん
)
から飛びおりるがはやいか、
湖畔
(
こはん
)
にそびえている
樅
(
もみ
)
の
大樹
(
たいじゅ
)
へ、するするすると、りすの木のぼり、これは、竹童ならではできない
芸当
(
げいとう
)
。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「へえ。
見世物
(
みせもの
)
でいろいろおもしろい
芸当
(
げいとう
)
をして
見
(
み
)
せて、あなたにたんとお
金
(
かね
)
もうけをさせて
上
(
あ
)
げますよ。」
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
トッテンカンの
新吉
(
しんきち
)
は、いよいよ、病気のきえちゃんに代わって、竹のぼりの
芸当
(
げいとう
)
をすることになりました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
最初ぼくを見たときから気づいていて、気づいていながらぼくの招待に応じるなんて、シャーロック=ホームズにだってできない
芸当
(
げいとう
)
です。ぼくはじつにゆかいですよ。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
しかも、この
芸当
(
げいとう
)
を七回もくりかえすのです。ニールスは
悲鳴
(
ひめい
)
をあげ、ガンたちはさけびました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
なぜというにこのさるは、これが仕事にかかるまえぶれだということを知りすぎるほど知っていて、なんでも着物を着させまいとするために、それはおかしな
芸当
(
げいとう
)
を考え出すのであった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
そして
海蔵
(
かいぞう
)
さんは、この
芸当
(
げいとう
)
ではほかのどの
人力曳
(
じんりきひ
)
きにも
負
(
ま
)
けませんでした。
牛をつないだ椿の木
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
この前きみが
浅草公園
(
あさくさこうえん
)
の小屋の中で、綱わたりをしていたときに、きみはいつもりっぱに、らくらくとあの
芸当
(
げいとう
)
をやりとげていた。ところが最後の日、きみは綱わたりに失敗して
墜落
(
ついらく
)
した。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「あなたこそ、まったく、
人間
(
にんげん
)
の
力
(
ちから
)
ではできないような、
芸当
(
げいとう
)
をなさいます。
私
(
わたし
)
は、
感心
(
かんしん
)
しています。」と、
甲
(
こう
)
がいいました。
二人の軽業師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
すべて、きえちゃんがやるのと変わりありません。わか姉さんは、肩先で竹竿の
平均
(
へいきん
)
を取りながら、このような
芸当
(
げいとう
)
の出来る新吉を、
不思議
(
ふしぎ
)
に思って見上げていました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
それからは
何
(
なに
)
をしても、
文福
(
ぶんぶく
)
茶
(
ちゃ
)
がまが
変
(
か
)
わった
芸当
(
げいとう
)
をやって
見
(
み
)
せるたんびに、
見物
(
けんぶつ
)
は
大喜
(
おおよろこ
)
びで
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
救いに行った、私の兄の
帆村荘六
(
ほむらそうろく
)
は、その洋館の一室で、足を天井につけ、身は宙ぶらりんに
垂下
(
たれさが
)
っていました。ニュートンの
万有引力
(
ばんゆういんりょく
)
の法則を無視したような
芸当
(
げいとう
)
ですから私は驚きました。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
カピが後足で立つのでも、ドルスがなわとびの
芸当
(
げいとう
)
をやるのでも、みんなけいこをして
覚
(
おぼ
)
えたのだ。ずいぶん
骨
(
ほね
)
の
折
(
お
)
れたことではあったが、その代わりご
覧
(
らん
)
、あのとおりかしこくなっている。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
最初
(
さいしょ
)
から、こんなあぶない
芸当
(
げいとう
)
というものはできるものでありません。それには、
血
(
ち
)
の
出
(
で
)
るようなけいこを
積
(
つ
)
んだからです。
二人の軽業師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
素人
(
しろうと
)
にしては、まことに水ぎわ立った
上出来
(
じょうでき
)
の
芸当
(
げいとう
)
だった。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「あちらの、
遠
(
とお
)
い
町
(
まち
)
へいって、また、ああした
芸当
(
げいとう
)
を、みんなにして
見
(
み
)
せているのだろう。」と、
信吉
(
しんきち
)
は、
答
(
こた
)
えました。
銀河の下の町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やがて、
彼
(
かれ
)
らの
列
(
れつ
)
がある
高
(
たか
)
い
広場
(
ひろば
)
に
達
(
たっ
)
したときに、かつて
天上
(
てんじょう
)
の
神々
(
かみがみ
)
たちよりほかには
知
(
し
)
られていなかった
芸当
(
げいとう
)
をして、
打
(
う
)
ち
興
(
きょう
)
じたことでありましょう。
深山の秋
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
サーカスの一
座
(
ざ
)
は、あるときは
西
(
にし
)
に、あるときは
東
(
ひがし
)
に、ところ
定
(
さだ
)
めず、
興行
(
こうぎょう
)
をつづけて
歩
(
ある
)
きました。
真夏
(
まなつ
)
の
空
(
そら
)
に、
高
(
たか
)
いテントを
張
(
は
)
って、あぶない
芸当
(
げいとう
)
を
演
(
えん
)
じたのです。
サーカスの少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それにつきましても、
命
(
いのち
)
がけの
芸当
(
げいとう
)
ゆえ、
無事
(
ぶじ
)
になし
終
(
お
)
わせました
際
(
さい
)
は、どうぞご
喝采
(
かっさい
)
を
願
(
ねが
)
います。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、この
愚
(
おろ
)
かなあひるには、そんな
芸当
(
げいとう
)
は、どう
見
(
み
)
てもできそうはありませんでした。
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
すると、
犬芝居
(
いぬしばい
)
や、やまがらの
芸当
(
げいとう
)
や、
大蛇
(
だいじゃ
)
の
見
(
み
)
せものや、
河童
(
かっぱ
)
の
見
(
み
)
せものや、
剣舞
(
けんぶ
)
や、
手品
(
てじな
)
や、
娘踊
(
むすめおど
)
りなどというふうに、いろいろなものが
並
(
なら
)
んでいました。その
中
(
なか
)
に、
女
(
おんな
)
の
軽業
(
かるわざ
)
がありました。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“芸当”の意味
《名詞》
演芸。曲芸。
人ができないような離れ業。
(出典:Wiktionary)
芸
常用漢字
小4
部首:⾋
7画
当
常用漢字
小2
部首:⼹
6画
“芸”で始まる語句
芸妓
芸
芸者
芸術
芸人
芸州
芸妓屋
芸術家
芸題
芸子