しょく)” の例文
一休いっきゅうさんは、応永元年おうえいがんねんがつ一日ついたち将軍義満しょうぐんよしみつが、その義持よしもちしょくをゆずったとし南朝なんちょう後小松天皇ごこまつてんのうちちとし、伊予局いよのつぼねははとしてうまれました。
先生と父兄の皆さまへ (新字新仮名) / 五十公野清一(著)
二十五年間ねんかん教育きょういくつくしてしょく退しりぞいたのち創作そうさくこころをうちこんで、千九百二十七ねんになくなるまで、じつに二十かん著作ちょさくのこした。
身体検査 (新字新仮名) / フョードル・ソログープ(著)
かれは、それからというものは毎日まいにち、あてもなく、あちらのまちこちらのまちとさまよって、しょくもとめてあるいていました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
アンドレイ、エヒミチは院長いんちょうとしてそのしょくいたのちかかる乱脈らんみゃくたいして、はたしてこれを如何様いかよう所置しょちしたろう、敏捷てきぱき院内いんない秩序ちつじょ改革かいかくしたろうか。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ここでもまた、門番もんばんが、おまえはどんなしょくをこころえているか、どんなことを知っているか、と、たずねました。
よいかな、お嬢さん。いまは大丈夫だ。しかし今から二万年位経ったあとでは、果して人間が宇宙に於ておしょく
遊星植民説 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ぼくは大統領のしょくそうと思うよ、ぼくが現職にあるために連盟の平和をみだすようになっては心苦しい。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
若「へえ、只今へえ…御縁の深いことで、あれは手前方のおしょくから二枚目をして居ります小増こましと申します」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
 大博士に疑問ぎもんをいだく。噴火がかりしょくをはがれ、その火山ばい土壌どじょうたがやす。部下ぶかみなしたがう。
「人に意見などをする歳じゃねえが、小唄お政じゃおしょくすぎる。す方が無事だぜ、八」
この人はもうかなりのおじいさんで、わかいじぶんには鉱山こうざん大工だいくの仕事をしていたが、あるときあやまって指をくだいてからは、手についたしょくてなければならなかったのであった。
船頭の娘なので、のように髪の毛は赤いし、色は黒いが、眼元がぱっちりしていて、みがけば今に、潮来いたこでおしょくが張れるなどとよく揶揄からかわれたりするほど、どことなくそんな素質の小娘だった。
旗岡巡査 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ここでもわたもりが、おまえはどういうしょくをこころえているか、なにを知っているか、と、福の子にたずねました。
ほんとうに、もうおもせば幾年いくねんまえのことであります。わたしは、病気びょうきをしてしょくうしなっているときに、あなたにあって、このりんごばたけへつれられてきました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とにかく、かれ医科大学いかだいがく卒業そつぎょうして司祭しさいしょくにはかなかった。そうして医者いしゃとしてつるはじめにおいても、なお今日こんにちごと別段べつだん宗教家しゅうきょうからしいところすくなかった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
大きい花魁と云うのは其の家のおしょくとか二枚目とかいう立派ななか町張ちょうばりの花魁が、若いおいらんを突出つきだしますので、そも突出しの初めからという文句が有りますから
「ルミ、おまえがよく考えたら、やはりしょくを見つけることにするだろうよ。もうおまえも一かどの職人しょくにんだ。流浪るろうするよりもそのほうがましだし、だいいち、あれはなまけ者のすることだ」
お小夜は三年前まで三浦屋でおしょくを張っていたのを、上野の役僧某に請出うけだされて入谷いりやに囲われ、半年経たないうちに飛び出して、根岸の大親分の持物になりましたが、そこもたくみに後足で砂を蹴って
そして、たかくらいのぼりましたが、大将たいしょうは、また一めんにおいて人情にんじょうにもふかかったひとで、んだ人々ひとびと同情どうじょうせられて、ついに大将たいしょうしょくして、隠居いんきょされたということであります。
強い大将の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれ半年はんとし無職むしょく徘徊うろうろしてただパンと、みずとで生命いのちつないでいたのであるが、その裁判所さいばんしょ警吏けいりとなり、やまいもっのちにこのしょくするまでは、ここにつとめっていたのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
ふくの子がずんずん歩いていきますと、やがて、とある大きな町にきました。町の門のところで、番人ばんにんが、おまえはどんなしょくをこころえているか、どんなことを知っているか、と福の子にたずねました。
しょくをおぼえるほうが将来しょうらいのためにも役立やくだつだろうと、いいきかせてください。
天女とお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)