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生活
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くらし
ふりがな文庫
“
生活
(
くらし
)” の例文
いゝ機会だ、ことによると、これが増給のきつかけとなるかもしれないと、職工達はてんでに自分の
生活
(
くらし
)
向きを正直に書き出した。
茶話:07 大正十四(一九二五)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
生活
(
くらし
)
向きの困難やら、種々なことを打ち明けてから、もしまた使って貰えなかったらたった一人の老母を見殺しにしなければならない
過渡人
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
単なる
生活
(
くらし
)
のためではなく、何らか田安家そのものに対して、企らむところがあってのことらしいと、そういうことを見て取った。
仇討姉妹笠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
そのころ小野が結婚して、京橋の岡崎町に間借りをして、小綺麗な
生活
(
くらし
)
をしていた。女は
伊勢
(
いせ
)
の
産
(
うま
)
れとばかりで、
素性
(
すじょう
)
が解らなかった。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
「それでは私はここにおっても仕事がありません。そんな
生活
(
くらし
)
をする人達はいつも
健全
(
たっしゃ
)
で医者の厄介になる事がありませんから」
働く町
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
▼ もっと見る
私の家では、
生活
(
くらし
)
に要る物は大概は手造りにしました。野菜を貯へ、
果實
(
このみ
)
を貯へることなどは、殆んど年中行事のやうに成つて居ました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それが今の僕の
生活
(
くらし
)
を支へてくれるのではないのに、とにかく今日の今日も耐へて来た。それがとにかく僕に安心を与へてゐるのだらうか。
魔のひととき
(新字旧仮名)
/
原民喜
(著)
自分はこの道を
覚込
(
おぼえこ
)
んで女師匠に一生一人
生活
(
くらし
)
をして行く方が、
結句
(
けっく
)
気安いだろうと思ったので、遂に自分の門弟となったが
二面の箏
(新字新仮名)
/
鈴木鼓村
(著)
そんな卑しい辛い思いをしないでも、別に
生活
(
くらし
)
に困るというわけでもない。自分は倒れるまで働いて、きっと阿母さんに不自由はさせまい。
半七捕物帳:05 お化け師匠
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
して、百圓の
生活
(
くらし
)
をするよりも、十圓の稼ぎをして十圓の生活をした方がいゝと思つてゐますね。この頃はそれどころぢやない。二杯の飯を
仮面
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
生活
(
くらし
)
は有福だからとて、遊んでいるのも詰らないという気持ちから、こうして馬の口を取って、時には旅人相手に働いているのだそうでした。
山の湯の旅:――発甫温泉のおもいで――
(新字新仮名)
/
上村松園
(著)
「人間は何でも売る物が多ければ多いほど
生活
(
くらし
)
がよくなりやすからな。延寿丹も江戸の水も、私の戯作も、みなこれ
旦暮
(
たんぼ
)
の資のためでげす。」
仇討たれ戯作
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「え。うちのおっ母さんという人は、とても
贅沢
(
ぜいたく
)
な癖のついている人だから、蓬なんか刈っているくらいでは、
生活
(
くらし
)
がやってゆけないんです」
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しみじみと虱を見てゐると、過去つた旅の十年間が
憶
(
おも
)
はれるのであつた。もとは清潔な着物を着て、よい
生活
(
くらし
)
を送つてゐた。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
どうして又そんな
生活
(
くらし
)
をしてゐたのぢやと言ひなさるのかな? 貧乏のためかといふに、なかなか、貧乏どころぢやない。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:04 イワン・クパーラの前夜
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
ほんとに——ほんとにこんなお寺の
生活
(
くらし
)
なんて、しんからしんじつつまらなくって、壁も壁も大壁みたようなものだろう。
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
今ちょいと
外面
(
おもて
)
へ
汝
(
てめえ
)
が立って出て行った
背影
(
うしろかげ
)
をふと見りゃあ、
暴
(
あば
)
れた
生活
(
くらし
)
をしているたア
誰
(
た
)
が眼にも見えてた
繻子
(
しゅす
)
の帯
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
シンガポールに出発したように奥様の手前をつくって、実は目と鼻の処へ家を持たせ、豪奢な
生活
(
くらし
)
をさせているんです
鉄の処女
(新字新仮名)
/
大倉燁子
(著)
そこへさえゆけば、
人
(
ひと
)
は
眠
(
ねむ
)
っていて
楽
(
らく
)
に
生活
(
くらし
)
がされるから、たがいに
争
(
あらそ
)
うということを
知
(
し
)
らない。ただ、しかしその
幸福
(
こうふく
)
の
島
(
しま
)
へいくのが
容易
(
ようい
)
でない。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
すり替えて、それで立派な
生活
(
くらし
)
を立てて来たのだ。ところでじゃ、おわかりかな。貴公を疑い出した時にわしはその男のいつもの手を思いだしたじゃ
青玉の十字架
(新字新仮名)
/
ギルバート・キース・チェスタートン
(著)
「
生活
(
くらし
)
」ということ、食物の問題、胃袋の問題が、きわめて重要な意味をもってきます。まことに無理もありません。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
「泣いてはいけない、もう小児も大きくなって、
生活
(
くらし
)
にも困らないじゃないか、百年も離れない夫婦が何所にある」
陸判
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
持って行きなと、諸方からこの通り恵んで下さいますので、金助、いっこう
生活
(
くらし
)
に不自由というものを感じません
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ここに最も気の毒な最も哀れむべき者は下等の修学僧侶の
生活
(
くらし
)
である。これは自分の宅から送る学資金もない。また自分で働いて儲ける金もないのです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
然
(
しか
)
るに
貴様
(
あなたさま
)
との関係と同じく
矢張
(
やはり
)
男の家で結婚を許さない、その
為
(
た
)
め男は
遂
(
つひ
)
に家出して今は
愛宕町
(
あたごちやう
)
何丁目何番地
小川方
(
をがはかた
)
に二人して
日蔭者
(
ひかげもの
)
の
生活
(
くらし
)
をして居る。
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
生活
(
くらし
)
には困らないらしく、別に仕官の途を求めるでもなく、毎日ブラリブラリと遊んで居るといふことでした。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
万事に甘い乳母を相手の
生活
(
くらし
)
は千代子に自由の時を与えたので、二人夕ぐれの
逍遙
(
そぞろあるき
)
など、深き
悲痛
(
かなしみ
)
を包んだ私にとってはこの上なく恨めしいことであった。
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
事実上差別される者の多数は、後進部落とまで言われたほどにも一般世間の進歩に
後
(
おく
)
れて、はなはだ気の毒な
生活
(
くらし
)
を送っているものが多かったのであります。
融和促進
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
雌
山羊
(
やぎ
)
の乳をしぼれば、他の者が
篩
(
ふるい
)
をその下に差し出していると云う、そんなはかない
生活
(
くらし
)
なので、躯工合でも悪くなると、あれこれと考えるのだが、まあ
生活
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
それは道子がまことに気の毒な
生活
(
くらし
)
をして居るのだという噂です。一言で云えば、彼女の夫たる清三は全く道子を愛しても居なければ、又、理解しても居ない。
彼が殺したか
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
「旨い事をしたと仮定しても、
皆
(
みんな
)
使ってしまっている。
生活
(
くらし
)
にさえ足りない位だ。その金は借りたんだよ」
それから
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三十男の遊び盛りを今が世の
絶頂
(
つじ
)
と誰れが目にも思われる気楽そうな
独身
(
ひとりみ
)
で
老婢
(
ばあや
)
一人を使っての
生活
(
くらし
)
むきはそれこそ
紅葉山人
(
こうようさんじん
)
の小説の中にでもありそうな話で
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
悪人と見れば
忽
(
たちま
)
ち
拳
(
こぶし
)
を上げて打って懲らすような事もあり、又貧乏人で
生活
(
くらし
)
に困ると云えば、どこまでも恵んでやり、弱きを助け強きを
挫
(
くじ
)
くという気性なれども
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
わたしは、これまで、沖仲士をして来て、どうして、こんなに、みんなが汗水たらして働いとるのに、
生活
(
くらし
)
が楽にならんのかと、不思議でたまらなかったんです。
花と龍
(新字新仮名)
/
火野葦平
(著)
併し
代々
(
だい/″\
)
学者で
法談
(
はふだん
)
の
上手
(
じやうず
)
な
和上
(
わじやう
)
が来て住職に成り、
年
(
とし
)
に
何度
(
なんど
)
か諸国を巡回して、法談で
蓄
(
た
)
めた
布施
(
ふせ
)
を持帰つては、其れで
生活
(
くらし
)
を立て、
御堂
(
みだう
)
や
庫裡
(
くり
)
の普請をも
為
(
す
)
る。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
ここも
生活
(
くらし
)
には困っていたので、母の食料をかせぐため、丁度十八になっていたのを幸い、周旋屋の世話で、その頃
新
(
あらた
)
にできた小岩の売笑窟へ身売りをしたのである。
吾妻橋
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「おきつねさま、
今日
(
こんにち
)
は! ごきげんいかがですか、ご
景気
(
けいき
)
はいかがですか、せちがらい世の中になりましたが、おきつねさまは、どんなお
生活
(
くらし
)
をなすっておいでですか」
狐と猫
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そんなわけで、私は自分で
生活
(
くらし
)
を立てる前から、もう世の中というものが厭になっていました。
無駄骨
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
裕
(
ゆた
)
かならぬ、
生活
(
くらし
)
向きは、障子の紙の破れにも見え透けど、母なる人の木綿着ながら品格よきと、年若き息子の、尋常ならず母に仕ふるさまは、いづれ
由緒
(
よし
)
ある人の果てと。
野路の菊
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
村では、四人も五人も家族を抱えて働いている四、五十位の小作人の方が、遊びたい盛りのフラフラな若い者達より、
生活
(
くらし
)
のことではずッと、ずッと強い気持をもっている。
不在地主
(新字新仮名)
/
小林多喜二
(著)
しかし、かれはどうしたら働かないで
生活
(
くらし
)
を立てて行けるかということを、くりかえしくりかえし話しただけでした。人民たちは何が何だか、ちっともわかりませんでした。
イワンの馬鹿
(新字新仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
父
(
ちゝ
)
の
存命中
(
ぞんめいちゆう
)
には、イワン、デミトリチは
大學
(
だいがく
)
修業
(
しうげふ
)
の
爲
(
ため
)
にペテルブルグに
住
(
す
)
んで、
月々
(
つき/″\
)
六七十
圓
(
ゑん
)
づゝも
仕送
(
しおくり
)
され、
何
(
なに
)
不自由
(
ふじいう
)
なく
暮
(
くら
)
してゐたものが、
忽
(
たちまち
)
にして
生活
(
くらし
)
は一
變
(
ぺん
)
し、
朝
(
あさ
)
から
晩
(
ばん
)
まで
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
可なりの
生活
(
くらし
)
をして居ながら、
銭
(
ぜに
)
になると云えば、
井浚
(
いどざら
)
えでも屋根
葺
(
ふき
)
の手伝でも何でもする
隣字
(
となりあざ
)
の九右衛門
爺
(
じい
)
さんは、此雹に畑を
見舞
(
みま
)
われ、失望し切って
蒲団
(
ふとん
)
をかぶって寝てしもうた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
射倖心や嗜虐性の滿足を求める以外に、逞しい雄雞の姿への美的な耽溺でもある。餘り裕かでない
生活
(
くらし
)
の中から莫大な費用を割いて、堂々たる雞舍を連ね、美しく強い雞共を養つてゐた。
盈虚
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
細かい
生活
(
くらし
)
や、特殊な町の少年少女たちのことを書いたものだが、その中にすら、みどりという娘の周囲を、若紫のそれに——もっともこの件は、源氏物語と柳亭種彦の「
偽紫田舎源氏
(
にせむらさきいなかげんじ
)
」
紫式部:――忙しき目覚めに
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
お蝶は、ふと、この家の
生活
(
くらし
)
のことなどを考へると、惨めに、夢から醒めた。
お蝶の訪れ
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
ここの家は母子二人ぎりで、母が飴売りに出て
生活
(
くらし
)
ているのだと直ぐわかる
一本刀土俵入 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
某氏(五七)はかなり楽な
生活
(
くらし
)
をしていた人で、幸福であるために必要であるものはすべて
具
(
そなわ
)
っていたのである。何が氏をしてかかる不幸な決意をなすに到らしめたのか、原因は全く不明である。
ある自殺者の手記
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
「はたらけどはたらけどなおわが
生活
(
くらし
)
楽にならざり、じっと手を見る」
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
母親の
生活
(
くらし
)
は又どうにでもしてやると、親元には相当の人を立て、そこから改めて嫁入り……と、まア、そこまで行かない分が、二千八百石御旗本の
御側女
(
おそばめ
)
になら、今日が今日にでも成られるので
悪因縁の怨
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
“生活”の意味
《名詞》
人が暮らすこと。生き続けるのに必要な反復される一連の行動。
動植物などの生命体が生きて活動すること。
ある特定の領域に係る活動。特にその分野を、主な収入源とする場合。
(法医学)生命を有していること。
(出典:Wiktionary)
“生活”の解説
生活(せいかつ)とは、「生存して活動すること、生きながらえること」「世の中で暮らしてゆくこと」である(広辞苑第五版)広辞苑 第五版。
(出典:Wikipedia)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
活
常用漢字
小2
部首:⽔
9画
“生活”で始まる語句
生活上
生活方
生活状態
生活中
生活力
生活向
生活難
生活費
生活方針
生活様態