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『魔のひととき』
ふりがな文庫
『
魔のひととき
(
まのひととき
)
』
ここでは夜明けが僕の瞼の上に直接落ちてくる。と、僕の咽喉のなかで睡つてゐる咳は、僕より早く目をさます。咳は、板敷の固い寝床にくつついてゐる僕の肩や胸を揉みくちやにする。どんなに制しようとしても、発作が終るまでは駄目なのだ。僕は噎びながら、涙 …
著者
原民喜
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約26分(500文字/分)
朗読目安時間
約43分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
蹠
(
あしうら
)
生活
(
くらし
)
肌理
(
きめ
)
題名が同じ作品
魔のひととき
(新字旧仮名)
/
原民喜
(著)