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汝
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な
ふりがな文庫
“
汝
(
な
)” の例文
父の正義のしもとにぞ
涜
(
けが
)
れし心ひれ伏さむ 母の慈愛の涙にぞ 罪のゆるしを求め泣く
御神
(
みかみ
)
よ我を
逐
(
お
)
ふ
勿
(
なか
)
れ 神よ
汝
(
な
)
が子を逐ふ勿れ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
針間
(
はりま
)
の
志自牟
(
しじむ
)
が家に住みし時に、
汝
(
な
)
が命名を顯はさざらませば
一三
、更に天の下知らさむ君とはならざらまし。これ既に
汝
(
な
)
が命の
功
(
いさを
)
なり。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
悩ましき迷誤をのがれ、時空の束縛を脱して、「汝」と「我」と、「
汝
(
な
)
がもの」と「我がもの」とは、一つに融けて、崇高なる法悦となった。
トリスタン
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
サンサーンスの妖婦ダリアの『我が心
汝
(
な
)
が声に開く』を歌ってさえも、我らに取っては「大好きな
小母
(
おば
)
さん」らしさを失わないクルプである。
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
「
可惜
(
あたら
)
な奴よ。なんで
汝
(
な
)
れは公卿に生れず、鎌倉武士などに生れついた。生れ直せ。まだ青い若入道、時しあれば、生れ直せぬこともないわさ」
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
可愛
(
かわゆ
)
き児の、何とて小親にのみは
懐
(
なつ
)
き寄る、はじめて
汝
(
な
)
が頬に口つけしはわれなるを、
効
(
かい
)
なく
渠
(
かれ
)
に
奪
(
と
)
らるるものかは。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
わが在りし一日片時子の為めに宜しかりしを疑はぬのみ 又
汝
(
な
)
が母は生きて持ちつる心ほど暗き所にありと思ふな しかし結局思ひ過ぎであつた。
晶子鑑賞
(新字旧仮名)
/
平野万里
(著)
汝
(
な
)
がその人に云ひしには、吾はぬすみもいさかひも、なさざりしかど前の世の、罪のむくひの
来
(
きた
)
りしか、あだ国人と知らざりし、やまとの人に交はりし
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「わが欲情、
隊商
(
カラバン
)
の如く
汝
(
な
)
が
方
(
かた
)
に向ふ時、
汝
(
なれ
)
が眼は病める我が疲れし心を潤す用水の水なり。」と云ひ、又
夜あるき
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
伯母
(
をば
)
いまだ髪もさかりになでしこをかざせる夏に
汝
(
な
)
れは生れぬ (弟の子の生れけるに夏子と名をえらみて)
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
かくもまた
汝
(
な
)
とともに
接吻
(
くちつ
)
けて
接吻
(
くちつ
)
けて、
接吻
(
くちつ
)
けてほのかにも泣きつつあらば、あはれ、またなにの願か身にあらむ、ああさるをなほ女、
汝
(
な
)
はなにか
欲
(
ほ
)
りする
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
山科
(
やましな
)
の
木幡
(
こはた
)
の
山
(
やま
)
を
馬
(
うま
)
はあれど
歩
(
かち
)
ゆ
吾
(
わ
)
が
来
(
こ
)
し
汝
(
な
)
を
念
(
おも
)
ひかね 〔巻十一・二四二五〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
【昨夜
妾
(
わらわ
)
は夢みたりき。山二つ響き高鳴りて
汝
(
な
)
が
頭
(
こうべ
)
に落ち、もはや汝が姿を見る
能
(
あた
)
わざりき】
潜航艇「鷹の城」
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
応仁
(
おうにん
)
の乱か何かに
遇
(
あ
)
つた人の歌に、「
汝
(
な
)
も知るや都は野べの
夕雲雀
(
ゆふひばり
)
揚
(
あが
)
るを見ても落つる涙は」と云ふのがあります。
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
の焼け跡を歩いた時にはざつとああ云ふ気がしました。
大正十二年九月一日の大震に際して
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
好的々々
(
よし/\
)
。
汝
(
な
)
が昔の恋人を
血膾
(
ちなます
)
にして、
汝
(
なれ
)
と共に杯を傾けむ。
外道
(
げだう
)
至極の楽しみ、
之
(
これ
)
に過ぎしと打笑ひつゝ起上りしが、遂に妾が計略に掛かりて、今の仕儀となり果て終りしものに侍り。
白くれない
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ある時はファウスト博士が教へける「
行爲
(
タート
)
によらで
汝
(
な
)
は救はれじ」
和歌でない歌
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
汝
(
な
)
が顏の醉ひしよろしみ飮め飮めと強ふるこの酒などかは飮まぬ
樹木とその葉:16 酒の讃と苦笑
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
ねむれねむれ子よ
汝
(
な
)
が母がきちがひのむかし怖れし
桜花
(
はな
)
あらぬ春
桜
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
いまも
汝
(
な
)
は廣重の繪をながめつゝ隅田川をば戀しとおもふや
吉井君の歌
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
連れだちてあゆむ
汝
(
な
)
が母みめよきを
妾腹
(
しようふく
)
の子よ悲しからずや
小熊秀雄全集-01:短歌集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
去
(
い
)
にし日の、我等が勇気、今は
汝
(
な
)
が、心に抱き進めかし
ランボオ詩集≪学校時代の詩≫
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
落ちよ、白き霊体、燃ゆる
汝
(
な
)
が空より落ちよ
ヂェラルド・ド・ネルヴァル
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
汝
(
な
)
が背にそびえしくれなゐの
円
(
まろ
)
き柱はいかに
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
我を強ひ、時ならぬ
汝
(
な
)
を、さわがしむなる。
リシダス
(旧字旧仮名)
/
ジョン・ミルトン
(著)
「おもひで」よ、なほ
隈
(
くま
)
もなく、
汝
(
な
)
が胸の
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
汝
(
な
)
が
希望
(
のぞみ
)
、あくがれ、
吟咏
(
ながめ
)
、
高
(
たか
)
わらひ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
やがて
汝
(
な
)
が婚姻するは、まことなるか。
レ・ミゼラブル:08 第五部 ジャン・ヴァルジャン
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
汝
(
な
)
はいかにわれは
静
(
しずか
)
に暑に堪へん
七百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
「
汝
(
な
)
れッ! 乾雲か。来いッ!」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
下なる人は
汝
(
な
)
のみかも 天雲の
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
あゝ
行
(
ゆ
)
かばやな——
汝
(
な
)
がもとに。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
汝
(
な
)
が聲に青き
蚊帳
(
かや
)
は更に青し。
そぞろごと
(旧字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
汝
(
な
)
が胸のうちにそを建立せよ。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
汝
(
な
)
は酔ひ
痴
(
し
)
れて うちをどる
隅田川
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
汝
(
な
)
が魂は身内に眠れる時……
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
連嶺の夢想よ!
汝
(
な
)
が白雪を
わがひとに与ふる哀歌
(新字旧仮名)
/
伊東静雄
(著)
かよわなる
汝
(
な
)
がおもだちよ
蛇の花嫁
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
汝
(
な
)
が立てるこそ切なけれ。
佐藤春夫詩集
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
したもえいそぐ
汝
(
な
)
があしを
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
のたまはぬ
汝
(
な
)
はかなし
我が愛する詩人の伝記
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
汝
(
な
)
が
利心
(
とごゝろ
)
の
飽
(
あ
)
くまゝに
騎士と姫
(新字旧仮名)
/
末吉安持
(著)
汝
(
な
)
はそれ生ける音樂か。
天地有情
(旧字旧仮名)
/
土井晩翠
(著)
真珠
(
まだま
)
ころがす
汝
(
な
)
が声に
枯草
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
「われは
寝
(
い
)
ねまし、されど
汝
(
な
)
は踊らでやまず。」恋をしながら踊らずにいられぬという、なさけない矛盾が彼を
苛
(
さいな
)
んだ……
トニオ・クレエゲル
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
「天照らす大御神高木の神の命もちて問の使せり。
汝
(
な
)
が
領
(
うしは
)
ける葦原の中つ國に、
我
(
あ
)
が御子の知らさむ國と言よさしたまへり。かれ汝が心いかに」
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
梨の
核
(
しん
)
を絞りし
汁
(
つゆ
)
も、木槿の花を煮こみし粥も、
汝
(
な
)
が口ならば
旨
(
うま
)
かるべし。姉上にはいかならむ。その姉上と、大方はわれここに来て、この垣をへだてて
見
(
まみ
)
えぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
自分の旧作に、「
汝
(
な
)
れもまた夜明かし癖か冬の蠅」とか「木枯らしや夜半の中なるわが机」とか、夜半の句が幾つもあるが、それをまたこの
年暮
(
くれ
)
には幾晩も味わった。
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「風
雑
(
まじ
)
り雨降る夜の、……如何にしつつか、
汝
(
な
)
が世は渡る」といえば、一人が、「天地は広しといへど、あが
為
(
ため
)
は
狭
(
さ
)
くやなりぬる、……斯くばかり
術
(
すべ
)
無きものか、
世間
(
よのなか
)
の道」
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
欠くる
期
(
ご
)
なき盈つる
期
(
ご
)
あらぬあめつちに在りて老いよと
汝
(
な
)
もつくられぬ (秀を生みし時)
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
ベルリン国立歌劇場合唱団をブレッヒの指揮した『さまよえるオランダ人』の「
紡
(
つむ
)
ぎ歌」と『魔弾の射手』の「
汝
(
な
)
がために花嫁」(JH五七)は、たった一枚だが非常に良い。
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
汝
漢検準1級
部首:⽔
6画
“汝”を含む語句
汝等
汝達
大汝
汝兄
汝曹
汝命
汝水
汝屋船
汝輩
汝南
爾汝
丁汝昌
汝陽
汝南圃史
汝所堅之美豆能小佩
汝寧
除汝
汝海
諾児汝
汝爾
...