村落そんらく)” の例文
それがまへつたように人間にんげんおほくなるにつれて木材もくざいがいよ/\おほ必要ひつようとなり、どんどんるため、村落そんらくちかやまはもとより
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
種畜場しゅちくじょう近郷きんごうの農家から、牛がすこしわるいからきてくれの、碁会ごかいをやるからきてくれのとしきりにいうてきたけれど、いっさい村落そんらくへでなかった。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
もなく自分じぶん志村しむら中學校ちゆうがくかうることゝなり、故郷こきやう村落そんらくはなれて、けん中央ちゆうわうなる某町ぼうまち寄留きりうすることゝなつた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
十勝岳とかちだけ近頃ちかごろまで死火山しかざんかんがへられてゐた火山かざんひとつであるが、大正十五年たいしようじゆうごねん突然とつぜん噴火ふんかをなし、雪融ゆきどけのため氾濫はんらんおこし、山麓さんろく村落そんらく生靈せいれい流亡りゆうばうせしめたことは
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
新石器時代しんせつきじだい人間にんげんは、またあるところでは湖水こすいなか棒杙ぼうぐひつてそのうへ小屋こやまうけてんでゐました。そしてその小屋こやおほあつまつてひとつの村落そんらくをつくつてゐました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
是日このひはことに快晴くわいせいして村落そんらく秋景しうけい百逞ひやくてい目をうばふ。さて平山ひらやま一ツをこえさかあり、すなはち地獄谷へいたるのみちなり。さかの上より目をくだせば一ツの茅屋ばうをくあり、これ本文ほんもんにいへる混堂ゆやなり。
群集ぐんしふたゞ囂々がう/\として混亂こんらんしたひゞきなか騷擾さうぜうきはめた。ちからかくごとくにして周圍しうゐ村落そんらくをも一つに吸收きふしうした。しかしながら、群集ぐんしふ勘次かんじにはかへりみようとはしなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
糟谷は種畜場しゅちくじょうにおって、公務こうむをとるよりは、村落そんらくへでて農民を相手に働くのが、いつも愉快ゆかいに思われてきた。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
この某町ぼうまちから我村落わがそんらくまで七車道しやだうをゆけば十三大迂廻おほまはりになるので我々われ/\中學校ちゆうがくかう寄宿舍きしゆくしやから村落そんらくかへときけつしてくるまらず、なつふゆ定期休業ていききうげふごとかなら
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
是日このひはことに快晴くわいせいして村落そんらく秋景しうけい百逞ひやくてい目をうばふ。さて平山ひらやま一ツをこえさかあり、すなはち地獄谷へいたるのみちなり。さかの上より目をくだせば一ツの茅屋ばうをくあり、これ本文ほんもんにいへる混堂ゆやなり。
ついであらはれて水力電氣すいりよくでんきそのものはすべてこの都市とし村落そんらく燈火あかりや、いろ/\の動力どうりよくにも利用りようせられ、電車でんしや電信でんしん電話でんわ電燈でんとう工業用機械動力こうぎようようきかいどうりよくをはじめ、朝夕あさゆふ煑炊にたき、すとうぶや按摩あんま
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
にちさうしてもなくつて巨人きよじん爪先つまさきには平坦へいたんはた山林さんりんあひだ介在かいざいしてかく村落そんらく茅屋あばらやこと/″\落葉おちばもたげてきのこのやうなちひさな悲慘みじめものでなければならなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
爾來じらい數年すねん志村しむらゆゑありて中學校ちゆうがくかう退しりぞいて村落そんらくかへり、自分じぶんくにつて東京とうきやう遊學いうがくすることゝなり、いつしか二人ふたりあひだには音信おんしんもなくなつて、たちまち又四五年つてしまつた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
陰気いんき充満じゆうまんして雲ふか山間やまあひ村落そんらくなれば雪のふかきをしるべし。