トップ
>
請取
>
うけと
ふりがな文庫
“
請取
(
うけと
)” の例文
僕の
親仁
(
おやじ
)
は日本橋
檜物
(
ひもの
)
町に開業して
居
(
お
)
るから、手紙を書いて
遣
(
や
)
ろうと
云
(
いっ
)
て、親仁
名当
(
なあて
)
の一封を呉れたから私は喜んで
之
(
これ
)
を
請取
(
うけと
)
り
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
家
(
うち
)
の事を
家
(
うち
)
の奉公人がするのは
当然
(
あたりめえ
)
でがんすから、どうか二十両という金を
請取
(
うけと
)
る訳はがんしねえから貰われやしねえ、駄目でござりやす
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
時の宰相ビスマルクに
睨
(
にら
)
まれて、だしぬけに休職といふ辞令を
請取
(
うけと
)
つたので、強ひて平気な顔をして宰相に挨拶に往つたものだ。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
この贅沢の資本がもしスパイの報酬として
請取
(
うけと
)
った金なら公々然と同志の前で札びらを切る事は
豈夫
(
よも
)
出来なかったろう。
最後の大杉
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
ただ向うから好意上で持って来る物を
請取
(
うけと
)
って居られるだけで、ほかの総理大臣のように沢山取らないようでした。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
▼ もっと見る
宜
(
よろ
)
しゅうございます。行っていらっしゃいと云うて、その
金子
(
かね
)
を
請取
(
うけと
)
ったんじゃ、
可
(
え
)
えか、諸君。
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
祖父
(
ぢい
)
さまはそれを
請取
(
うけと
)
り、銀貨を
引
(
ひつ
)
くらかへし、
兎見角見
(
とみかくみ
)
して、新らしい銀貨だと
仰
(
おつしや
)
つて二ツとも
其
(
その
)
まゝ私に下すつて、まだ
書物
(
かきもの
)
があるからといつて急に私にあちらへ行けと
仰
(
おつしや
)
り
升
(
まし
)
たから
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
「ああそれは
難有
(
ありがと
)
う。毎度お気の毒だと思うんだけれど、ツイね私の方も
請取
(
うけと
)
る金が都合よく請取れなかったりするものだから、
此方
(
こっち
)
も困るだろうとは知りつつ、
何処
(
どっこ
)
へも言って行く処がないし、ツイね」と言って
莞爾
(
にっこり
)
。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
夜目
(
よめ
)
なればこそ
未
(
ま
)
だしもなれ
晝
(
ひる
)
はづかしき
古毛布
(
ふるげつと
)
に
乘客
(
のりて
)
の
品
(
しな
)
も
嘸
(
さぞ
)
ぞと
知
(
し
)
られて
多
(
おほ
)
くは
取
(
と
)
れぬ
痩
(
やせ
)
せ
田
(
だ
)
作
(
づく
)
り
米
(
こめ
)
の
代
(
しろ
)
ほど
有
(
あ
)
りや
無
(
な
)
しや
九尺二間
(
くしやくにけん
)
の
煙
(
けぶり
)
の
綱
(
つな
)
あはれ
手中
(
しゆちゆう
)
にかゝる
此人
(
このひと
)
腕力
(
ちから
)
おぼつかなき
細作
(
ほそづく
)
りに
車夫
(
しやふ
)
めかぬ
人柄
(
ひとがら
)
華奢
(
きやしや
)
といふて
賞
(
ほ
)
めもせられぬ
力役
(
りきえき
)
社會
(
しやくわい
)
に
生
(
お
)
ひ
立
(
た
)
つた
身
(
み
)
とは
請取
(
うけと
)
れず
履歴
(
りれき
)
は
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
出し公儀にても
御詮議
(
ごせんぎ
)
ありし處更に
請取
(
うけと
)
る人の出ることもなく一年
程
(
ほど
)
經
(
へ
)
て後番人九助儀町役人共
差添
(
さしそへ
)
町奉行所へ
罷
(
まかり
)
出べき旨
差紙
(
さしがみ
)
に付家主五人
組
(
ぐみ
)
名主同道にて
罷
(
まかり
)
出けるは
舊冬
(
きうたう
)
九助が
拾
(
ひろ
)
ひし金八十兩
殘
(
のこ
)
らず下し置れしにより九助始め町役人一同有難く
頂戴
(
ちやうだい
)
して歸り
殊
(
こと
)
に九助は
夢
(
ゆめ
)
かとばかり
打悦
(
うちよろこ
)
び居たりし處其夜
子刻
(
ねのこく
)
頃廿四五の男
番屋
(
ばんや
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ソコで今度の米国
行
(
こう
)
に
付
(
つい
)
ても、役人が幕府から手当の金を一歩銀で
請取
(
うけと
)
れば、
亜米利加
(
アメリカ
)
に行くときには
之
(
これ
)
を洋銀の
弗
(
ドルラル
)
に
替
(
か
)
えなければならぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
生憎
(
あいにく
)
今日は
晦日
(
みそか
)
で
金円
(
きんえん
)
が
入用
(
いりよう
)
で、
纒
(
まと
)
まった金は出来んが、
此処
(
こゝ
)
へ五十円持って来たから、是だけ
請取
(
うけと
)
って置いてくれ
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
丁度発行所の吉岡書店から原稿料を
請取
(
うけと
)
って来た処だというので、紅葉はソンナラ
午餐
(
ひるめし
)
を
奢
(
おご
)
れといい、自分は初対面であったが、三人して上野の精養軒へ行った。
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
柳を植えた……その柳の
一処
(
ひとところ
)
繁った中に、清水の
湧
(
わ
)
く井戸がある。……大通り
四
(
よ
)
ツ
角
(
かど
)
の郵便局で、東京から組んで
寄越
(
よこ
)
した
若干金
(
なにがし
)
の
為替
(
かわせ
)
を
請取
(
うけと
)
って、
三
(
み
)
ツ
巻
(
まき
)
に
包
(
くる
)
んで、ト
先
(
ま
)
ず懐中に及ぶ。
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
でその費用は一般の寄進からとあつて、大きな
奉加帳
(
ほうがちやう
)
が順繰りに
富豪連
(
かねもちれん
)
の手に廻される事になつた。それを何番目かに
請取
(
うけと
)
つたIといふ
富豪
(
かねもち
)
は発起人の
顔触
(
かほぶれ
)
を見ると、急に苦い顔をした。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
そこでピンビタンの役所に着いて二通の
中
(
うち
)
の一通を渡し、そして一通のシナ文字で書いた書面を
請取
(
うけと
)
る訳なんです。ところが午後の一時半頃になって参ったものですから案のごとくくれないという。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
賄の代金は大阪で
請取
(
うけと
)
ると云う約束がしてあるからそれは宜しい。
何日
(
なんか
)
掛
(
かかっ
)
ても構わぬ、途中から
上
(
あが
)
ることは出来ぬと云う。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
と三百円の金を
請取
(
うけと
)
り、前に春見から返して貰った百円の金もあるので、又作は急に
大尽
(
だいじん
)
に成りましたから、心勇んで其の死骸を
担
(
かつ
)
ぎ出し、
荷足船
(
にたりぶね
)
に載せ
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「諸君、
最
(
も
)
う馬鹿にし給ふな、片岡禅吉は最早托鉢坊主ぢやないよ、明日辞令を
請取
(
うけと
)
れば台湾総督府の巡査片岡禅吉ぢや。大いに新領土の経営をして日本国家に報ゆる覚悟ぢや。」
貧書生
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
「こゝに五十弗ありますから、お
請取
(
うけと
)
りを願ひます。」
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
ナニ金子なんざア要りませぬ、私が
行
(
ゆ
)
くなと云えば
上
(
あが
)
る気遣いはごぜえませんと云うのに、
何
(
なん
)
でもと仰しゃるから、金子を
請取
(
うけと
)
って伊之助に渡し、因果を含めて証文を取り
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
五両の金を
請取
(
うけと
)
り出て
行
(
ゆ
)
きましたが、残念で堪りませんゆえ、どうかして再び
勾引
(
かどわか
)
そうと思い、須川村という処へ宿を取って様子を伺って居りますと、
此方
(
こっち
)
は安心致しました。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
車夫
(
しゃふ
)
は年頃
四十五六
(
しじゅうごろく
)
で
小肥満
(
こでっぷり
)
とした
小力
(
こぢから
)
の有りそうな男で、
酒手
(
さかて
)
を
請取
(
うけと
)
り荷を積み、身支度をして
梶棒
(
かじぼう
)
を
掴
(
つか
)
んだなり、がら/\と引出しましたが、古河から
藤岡
(
ふじおか
)
までは二里
余
(
よ
)
の
里程
(
みちのり
)
。
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其の紐の長さは一丈余もありまして、紐の先を御老中が持って居りますと、公用人が静かに印形を取出して奉行に渡し、奉行がこれを
請取
(
うけと
)
って
捺
(
お
)
すという
掟
(
おきて
)
ですから中々暇が取れます。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お泊り
掛
(
がけ
)
のお方で、
何処
(
どこ
)
の
何
(
なん
)
という
確
(
しっ
)
かりとした何か
証
(
しょう
)
がないと、お寺も中々
厳
(
やかま
)
しくって
請取
(
うけと
)
りませんが、
私
(
わたくし
)
どもの親類か
縁類
(
えんるい
)
の人が
此方
(
こっち
)
へ来て、死んだような話にして、どうか頼んで見ましょう
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
伴「ほんの
草鞋銭
(
わらじせん
)
でございますが、お
請取
(
うけと
)
り下せえ」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
蟠「なに百金
請取
(
うけと
)
った覚えはない」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
請
常用漢字
中学
部首:⾔
15画
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
“請取”で始まる語句
請取書
請取役
請取渡
請取證