“富豪連”の読み方と例文
読み方割合
かねもちれん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先年横山大観、寺崎広業てらさきくわうげふ、山岡米華べいくわの諸氏が連立つれだつて支那観光に出掛けるみちすがら神戸へ立寄ると、土地ところ富豪連かねもちれんつてたかつて三人を招待せうだいした。
すると最前からそれを見て居た富豪連かねもちれんは、いつの間にか各自てんでにそつと画絹を抱へ込んでげ出した。そして言ひ合はせたやうに米華の前にたかつて来た。
でその費用は一般の寄進からとあつて、大きな奉加帳ほうがちやうが順繰りに富豪連かねもちれんの手に廻される事になつた。それを何番目かに請取うけとつたIといふ富豪かねもちは発起人の顔触かほぶれを見ると、急に苦い顔をした。