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不潔
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ふけつ
ふりがな文庫
“
不潔
(
ふけつ
)” の例文
清淨
(
しやうじやう
)
な
水
(
みづ
)
でも
好
(
よ
)
ければ、
不潔
(
ふけつ
)
な
水
(
みづ
)
でも
好
(
い
)
い、
湯
(
ゆ
)
でも
茶
(
ちや
)
でも
好
(
い
)
いのである。
不潔
(
ふけつ
)
な
水
(
みづ
)
でなかつたのは、
閭
(
りよ
)
がためには
勿怪
(
もつけ
)
の
幸
(
さいはひ
)
であつた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
其
氷室
(
ひむろ
)
は水の
氷
(
こほり
)
ををさめおくやうに
諸書
(
しよしよ
)
の
注釈
(
ちゆうしやく
)
にも見えしが、水の氷れるは
不潔
(
ふけつ
)
なり、不潔をもつて
貢献
(
こうけん
)
にはなすべからず。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
障子
(
しょうじ
)
は破れたきり張ろうとはせず、
畳
(
たたみ
)
は
腸
(
はらわた
)
が出たまゝ、
壁
(
かべ
)
は
崩
(
くず
)
れたまゝ、
煤
(
すす
)
と
埃
(
ほこり
)
とあらゆる
不潔
(
ふけつ
)
に
盈
(
みた
)
された家の内は、言語道断の汚なさであった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
こんな何處の山犬とも知れない
不潔
(
ふけつ
)
さうな女が、ノメノメと押掛けて來たのが、腹が立つてたまらなかつたのです。
銭形平次捕物控:034 謎の鍵穴
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
中国式の
轎
(
かご
)
は
不潔
(
ふけつ
)
ではあるが、読書することもできれば、眠ることもできて、僕には最も
都合
(
つごう
)
よいが、
轎夫
(
きょうふ
)
のがやがや
騒
(
さわ
)
ぐために大いに楽しみの程度を
低
(
ひく
)
められる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
▼ もっと見る
以前
(
いぜん
)
猫
(
ねこ
)
を
飼
(
か
)
つて、
不潔
(
ふけつ
)
なものを
吐
(
は
)
かれて
困
(
こま
)
つたばかりか、
臺所
(
だいどころ
)
を
荒
(
あ
)
らしたといふので
近所
(
きんじよ
)
から
抗議
(
かうぎ
)
を
申
(
まう
)
し
込
(
こ
)
まれて、ために
面倒
(
めんどう
)
な
外交關係
(
がいかうかんけい
)
を
起
(
おこ
)
したことがあつてから
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
定
(
さだ
)
めし
舊石器時代
(
きゆうせつきじだい
)
の
人類
(
じんるい
)
は、
湯
(
ゆ
)
で
身體
(
しんたい
)
をふくといふことはしなかつたので、
身體
(
しんたい
)
も
穢
(
よご
)
れて
不潔
(
ふけつ
)
だつたでせうが、
新石器時代
(
しんせつきじだい
)
に
至
(
いた
)
つては、よし
浴場
(
よくじよう
)
はなかつたとしても
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
車室
(
しゃしつ
)
の
中
(
うち
)
はさのみ
不潔
(
ふけつ
)
の
人間
(
にんげん
)
ばかりではなかったが、ミハイル、アウエリヤヌイチは
直
(
すぐ
)
に
人々
(
ひとびと
)
と
懇意
(
こんい
)
になって
誰
(
たれ
)
にでも
話
(
はなし
)
を
仕掛
(
しか
)
け、
腰掛
(
こしかけ
)
から
腰掛
(
こしかけ
)
へ
廻
(
まわ
)
り
歩
(
ある
)
いて、
大声
(
おおごえ
)
で
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
不潔
(
ふけつ
)
な、
野卑
(
やひ
)
な、非文化的な、
下劣
(
げれつ
)
なものがいるということを、都会ふうの、近代的な明るい藤井先生が、どうお考えになるかと思うと、まったく、いたたまらなかった。
屁
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
私
(
わたくし
)
はこの
小娘
(
こむすめ
)
の
下品
(
げひん
)
な
顏
(
かほ
)
だちを
好
(
この
)
まなかつた。それから
彼女
(
かのぢよ
)
の
服裝
(
ふくさう
)
が
不潔
(
ふけつ
)
なのもやはり
不快
(
ふくわい
)
だつた。
最後
(
さいご
)
にその二
等
(
とう
)
と三
等
(
とう
)
との
區別
(
くべつ
)
さへも
辨
(
わきま
)
へない
愚鈍
(
ぐどん
)
な
心
(
こころ
)
が
腹立
(
はらだ
)
たしかつた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それは
隨分
(
ずいぶん
)
不便利
(
ふべんり
)
にて
不潔
(
ふけつ
)
にて、
東京
(
とうけう
)
より
歸
(
かへ
)
りたる
夏分
(
なつぶん
)
などは
我
(
が
)
まんのなりがたき
事
(
こと
)
もあり、そんな
處
(
ところ
)
に
我
(
わ
)
れは
括
(
くゝ
)
られて、
面白
(
おもしろ
)
くもない
仕事
(
しごと
)
に
追
(
お
)
はれて、
逢
(
あ
)
ひたい
人
(
ひと
)
には
逢
(
あ
)
はれず
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
下品
(
げひん
)
でも
不潔
(
ふけつ
)
でもないんですけれど、やはり女遊びにちがいありません。
霊魂第十号の秘密
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
えッ、あの
不潔
(
ふけつ
)
な、
下等動物
(
かとうどうぶつ
)
め!もう二
度
(
ど
)
と
云
(
い
)
ふのは
御免
(
ごめん
)
だ!
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
其
氷室
(
ひむろ
)
は水の
氷
(
こほり
)
ををさめおくやうに
諸書
(
しよしよ
)
の
注釈
(
ちゆうしやく
)
にも見えしが、水の氷れるは
不潔
(
ふけつ
)
なり、不潔をもつて
貢献
(
こうけん
)
にはなすべからず。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
木綿物らしい貧しい
布子
(
ぬのこ
)
、油氣のない胡麻鹽の頭、
不潔
(
ふけつ
)
らしさはないにしても、何んといふ凄まじい
身扮
(
みなり
)
でせう。
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と、
彼
(
かれ
)
はそれから
患者等
(
かんじゃら
)
のこと、
不潔
(
ふけつ
)
な
病室
(
びょうしつ
)
の
中
(
うち
)
に
苦
(
くる
)
しんでいること、などを
思
(
おも
)
い
起
(
おこ
)
す。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
もう
去
(
さ
)
つてくれ、
無邪氣
(
むぢやき
)
ないたづらをして、その
邊
(
へん
)
をかき
亂
(
みだ
)
すのは
辛抱
(
しんぼう
)
するが、
不潔
(
ふけつ
)
なことをする
虞
(
おそれ
)
がある、
追
(
お
)
つても
去
(
さ
)
らない、そのまゝ
默認
(
もくにん
)
してゐるうちに、
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
に、またたれた。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
また
陸上
(
りくじよう
)
の
家
(
いへ
)
に
住
(
す
)
んで、
穢
(
きたな
)
い
塵埃
(
じんあい
)
をあたりにすてると
不潔
(
ふけつ
)
なばかりでなく、いろ/\の
病氣
(
びようき
)
に
罹
(
かゝ
)
ることを
實驗
(
じつけん
)
して、
不潔物
(
ふけつぶつ
)
を
水
(
みづ
)
にすて
清潔
(
せいけつ
)
な
生活
(
せいかつ
)
をするといふ
意味
(
いみ
)
もあつたかと
思
(
おも
)
はれます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
と、
彼
(
かれ
)
は
其
(
そ
)
れから
患者等
(
くわんじやら
)
のこと、
不潔
(
ふけつ
)
な
病室
(
びやうしつ
)
の
中
(
うち
)
に
苦
(
くる
)
しんでゐること、
抔
(
など
)
を
思
(
おも
)
ひ
起
(
おこ
)
す。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
押入も手文庫も亂雜で
不潔
(
ふけつ
)
で、この女のだらしのなさを念入りに暴露してをります。
銭形平次捕物控:158 風呂場の秘密
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
しかるにこんな
不潔
(
ふけつ
)
な
有様
(
ありさま
)
では
駄目
(
だめ
)
だ。また
滋養物
(
じようぶつ
)
が
肝心
(
かんじん
)
である。しかるにこんな
臭
(
くさ
)
い
玉菜
(
たまな
)
の
牛肉汁
(
にくじる
)
などでは
駄目
(
だめ
)
だ、また
善
(
よ
)
い
補助者
(
ほじょしゃ
)
が
必要
(
ひつよう
)
である、しかるにこんな
盗人
(
ぬすびと
)
ばかりでは
駄目
(
だめ
)
だ。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
車室
(
しやしつ
)
の
中
(
うち
)
はさのみ
不潔
(
ふけつ
)
の
人間計
(
にんげんばか
)
りではなかつたが、ミハイル、アウエリヤヌヰチは
直
(
すぐ
)
に
人々
(
ひと/″\
)
と
懇意
(
こんい
)
になつて
誰
(
たれ
)
にでも
話
(
はなし
)
を
仕掛
(
しか
)
け、
腰掛
(
こしかけ
)
から
腰掛
(
こしかけ
)
へ
廻
(
まは
)
り
歩
(
ある
)
いて、
大聲
(
おほごゑ
)
で、
這麼不都合
(
こんなふつがふ
)
極
(
きはま
)
る
汽車
(
きしや
)
は
無
(
な
)
いとか
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
潔
常用漢字
小5
部首:⽔
15画
“不潔”で始まる語句
不潔物