“夏分”の読み方と例文
読み方割合
なつぶん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いえ、戯談ぜうだんなぞ申しません。鶏小舎とりこやの古いのを買ひまして、それにすまつてゐるのです。夏分なつぶんになりますと、羽虫はむしに困らされます。」
歌は頗る悠長なもので、夏分なつぶんの水飴の様に、だらしがないが、句切りをとる為めにぼこぼんを入れるから、のべつの様でも拍子は取れる。
坊っちやん (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
それは隨分ずいぶん不便利ふべんりにて不潔ふけつにて、東京とうけうよりかへりたる夏分なつぶんなどはまんのなりがたきこともあり、そんなところれはくゝられて、面白おもしろくもない仕事しごとはれて、ひたいひとにははれず
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)