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紙
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がみ
ふりがな文庫
“
紙
(
がみ
)” の例文
それで、
時々
(
とき/″\
)
お手
紙
(
がみ
)
やお
歌
(
うた
)
をお
送
(
おく
)
りになると、それにはいち/\お
返事
(
へんじ
)
をさし
上
(
あ
)
げますので、やう/\お
心
(
こゝろ
)
を
慰
(
なぐさ
)
めておいでになりました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
けれど、ちょうど、
英
(
えい
)
ちゃんの
上
(
うえ
)
の
兄
(
にい
)
さんが、いたずら
盛
(
ざか
)
りであって、このはさみで、ボール
紙
(
がみ
)
を
切
(
き
)
ったり、また
竹
(
たけ
)
などを
切
(
き
)
ったりしたのです。
古いはさみ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
だが、
加茂
(
かも
)
の堤に出ると、
咸陽宮
(
かんようきゅう
)
の
唐画
(
からえ
)
にでもありそうな
柳樹
(
やなぎ
)
の並木に、
清冽
(
せいれつ
)
な水がながめられて、
冷
(
ひや
)
りと、顔へ、
濡
(
ぬ
)
れ
紙
(
がみ
)
のような風があたる。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
時として何地名産とか、何々堂製などと
貼
(
は
)
り
紙
(
がみ
)
の附いている場合もありますが、個人の名は何処にも記してありません。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
彼女
(
かのぢよ
)
は
毎晩
(
まいばん
)
ぐつしよりと、
寢汗
(
ねあせ
)
をかいて
眼
(
め
)
をさました。
寢卷
(
ねまき
)
は
濡
(
ぬ
)
れ
紙
(
がみ
)
のやうに
膚
(
はだ
)
にへばりついてゐた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
▼ もっと見る
たぶんこんな大きな牡丹は、
今日
(
こんにち
)
日本のどこを捜しても見つからぬであろう。もし果たしてそうだとすれば、これは日本一の牡丹であると
折
(
お
)
り
紙
(
がみ
)
をつけてよかろう。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
数馬は
切
(
き
)
り
紙
(
がみ
)
でござりまする。しかしあの試合に勝って居りましたら、目録を
授
(
さずか
)
ったはずでございまする。もっともこれは多門にもせよ、同じ
羽目
(
はめ
)
になって居りました。
三右衛門の罪
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それでちょっとでも身動きしようとするとこの飴が痛むからだには無限の抵抗となって運動を阻止する。
蠅取
(
はえと
)
り
紙
(
がみ
)
にかかった蠅の気持ちはこんなものかという気がする。
柿の種
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
袖子
(
そでこ
)
の
方
(
ほう
)
でもよくその
光子
(
みつこ
)
さんを
見
(
み
)
に
行
(
い
)
って、
暇
(
ひま
)
さえあれば
一緒
(
いっしょ
)
に
折
(
お
)
り
紙
(
がみ
)
を
畳
(
たた
)
んだり、お
手玉
(
てだま
)
をついたりして
遊
(
あそ
)
んだものだ。そういう
時
(
とき
)
の
二人
(
ふたり
)
の
相手
(
あいて
)
は、いつでもあの
人形
(
にんぎょう
)
だった。
伸び支度
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
かりそめながら戦ったわが
掌
(
て
)
を十分に洗って、ふところ
紙
(
がみ
)
三、四枚でそれを
拭
(
ぬぐ
)
い、そのまま海へ捨てますと、白い
紙玉
(
かみだま
)
は
魂
(
たましい
)
ででもあるようにふわふわと夕闇の中を流れ去りまして
幻談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ふと
中六
(
なかろく
)
の
通
(
とほ
)
りの
南外堂
(
なんぐわいだう
)
と
言
(
い
)
ふ
菓子屋
(
くわしや
)
の
店
(
みせ
)
の、この
處
(
ところ
)
、
砂糖氣
(
さたうけ
)
もしめり
氣
(
け
)
も
鹽氣
(
しほけ
)
もない、からりとして、たゞ
箱道具
(
はこだうぐ
)
の
亂
(
みだ
)
れた
天井
(
てんじやう
)
に、つゝみ
紙
(
がみ
)
の
絲
(
いと
)
を
手繰
(
たぐ
)
つて、くる/\と
𢌞
(
まは
)
りさうに
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
……雛形は出来たがこれは骨ばかり、ちょっと見ると何んだかさっぱり分らない。変なものが出来ましたが、張り子
紙
(
がみ
)
で上から張って見ますと、案外、ありありと大仏さまの姿が現われて来ました。
幕末維新懐古談:63 佐竹の原へ大仏を拵えたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
ハツと
思
(
おも
)
ふは
我
(
わ
)
ればかり、
態
(
わざ
)
とつくるかまこと
見忘
(
みわす
)
れてか
知
(
し
)
らず
顏
(
がほ
)
に
過
(
す
)
ぎ
行
(
ゆ
)
かれて、
撫
(
な
)
で
下
(
お
)
ろす
胸
(
むね
)
にむら/\と
感
(
かん
)
じるはさても
人情
(
にんじやう
)
こそ
薄
(
うす
)
きものなれ
紙
(
かみ
)
といはゞ
吉
(
よし
)
の
紙
(
がみ
)
見
(
み
)
えすいたやうな
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
なり
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「なぜこんなに毒々しい顔だろう」と少々不審の
体
(
てい
)
で鏡を眼を去る三寸ばかりの所へ引き寄せる。右の人指しゆびで小鼻を
撫
(
な
)
でて、撫でた指の頭を机の上にあった
吸取
(
すいと
)
り
紙
(
がみ
)
の上へ、うんと押しつける。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「では今のうちに一つ、
貼
(
は
)
り
紙
(
がみ
)
でもするか。」
姉弟と新聞配達
(新字旧仮名)
/
犬養健
(著)
ふたりの
振分
(
ふりわけ
)
まで自分の
肩
(
かた
)
に持ってやって、もくもくとあるき、もくもくとあたりの山をながめ、時には立ちどまって、地理
山川
(
さんせん
)
をふところ
紙
(
がみ
)
にうつしている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
英
(
えい
)
ちゃんの、いちばん
上
(
うえ
)
のお
姉
(
ねえ
)
さんが
小
(
ちい
)
さいときに、そのはさみで
折
(
お
)
り
紙
(
がみ
)
を
切
(
き
)
ったり、また、お
人形
(
にんぎょう
)
の
着物
(
きもの
)
を
造
(
つく
)
るために、
赤
(
あか
)
い
布
(
きれ
)
や
紫
(
むらさき
)
の
布
(
きれ
)
などを
切
(
き
)
るときに
使
(
つか
)
いなされたのですから
古いはさみ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「お
父
(
とっ
)
さん、この請願書にはだいぶ
貼
(
は
)
り
紙
(
がみ
)
がしてありますよ。」
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
非
(
あら
)
ず! そこへ
散
(
ち
)
ったのは数枚のふところ
紙
(
がみ
)
で、みなの
視線
(
しせん
)
が、それにみだされて散らかったせつな、
陣
(
じん
)
の
中宮
(
ちゅうぐう
)
にいた
星川余一
(
ほしかわよいち
)
が、風で
貼
(
は
)
りついた一枚の
白紙
(
はくし
)
を片手で取りのけながら
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
げたの
鼻緒
(
はなお
)
を
立
(
た
)
てたり、つめを
切
(
き
)
ったりするときだけにしか
使
(
つか
)
われなかったけれど、
年
(
とし
)
とったはさみは、
若
(
わか
)
いころ、お
嬢
(
じょう
)
さんが
人形
(
にんぎょう
)
の
着物
(
きもの
)
をつくるときに、
美
(
うつく
)
しい
千代紙
(
ちよがみ
)
や、
折
(
お
)
り
紙
(
がみ
)
を
切
(
き
)
ったり、また
古いはさみ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“紙”の意味
《名詞》
(かみ)植物などの繊維をくっつけ合わせ、薄く平(たいら)にしたもの。
(出典:Wiktionary)
“紙”の解説
紙(かみ)またはペーパーとは、植物などの繊維を絡ませながら薄く平(たいら)に成形したもの。日本産業規格 (JIS) では、「植物繊維その他の繊維を膠着させて製造したもの」と定義されている。
2
(出典:Wikipedia)
紙
常用漢字
小2
部首:⽷
10画
“紙”を含む語句
紙片
白紙
紙包
畳紙
表紙
懐紙
手紙
紙縒
油紙
紙巻煙草
象牙紙
紙幣
紙燭
貼紙
紙捻
紙撚
折紙
紙雛
疊紙
紙幣入
...