小學校せうがくかう)” の例文
新字:小学校
ざつみづけて、ぐいとしぼつて、醤油しやうゆ掻𢌞かきまはせばぐにべられる。……わたしたち小學校せうがくかうかよ時分じぶんに、辨當べんたうさいが、よくこれだつた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それで他國たこく立派りつぱ堂々だう/\たる小學校せうがくかうきふ其樣そんなすぼらしい學校がくかうぼく子供心こどもごころにもけつして愉快ゆくわい心地こゝちなかつたのです。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
たうげうへからむら小學校せうがくかうかよ生徒せいとがありました。ちかいところからかよほか生徒せいとちがひまして、子供こどもあし毎日まいにちたうげうへからかよふのはなか/\ほねれました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
上杉うへすぎのおぬひと桂次けいじがのぼせるだけ容貌きりようも十人なみすこしあがりて、よみ十露盤そろばんそれは小學校せうがくかうにてまなびしだけのことは出來できて、にちなめる針仕事はりしごとはかま仕立したてまでわけなきよし
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
けれども貴殿あなたがそういふことをまうされるのも要之つまりぼくが一のちひさな小學校せうがくかう出身しゆつしんであることをほこるとか、感謝かんしやするとかふのは
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
とうさんがはじめてあがつた小學校せうがくかうも、この和尚をしやうさんのむおてらちかくにありました。小學校せうがくかう生徒せいときつねがついたとつて、一大騷おほさわぎをしたことがありました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
えだあひだ白砂はくさのきれいなさかうねつてけて、そのをかうへ小學校せうがくかうがある。ほんの拔裏ぬけうらで、ほとんど學校がくかうがよひのほか、ようのないみちらしいが、それでも時々とき/″\人通ひとどほりがある。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
中々なか/\左樣さうでは御座ござりませぬうつくしいにて、村長そんちやういもとといふやうなひとださうで御座ござります、小學校せうがくかうかよふうちにあさからずおもひましてとへば、れは何方どちらからと小間使こまづかひのよねくちすに、だまつておきゝ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
『さうです、故郷くに小學校せうがくかうです、私立小學しりつせうがくです』とつたとき兒玉こだまかほ眞面目まじめであつたけれど、人々ひと/″\わらした。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
數衛かずゑうちむらなかでもずつとさかしたはうにありました。とうさんの小學校せうがくかう友達ともだち扇屋あふぎや金太郎きんたらうさんといふ子供こどもがありましたが、その金太郎きんたらうさんのうちよりもまだずつとしたはうでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ひさしくわづらつたり、あめ降續ふりつゞいたり、窮境きうきやうてられない憂目うきめふなんどの場合ばあひには、教師けうしなさけ手當てあてることさへある、ゐんといふが私立しりつ幼稚園えうちゑんをかねた小學校せうがくかう通學つうがくするので。
山の手小景 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
で、かれこゝのツかとをとしは、小學校せうがくかう友達ともだち二人ふたりた。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)