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七
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しち
ふりがな文庫
“
七
(
しち
)” の例文
一体、
何家
(
どこ
)
を捜す? いやさ捜さずともだが、仮にだ。いやさ、
七
(
しち
)
くどう云う事はない、何で俺が門を
窺
(
うかご
)
うた。
唐突
(
だしぬけ
)
に窓を
覗
(
のぞ
)
いたんだい。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
丈「いや実にどうも
暫
(
しばら
)
くであった、どうしたかと思っていたが、
七
(
しち
)
ヶ
年
(
ねん
)
以来
(
このかた
)
何
(
なん
)
の
音信
(
おとずれ
)
もないから様子が
頓
(
とん
)
と分らんで心配して居ったのよ」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「何か
七
(
しち
)
むずかしいことを言っているが、何かい、酒を一杯飲ませてくれて、五十貰えば八景の名所案内をしてくれるとでもいうのかい」
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ただ読んでさえ
七
(
しち
)
むずかしいのに弱らせられるんだから、あの気難かし屋に捉まったら災難だ、頭からガミガミと叱られるなら我慢し易いが
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
コレ
吉兵衛
(
きちべえ
)
、
御
(
お
)
談義流の御説諭をおれに聞かせるでもなかろう、御気の毒だが道理と命と二つならべてぶんなげの
七
(
しち
)
様、昔は
密男
(
まおとこ
)
拐帯
(
かどわかし
)
も
仕
(
し
)
てのけたが
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
この模様風の背景をひかへし人物もまた
極
(
きわ
)
めて人形らしく、その男は
小姓
(
こしょう
)
の
吉三
(
きちざ
)
その女は娘お
七
(
しち
)
ならんか。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
昔の
八百屋
(
やおや
)
お
七
(
しち
)
の世界から、女性の放火と云うものは、何となく激しい熱情的なものを感じさせますが、女の罪名にも、強盗なんて云うのは聞いても怖い感じです。
新生の門:――栃木の女囚刑務所を訪ねて
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
「ばかだなあ、あんな女を思って。思ったってしかたがないよ。第一、君と
同年
(
おないどし
)
ぐらいじゃないか。同年ぐらいの男にほれるのは昔の事だ。
八百屋
(
やおや
)
お
七
(
しち
)
時代の恋だ」
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
恋桜反魂香
(
こいざくらはんごんこう
)
」——つまり、お
七
(
しち
)
が、
吉三
(
きちざ
)
の絵姿を
炷
(
た
)
くと、煙の中に吉三が姿を現わして、所作になる——という、あの「
傾城浅間嶽
(
けいせいあさまだけ
)
」を翻あんしたもの——そして
京鹿子娘道成寺
(新字新仮名)
/
酒井嘉七
(著)
まだ
下谷
(
したや
)
長者町
(
ちょうじゃまち
)
で薬を売っていた山崎の家へ、五郎作はわざわざ
八百屋
(
やおや
)
お
七
(
しち
)
のふくさというものを見せに往った。ふくさは数代
前
(
まえ
)
に
真志屋
(
ましや
)
へ嫁入した
島
(
しま
)
という女の遺物である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
でも、三十五氏はまだいいが、
三十六
(
みそろく
)
、三十
七
(
しち
)
、三十
八
(
はち
)
、それから三十
九
(
く
)
はをかしい。
三十五氏
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
時
(
とき
)
に
神學
(
しんがく
)
の
議論
(
ぎろん
)
まで
現
(
あら
)
はれて一しきりはシガーの
煙
(
けむ
)
を
熢々濛々
(
ぼう/\もう/\
)
たる
中
(
なか
)
に
六
(
ろく
)
七
(
しち
)
の
人面
(
じんめん
)
が
隱見
(
いんけん
)
出沒
(
しゆつぼつ
)
して、
甲走
(
かんばし
)
つた
肉聲
(
にくせい
)
の
幾種
(
いくしゆ
)
が
一高一低
(
いつかういつてい
)
、
縱横
(
じゆうわう
)
に
入
(
い
)
り
亂
(
みだ
)
れ、これに
伴
(
ともな
)
ふ
音樂
(
おんがく
)
はドスンと
卓
(
たく
)
を
打
(
う
)
つ
音
(
おと
)
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
七
(
しち
)
おき八おきして、
終
(
しま
)
ひにその男のために年期を増すなんて
逆上
(
のぼ
)
せ方をして、そのためにお客がすつかり落ちてしまつて、男にも棄てられてしまふつて言つた風なの。そんなのが江戸児に多いのよ。
或売笑婦の話
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
なぜなら、この森が私へこの話をしたあとで、私は財布からありつきりの銅貨を
七
(
しち
)
銭出して、お礼にやつたのでしたが、この森は仲々受け取りませんでした、この位気性がさつぱりとしてゐますから。
狼森と笊森、盗森
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
油絵が万能
七
(
しち
)
りんの代用はしないはずだ。
油絵新技法
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
「黙りやがれッ、
七
(
しち
)
ッくどいッ」
監獄部屋
(新字新仮名)
/
羽志主水
(著)
八百屋
(
やほや
)
お
七
(
しち
)
がおしおきの
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
五感が
七
(
しち
)
感に
殖
(
ふ
)
える
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
七
(
しち
)
ヶ
年前
(
ねんぜん
)
の事が
顕
(
あら
)
われては
遁
(
のが
)
れ
難
(
がた
)
き
我
(
わが
)
身の上ゆえ、
寧
(
いっ
)
そ荒々しく云って帰した方が
宜
(
よろ
)
しかろうと思いまして
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
赤ら顔の
大入道
(
おおにゅうどう
)
の、首抜きの
浴衣
(
ゆかた
)
の尻を、
七
(
しち
)
のづまで
引
(
ひき
)
めくつたのが、
苦
(
にが
)
り切つたる顔して、つか/\と、
階
(
きざはし
)
を踏んで
上
(
あが
)
つた、
金方
(
きんかた
)
か
何
(
なん
)
ぞであらう、芝居もので。
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
一 説明
七
(
しち
)
くどき時は肩が張り描写長たらしき時は
欠伸
(
あくび
)
の種となる。いづれも上手とはいひがたし。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
運は
賽
(
さい
)
の眼の
出所
(
でどころ
)
分らぬ者にてお辰の
叔父
(
おじ
)
ぶんなげの
七
(
しち
)
と
諢名
(
あだな
)
取りし
蕩楽者
(
どうらくもの
)
、男は
好
(
よ
)
けれど根性図太く
誰
(
たれ
)
にも彼にも
疎
(
うと
)
まれて大の字に寝たとて一坪には足らぬ小さき身を
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
老妻お百と
媳
(
よめ
)
のお道との三角葛藤はしばしば問題となるが、馬琴に後暗い弱点がなくとも一家の主人が些細な家事にまでアア
七
(
しち
)
むずかしい理窟をこねるようでは家が
悶
(
も
)
める。
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
「第
七
(
しち
)
とうしやう、なまりのメタル。」
かしはばやしの夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
わがある
七
(
しち
)
階の
家
(
いへ
)
も
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
男「井生森又作という者、
七
(
しち
)
ヶ
年
(
ねん
)
前
(
ぜん
)
に他県へ参って身を隠して居たが、今度東京へ出て参ったから、春見君に御面会いたしたいと心得て参ったのだ、取次いでおくんなせえ」
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
田舎者のはなしは
七
(
しち
)
くどくして
欠伸
(
あくび
)
の種となり
江戸児
(
えどっこ
)
の早口は話の前後多くは
顛倒
(
てんとう
)
してその意を得がたし。談話の善悪上品下品
下手
(
へた
)
上手
(
じょうず
)
はその人にあり。学ぶも得やすからず。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
女郎屋の朝の居残りに
遊女
(
おんな
)
どもの顔を
剃
(
あた
)
って、
虎口
(
ここう
)
を
遁
(
のが
)
れた床屋がある。——それから見れば、旅籠屋や、温泉宿で、上手な仕立は
重宝
(
ちょうほう
)
で、六の名は
七
(
しち
)
同然、
融通
(
ゆうずう
)
は利き過ぎる。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
七
(
しち
)
、七、
静
(
しずか
)
にしろ、一体貴様が分らぬわ、貴様の姪だが貴様と違って
宿中
(
しゅくじゅう
)
での
誉者
(
ほまれもの
)
、
妙齢
(
としごろ
)
になっても
白粉
(
おしろい
)
一
(
ひ
)
トつ
付
(
つけ
)
ず、盆正月にもあらゝ木の
下駄
(
げた
)
一足新規に買おうでもないあのお辰
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「第
七
(
しち
)
とうしょう、なまりのメタル。」
かしわばやしの夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
それでも竹、へい、あの
粋
(
いき
)
がった
年増
(
としま
)
の女中でござります。あれは貴女、二階の
七
(
しち
)
番からお
膳
(
ぜん
)
を下げまして、ちょうど
表階子
(
おもてばしご
)
の
下口
(
おりぐち
)
へかかりました処で、ソレ地震でござりましょう。
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
塩辛
(
しおから
)
き浮世のさまか
七
(
しち
)
の
戸
(
へ
)
の
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
お三輪といって今年が
七
(
しち
)
、年よりはまだ
仇気
(
あどけ
)
ない、このお才の娘分。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“七”の意味
《名詞》
七(なな、しち、方言:ひち)
7。六より一多い数。助数詞が続く場合や小数部では一般にななと読む。しちと読む場合も一や八と異なり促音便にならない。日の場合は別の語のなのかになる。
(出典:Wiktionary)
七
常用漢字
小1
部首:⼀
2画
“七”を含む語句
七八
七月
七顛八倒
七葉樹
七日
七八歳
七歳
一七日
七夜
七色
七生
七条
文七元結
七時
七度
七重
三七日
七五三
七曲
七人
...