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燈
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とう
ふりがな文庫
“
燈
(
とう
)” の例文
新字:
灯
押
(
おし
)
入の
暗闇
(
くらがり
)
で赤色
燈
(
とう
)
に
現像皿
(
げんぞうさら
)
をかざしてみながら、いかに
私
(
わたし
)
は
歡喜
(
くわんき
)
の笑みを
浮
(
う
)
かべたことであらうか?それからけふまでもう二十
余
(
よ
)
年
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
そこここのへいとへいとの間にガス
燈
(
とう
)
がちらちらしていた。親方は立ち止まったとき、かれがいよいよ力のつきたことをわたしは知った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
十畳敷ほどの間が二つ、
障子
(
しょうじ
)
があいていた。薄ぼんやりと明りがついている。小さいネオン
燈
(
とう
)
が、シェードのうちに、
桃色
(
ももいろ
)
の
微
(
かす
)
かな光線をだしていた。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
日比谷
(
ひびや
)
公園の
樹
(
こ
)
の間に、薄紫のアーク
燈
(
とう
)
が、ほのめき始めた頃から幾台も幾台もの自動車が、北から南から、西から東から、軽快な車台で夕暮の空気を切りながら
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
時計屋
(
とけいや
)
の店には明るくネオン
燈
(
とう
)
がついて、一
秒
(
びょう
)
ごとに石でこさえたふくろうの赤い
眼
(
め
)
が、くるっくるっとうごいたり、いろいろな
宝石
(
ほうせき
)
が海のような色をした
厚
(
あつ
)
い
硝子
(
ガラス
)
の
盤
(
ばん
)
に
載
(
の
)
って
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
大日如来
件
(
くだん
)
の四仏を供養せんとて
香
(
こう
)
華
(
げ
)
燈
(
とう
)
塗
(
ず
)
の四菩薩を流出す(
外四供養
(
そとのしくよう
)
)、
塗
(
ず
)
とは、〈不空成就仏、塗香を以て供養す、釈迦穢土に出で、衆生を利益せんと、濁乱の境界に親近す
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
余
(
よ
)
が
友人
(
いうじん
)
これをみたるをきゝしに、かの西遊記にしるしたるつくしのしらぬ火とおなじさまなり。近年
湖水
(
こすゐ
)
を北海へおとし新田となりしゆゑ、
湖中
(
こちゆう
)
の万
燈
(
とう
)
も今は
人家
(
じんか
)
の
億燈
(
おくとう
)
となれり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
安全
(
あんぜん
)
進航
(
しんかう
)
の
表章
(
ひやうしよう
)
となるべき
球形
(
きゆうけい
)
の
檣燈
(
しやうとう
)
が、
何
(
なに
)
かの
機會
(
はづみ
)
で
糸
(
いと
)
の
縁
(
えん
)
を
離
(
はな
)
れて、
檣上
(
しやうじやう
)
二十
呎
(
フヒート
)
ばかりの
所
(
ところ
)
から
流星
(
りうせい
)
の
如
(
ごと
)
く
落下
(
らくか
)
して、あはやと
言
(
い
)
ふ
間
(
ま
)
に
船長
(
せんちやう
)
が
立
(
た
)
てる
船橋
(
せんけう
)
に
衝
(
あた
)
つて、
燈
(
とう
)
は
微塵
(
みじん
)
に
碎
(
くだ
)
け
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
遠山
(
とおやま
)
の形が
夕靄
(
ゆうもや
)
とともに近づいて、
麓
(
ふもと
)
の影に暗く住む
伏家
(
ふせや
)
の数々、
小商
(
こあきない
)
する店には、
早
(
は
)
や
佗
(
わび
)
しい
灯
(
ひ
)
が
点
(
とも
)
れたが、
此
(
こ
)
の
小路
(
こうじ
)
にかゝると、
樹立
(
こだち
)
に深く、壁に
潜
(
ひそ
)
んで、一
燈
(
とう
)
の影も
漏
(
も
)
れずに
寂
(
さみ
)
しい。
雨ばけ
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼は毎年正月十五日から五日のあいだは、明州府の城内に
元霄
(
げんしょう
)
(陰暦正月十五日の夜)
燈
(
とう
)
をかけつらねて、諸人に見物を許すことにしていたので、その
宵
(
よい
)
よいの賑わいはひと通りでなかった。
世界怪談名作集:18 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
瞿佑
(著)
〔譯〕一
燈
(
とう
)
を
提
(
ひつさ
)
げて、
暗夜
(
あんや
)
を行く。暗夜を
憂
(
うれ
)
ふる勿れ、只だ一
燈
(
とう
)
を
頼
(
たの
)
め。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
「
光
(
こう
)
」もいけない。その後また「
燈
(
とう
)
」も「
燭
(
しょく
)
」も皆いけなくなった。
阿Q正伝
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
元宵節
(
げんしょうせつ
)
の千万
燈
(
とう
)
、一時にこの世の修羅を現出すること
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吾れ
来
(
きた
)
つて
燈
(
とう
)
を
挑
(
かか
)
げて往昔を思ふ
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ちらちら風にまばたきながら、ガス
燈
(
とう
)
がぼんやり
往来
(
おうらい
)
を
照
(
て
)
らしていた。一足ごとにわたしたちは氷のはったしき石の上ですべった。親方がしじゅうわたしの手を引いていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
余
(
よ
)
が
友人
(
いうじん
)
これをみたるをきゝしに、かの西遊記にしるしたるつくしのしらぬ火とおなじさまなり。近年
湖水
(
こすゐ
)
を北海へおとし新田となりしゆゑ、
湖中
(
こちゆう
)
の万
燈
(
とう
)
も今は
人家
(
じんか
)
の
億燈
(
おくとう
)
となれり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
藥屋
(
くすりや
)
が
主
(
しゆ
)
の
寫眞材料店
(
しやしんざいれうてん
)
、名
刺
(
し
)
形
(
かた
)
の
乾
(
かん
)
板の
半
(
はん
)
ダース、
現像液
(
げんぞうえき
)
に
定
(
てい
)
着
液
(
えき
)
、
皿
(
さら
)
、赤色
燈
(
とう
)
、それだけは
懇願
(
こんぐわん
)
の
末
(
すゑ
)
、
祖
(
そ
)
母から
資
(
し
)
金を
貰
(
もら
)
つたのだつたが、
胸
(
むね
)
を
躍
(
をど
)
らせながら、
押
(
おし
)
入へもぐり
込
(
こ
)
んで
乾
(
かん
)
板を
裝置
(
そうち
)
して
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
神職 神のおおせじゃ、
婦
(
おんな
)
、下におれ。——
誰
(
た
)
ぞ
御灯
(
みあかし
)
をかかげい——(村人一人、
燈
(
とう
)
を
開
(
ひら
)
く。
灯
(
ひ
)
にすかして)それは何だ。
穿出
(
ほりだ
)
したものか、ちびりと
濡
(
ぬ
)
れておる。や、(足を
爪立
(
つまだ
)
つ)
蛇
(
へび
)
が
絡
(
から
)
んだな。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
燈
部首:⽕
16画
“燈”を含む語句
燈火
提燈
燈明
軒燈
燈籠
油燈
行燈
電燈
燈光
幻燈
角燈
洋燈
街燈
走馬燈
燈台
高燈籠
点燈
御燈
燈影
燈心
...