“伏家”の読み方と例文
読み方割合
ふせや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さりながら、かの端唄(はうた)の文句にも、色気ないとて苦にせまい賤(しず)が伏家(ふせや)に月もさす。徒(いたずら)に悲み憤(いきどお)って身を破るが如きはけだし賢人のなさざる処。
遠山(とおやま)の形が夕靄(ゆうもや)とともに近づいて、麓(ふもと)の影に暗く住む伏家(ふせや)の数々、小商(こあきない)する店には、早(は)や佗(わび)しい灯(ひ)が点(とも)れたが、此(こ)の小路(こうじ)にかゝると、樹立(こだち)に深く、壁に潜(ひそ)んで、一燈(とう)の影も漏(も)れずに寂(さみ)しい。
雨ばけ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
お別(わか)れといたしまして、其處(そこ)らの茶店(ちやみせ)をあけさせて、茶碗酒(ちやわんざけ)をぎうとあふり、其(そ)の勢(いきほひ)で、暗雲(やみくも)に、とんぼを切(き)つて轉(ころ)げるまでも、今日(けふ)の内(うち)に麓(ふもと)まで歸(かへ)ります、とこれから雪(ゆき)の伏家(ふせや)を叩(たゝ)くと
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)