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伏家
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ふせや
ふりがな文庫
“
伏家
(
ふせや
)” の例文
さりながら、かの
端唄
(
はうた
)
の文句にも、色気ないとて苦にせまい
賤
(
しず
)
が
伏家
(
ふせや
)
に月もさす。
徒
(
いたずら
)
に悲み
憤
(
いきどお
)
って身を破るが如きはけだし賢人のなさざる処。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
遠山
(
とおやま
)
の形が
夕靄
(
ゆうもや
)
とともに近づいて、
麓
(
ふもと
)
の影に暗く住む
伏家
(
ふせや
)
の数々、
小商
(
こあきない
)
する店には、
早
(
は
)
や
佗
(
わび
)
しい
灯
(
ひ
)
が
点
(
とも
)
れたが、
此
(
こ
)
の
小路
(
こうじ
)
にかゝると、
樹立
(
こだち
)
に深く、壁に
潜
(
ひそ
)
んで、一
燈
(
とう
)
の影も
漏
(
も
)
れずに
寂
(
さみ
)
しい。
雨ばけ
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
別
(
わか
)
れといたしまして、
其處
(
そこ
)
らの
茶店
(
ちやみせ
)
をあけさせて、
茶碗酒
(
ちやわんざけ
)
をぎうとあふり、
其
(
そ
)
の
勢
(
いきほひ
)
で、
暗雲
(
やみくも
)
に、とんぼを
切
(
き
)
つて
轉
(
ころ
)
げるまでも、
今日
(
けふ
)
の
内
(
うち
)
に
麓
(
ふもと
)
まで
歸
(
かへ
)
ります、とこれから
雪
(
ゆき
)
の
伏家
(
ふせや
)
を
叩
(
たゝ
)
くと
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
苫家
(
とまや
)
、
伏家
(
ふせや
)
に
灯
(
ともしび
)
の影も漏れない
夜
(
よ
)
はさこそ、朝々の煙も細くかの柳を手向けられた墓のごとき屋根の下には、子なき親、夫なき妻、乳のない
嬰児
(
みどりご
)
、
盲目
(
めくら
)
の
媼
(
おうな
)
、継母、
寄合身上
(
よりあいしんしょう
)
で女ばかりで暮すなど
葛飾砂子
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
伏
常用漢字
中学
部首:⼈
6画
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
“伏”で始まる語句
伏
伏見
伏目
伏屋
伏兵
伏勢
伏木
伏眼
伏在
伏拝