トップ
>
隣村
>
となりむら
ふりがな文庫
“
隣村
(
となりむら
)” の例文
その風に
遇
(
あ
)
って難破し、五六人の乗組の
漁夫
(
りょうし
)
がみんな溺死して、その死体がそれから四五日もたってから
隣村
(
となりむら
)
の海岸に
漂著
(
ひょうちゃく
)
しましたが
少年と海
(新字新仮名)
/
加能作次郎
(著)
四
人
(
にん
)
の
子供
(
こども
)
らはその
日
(
ひ
)
から
隊
(
たい
)
を
組
(
く
)
んで
隣村
(
となりむら
)
へ
出
(
で
)
かけていって
太郎
(
たろう
)
とけんかをしました。しかし
先方
(
せんぽう
)
はいつも
太郎
(
たろう
)
一人
(
ひとり
)
でありました。
雪の国と太郎
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
其
(
そ
)
の
頃
(
ころ
)
からお
品
(
しな
)
のいふなりに
成
(
な
)
るのであつた。
二人
(
ふたり
)
は
遠
(
とほ
)
くは
行
(
ゆ
)
けないので、
隣村
(
となりむら
)
の
知合
(
しりあひ
)
へ
身
(
み
)
を
投
(
とう
)
じた。
兩方
(
りやうはう
)
の
姻戚
(
みより
)
が
騷
(
さわ
)
ぎ
出
(
だ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
また同じ地方でも、ある村で立派なものを作るのに、すぐその
隣村
(
となりむら
)
では作り方すら知らないというような場合もありましょう。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
表通りで
夜番
(
よばん
)
の
拍子木
(
ひょうしぎ
)
が聞える。
隣村
(
となりむら
)
らしい犬の遠ぼえも聞える。おとよはもはやほとんど洗濯の手を止め、一応
母屋
(
おもや
)
の様子にも心を配った。
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
▼ もっと見る
祖母
(
おばあ
)
さんは
隣村
(
となりむら
)
の
妻籠
(
つまかご
)
といふところから、
父
(
とう
)
さんのお
家
(
うち
)
へお
嫁
(
よめ
)
に
來
(
き
)
た
人
(
ひと
)
で、
曾祖母
(
ひいおばあ
)
さんほどの
學問
(
がくもん
)
は
無
(
な
)
いと
言
(
い
)
ひましたが、でもみんなに
好
(
す
)
かれました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
其れは
隣村
(
となりむら
)
の
鹿
(
しゝ
)
ヶ
谷
(
たに
)
に
盲唖院
(
まうあゐん
)
と云ふものを建てる趣意書を配つて応分の寄附金を
勧誘
(
くわんいう
)
する
為
(
ため
)
であつた。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
何とか速くきめなければならなかった。そして私たちはとうとう、二人一緒に出かけて
隣村
(
となりむら
)
へ行って助けを求めようという考えが思いついた。言うが早いかやり出した。
宝島:02 宝島
(新字新仮名)
/
ロバート・ルイス・スティーブンソン
(著)
現にぼくの
隣村
(
となりむら
)
から来ていた青年なんか、帰りがけにいやにさびしそうな顔をして、もっと早く友愛塾のことを知っていればよかった、なんて、こっそりぼくに言っていたんだから。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
貸し置
密
(
ひそ
)
かに以前の三人に知らせお前樣を殺さんとて
隣村
(
となりむら
)
まで行くと云て出行し其樣子は納戸の中にて殘らず聞ては
居
(
をり
)
ながら猿轡を
嵌
(
はめ
)
られたれば聲を立る事さへ成ず
夫故
(
それゆゑ
)
に那樣に物音を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それから四、五年の間、その寺は
荒
(
あ
)
れるままに
任
(
まか
)
せて、
狐
(
きつね
)
や
狢
(
むじな
)
の住み家となっていたが、それでは
困
(
こま
)
るというので、村の人たちは
隣村
(
となりむら
)
の寺から一人の
若
(
わか
)
い
坊
(
ぼう
)
さんを
呼
(
よ
)
んで来てそこの住職とした。
鬼退治
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
自分
(
じぶん
)
の
村
(
むら
)
の
名
(
な
)
も、
隣村
(
となりむら
)
の
名
(
な
)
も、
並
(
なら
)
んであのときのままになっていたけれど、しかし、それ
以外
(
いがい
)
になにも
新
(
あたら
)
しく
書
(
か
)
かれてはいませんでした。
隣村の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
隣村
(
となりむら
)
の
妻籠
(
つまご
)
には、お
前達
(
まへたち
)
の
祖母
(
おばあ
)
さんの
生
(
うま
)
れたお
家
(
うち
)
がありました。
妻籠
(
つまご
)
の
祖父
(
おぢい
)
さんといふ人もまだ
達者
(
たつしや
)
な
時分
(
じぶん
)
で、
父
(
とう
)
さん
達
(
たち
)
をよろこんで
迎
(
むか
)
へて
呉
(
く
)
れました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
自分のなつかしい
記憶
(
きおく
)
は、産土には青空を
摩
(
ま
)
してるような古い松が三本あって、自分ら子供のころには「あれがおらほうの産土の社だ。」と
隣村
(
となりむら
)
の遠くからながめて、子供ながら
誇
(
ほこ
)
らしく
落穂
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
子供
(
こども
)
らは
口々
(
くちぐち
)
に、どうしたのだろうといっていました。するとそこへ、
隣村
(
となりむら
)
から
見
(
み
)
なれない
男
(
おとこ
)
の
人
(
ひと
)
が
子供
(
こども
)
らの
遊
(
あそ
)
んでいるところへやってきて
雪の国と太郎
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
岸本の父は故国の山間にあって三百年以上も続いた古い歴史を
有
(
も
)
つ家に生れた人であった。峠一つ越して深い
谿谷
(
たに
)
に接した
隣村
(
となりむら
)
には、
矢張
(
やはり
)
同姓の岸本を名乗る家があった。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
隣村
(
となりむら
)
に、もう
一人
(
ひとり
)
金持
(
かねも
)
ちがありました。この
金持
(
かねも
)
ちも
天下
(
てんか
)
一
品
(
ぴん
)
の
仏像
(
ぶつぞう
)
がぜひ
見
(
み
)
たくなりました。それで、わざわざ
男
(
おとこ
)
のもとへやってきました。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
男
(
をとこ
)
や
女
(
をんな
)
の
旅人
(
たびびと
)
を
乘
(
の
)
せた
馬
(
うま
)
が
馬方
(
うまかた
)
に
引
(
ひ
)
かれて
通
(
とほ
)
ることもありました。
父
(
とう
)
さんの
聲
(
こゑ
)
を
掛
(
か
)
けたのは、
近所
(
きんじよ
)
に
飼
(
か
)
はれて
居
(
ゐ
)
る
馬
(
うま
)
で、
毎日々々
(
まいにち/\
)
隣村
(
となりむら
)
の
方
(
はう
)
へ
荷物
(
にもつ
)
を
運
(
はこ
)
ぶのがこの
馬
(
うま
)
の
役目
(
やくめ
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
山
(
やま
)
へいくときと、
反対
(
はんたい
)
に
道
(
みち
)
をいって、
隣村
(
となりむら
)
にさしかかろうとする
峠
(
とうげ
)
に
立
(
た
)
つと、あたりに、
目
(
め
)
をさえぎるなにものもなくて、
見晴
(
みは
)
らしが
開
(
ひら
)
けるのでした。
しいたげられた天才
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あの
落書
(
らくが
)
きは、まだ
書
(
か
)
いてあるかな。あれから、もし
隣村
(
となりむら
)
の
子
(
こ
)
が
見
(
み
)
たら、なにかまた
書
(
か
)
いたかもしれない。」
隣村の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「おお、これは
私
(
わたし
)
の
生
(
う
)
まれた、
隣村
(
となりむら
)
の
名
(
な
)
だ。」と、
良吉
(
りょうきち
)
は、その
文字
(
もじ
)
に
吸
(
す
)
いつけられたように
近
(
ちか
)
づきました。
隣村の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
男
(
おとこ
)
は、
手
(
て
)
の
欠
(
か
)
けていない
仏像
(
ぶつぞう
)
をふろしきに
包
(
つつ
)
んで、それを
持
(
も
)
って、
隣村
(
となりむら
)
の
金持
(
かねも
)
ちの
家
(
いえ
)
へ
出
(
で
)
かけてゆきました。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あ、あの
仏像
(
ぶつぞう
)
ですかい。
地金
(
じがね
)
は
黄金
(
おうごん
)
ですか、なんでできていますか。」と、
隣村
(
となりむら
)
の
金持
(
かねも
)
ちは
聞
(
き
)
きました。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
村
(
むら
)
には七つ八つから十一、二の
子供
(
こども
)
が五、六
人
(
にん
)
もいましたけれど、だれも
隣村
(
となりむら
)
の
太郎
(
たろう
)
にかなうものはありませんでした。
太郎
(
たろう
)
は、まだやっと十二ばかりでした。
雪の国と太郎
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこにあった、みすぼらしい
小学校
(
しょうがっこう
)
へは、
遠
(
とお
)
く
隣村
(
となりむら
)
から
通
(
かよ
)
ってくる
年老
(
としと
)
った
先生
(
せんせい
)
がありました。
空晴れて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“隣村”の意味
《名詞》
隣接する隣の村。隣里。
(出典:Wiktionary)
隣
常用漢字
中学
部首:⾩
16画
村
常用漢字
小1
部首:⽊
7画
“隣村”で始まる語句
隣村迄