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白玉
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しらたま
ふりがな文庫
“
白玉
(
しらたま
)” の例文
「兼ちゃん。ここだよ。何ボヤボヤしているのさ。氷
白玉
(
しらたま
)
二つ……それから、ついでに蚊遣香を買って来ておくれ。いい児だ。」
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
奥
(
おく
)
では
殿様
(
とのさま
)
が
手襷掛
(
たすきがけ
)
で、
汗
(
あせ
)
をダク/\
流
(
なが
)
しながら
餡拵
(
あんごしら
)
へか
何
(
なに
)
かして
居
(
ゐ
)
らつしやり、
奥様
(
おくさま
)
は鼻の先を、
真白
(
まつしろ
)
にしながら
白玉
(
しらたま
)
を丸めて
居
(
ゐ
)
るなどといふ。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
サファイアをちりばめた
黄金
(
おうごん
)
の手箱などから、日本のまがたま、中国の
白玉
(
しらたま
)
の美しいさいくものなど、まるで、きらめく星にかこまれたようなちんれつ室でした。
灰色の巨人
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
親子
(
おやこ
)
三人
口
(
くち
)
おも
湯
(
ゆ
)
も
滿足
(
まんぞく
)
には
呑
(
の
)
まれぬ
中
(
なか
)
で
酒
(
さけ
)
を
買
(
か
)
へとは
能
(
よ
)
く
能
(
よ
)
くお
前
(
まへ
)
無茶助
(
むちやすけ
)
になりなさんした、お
盆
(
ぼん
)
だといふに
昨日
(
きのふ
)
らも
小僧
(
こぞう
)
には
白玉
(
しらたま
)
一つこしらへても
喰
(
た
)
べさせず
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
氷
白玉
(
しらたま
)
だの、氷いちごだのの匙を鳴らしながら、ことさらな反感をそれに対してもった。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
▼ もっと見る
この時ちらちらと降りかかり、
冬牡丹
(
ふゆぼたん
)
、
寒菊
(
かんぎく
)
、
白玉
(
しらたま
)
、
乙女椿
(
おとめつばき
)
の
咲満
(
さきみ
)
てる上に、
白雪
(
しらゆき
)
の橋、奥殿にかかりて
玉虹
(
ぎょっこう
)
の如きを、はらはらと渡り
出
(
い
)
づる、
気高
(
けだか
)
く、世にも美しき
媛神
(
ひめがみ
)
の姿見ゆ。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
三味線
(
しゃみせん
)
を
弾
(
ひ
)
いたり、
一絃琴
(
いちげんきん
)
を習ったり、
白玉
(
しらたま
)
を丸めて
鍋
(
なべ
)
の中へ放り込んだり、寒天を煮て
切溜
(
きりだめ
)
で冷したり、
凡
(
すべ
)
ての時間はその頃の彼に取って食う事と遊ぶ事ばかりに費やされていた。
道草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それは
五人
(
ごにん
)
とも
別々
(
べつ/\
)
で、
石造皇子
(
いしつくりのみこ
)
には
天竺
(
てんじく
)
にある
佛
(
ほとけ
)
の
御石
(
みいし
)
の
鉢
(
はち
)
、
車持皇子
(
くらもちのみこ
)
には
東海
(
とうかい
)
の
蓬莱山
(
ほうらいさん
)
にある
銀
(
ぎん
)
の
根
(
ね
)
、
金
(
きん
)
の
莖
(
くき
)
、
白玉
(
しらたま
)
の
實
(
み
)
をもつた
木
(
き
)
の
枝
(
えだ
)
一本
(
いつぽん
)
、
阿倍
(
あべ
)
の
右大臣
(
うだいじん
)
には
唐土
(
もろこし
)
にある
火鼠
(
ひねずみ
)
の
皮衣
(
かはごろも
)
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
ざあざあいう波の音がだんだん
遠
(
とお
)
くなって、青い青い水の底へ、ただもう
夢
(
ゆめ
)
のようにはこばれて行きますと、ふと、そこらがかっとあかるくなって、
白玉
(
しらたま
)
のようにきれいな
砂
(
すな
)
の
道
(
みち
)
がつづいて
浦島太郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
かの
白玉
(
しらたま
)
のごとくなる腕に残せし
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
白玉
(
しらたま
)
の
夢
(
ゆめ
)
を
展
(
の
)
べ
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
白玉
(
しらたま
)
の
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
つらねて
見
(
み
)
に
行
(
ゆ
)
きしはそもいつの
世
(
よ
)
の
夢
(
ゆめ
)
になりて
精靈棚
(
しやうりやうだな
)
の
眞
(
ま
)
こもの
上
(
うへ
)
にも
表
(
おもて
)
だちては
祀
(
まつ
)
られずさりとては
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
うらめしゝ
照
(
て
)
る
月
(
つき
)
の
秋
(
あき
)
の
夜
(
よ
)
草葉
(
くさば
)
に
脆
(
もろ
)
き
白玉
(
しらたま
)
の
露
(
つゆ
)
と
答
(
こた
)
へて
消
(
き
)
えかぬる
身
(
み
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一年
(
あるとし
)
夏の
半
(
なかば
)
、
驟雨後
(
ゆふだちあと
)
の月影
冴
(
さや
)
かに
照
(
てら
)
して、
北向
(
きたむき
)
の庭なる竹藪に
名残
(
なごり
)
の
雫
(
しづく
)
、
白玉
(
しらたま
)
のそよ吹く風に
溢
(
こぼ
)
るゝ
風情
(
ふぜい
)
、またあるまじき
観
(
ながめ
)
なりければ、旗野は村に酌を取らして、
夜更
(
よふく
)
るを覚えざりき。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
……唄の声がこの月に、
白玉
(
しらたま
)
の露を
繋
(
つな
)
いで、
蓬
(
おどろ
)
の草も
綾
(
あや
)
を織って、目に
蒼
(
あお
)
く映ったと思え。……
伴侶
(
つれ
)
が非常に感に打たれた。——山沢には
三歳
(
みッつ
)
になる小児がある。……里心が出て堪えられん。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
轉
(
まろ
)
ぶ
白玉
(
しらたま
)
の
露
(
つゆ
)
うるはしゝ、
思
(
おも
)
へば
誰
(
た
)
れも
消
(
き
)
ゆる
世
(
よ
)
なるを、
我
(
わ
)
が
身
(
み
)
一ツなき
物
(
もの
)
にせば、
何方
(
いづく
)
に
何
(
なん
)
の
障
(
さわ
)
りか
有
(
あ
)
るべき、
我
(
わ
)
れ
憂
(
う
)
き
世
(
よ
)
の
厭
(
いと
)
はしきは
今
(
いま
)
はじめたることならず、
捨
(
す
)
てんは
兼
(
かね
)
てよりの
願
(
ねが
)
ひなり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
褄
(
つま
)
させ、てふ、
肩
(
かた
)
させ、と
鳴
(
な
)
きます
中
(
なか
)
に、
草
(
くさ
)
ですと、
其
(
そ
)
の
底
(
そこ
)
のやうな
處
(
ところ
)
に、
露
(
つゆ
)
が
白玉
(
しらたま
)
を
刻
(
きざ
)
んで
拵
(
こしら
)
へました、
寮
(
れう
)
の
枝折戸
(
しをりど
)
の
銀
(
ぎん
)
の
鈴
(
すゞ
)
に、
芥子
(
けし
)
ほどな
水鷄
(
くひな
)
が
音
(
おと
)
づれますやうに、ちん、ちん……と
幽
(
かすか
)
に
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“白玉”の意味
《名詞》
白く美しい玉。
(出典:Wiktionary)
“白玉”の解説
白玉(しらたま)とは、白玉粉と呼ばれる米の粉で作った団子である。
(出典:Wikipedia)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
玉
常用漢字
小1
部首:⽟
5画
“白玉”で始まる語句
白玉楼中
白玉喬
白玉山
白玉椿
白玉楼
白玉瓊
白玉粉
白玉殿前