“切溜”の読み方と例文
読み方割合
きりだめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうちに、大きな汁鍋が二つと握飯に沢庵や味噌漬を盛りあわした、鉢や、重箱や、切溜きりだめなどが十ちかくも運びこまれた。
次郎物語:04 第四部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
貰わねえと悪いと云うから、仕方なしに貰うけれども、何でも山盛り呉れるだ、喰物くいものなどは切溜きりだめを持ってって脊負しょってねえばなんねえだ、誠にはア有難ありがてえ事になって、勿体ねえが
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
三味線しゃみせんいたり、一絃琴いちげんきんを習ったり、白玉しらたまを丸めてなべの中へ放り込んだり、寒天を煮て切溜きりだめで冷したり、すべての時間はその頃の彼に取って食う事と遊ぶ事ばかりに費やされていた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)