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族
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やから
ふりがな文庫
“
族
(
やから
)” の例文
DS の昼と悪魔の夜と
交々
(
こもごも
)
この世を
統
(
す
)
べん事、あるべからずとは云い難し。されどわれら悪魔の
族
(
やから
)
はその
性
(
さが
)
悪なれど、善を忘れず。
るしへる
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そんな風に、元を忘れ、奢りに長じたら、おのづから上を恐れず、人を侮り、正しきものの味方から背き去る
族
(
やから
)
も出て來るものである。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
尊き父の第四の
族
(
やから
)
かゝる姿にてかしこにありき、父は
氣息
(
いき
)
を
嘘
(
ふ
)
く
状
(
さま
)
と子を生むさまとを示しつゝ絶えずこれを
飽
(
あ
)
かしめ給ふ 四九—五一
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
この本を見たこともないと申す阿魔や山の神には兎角そんな
族
(
やから
)
が往々あって困りますよ、ハヽヽヽ。何うも余事にわたって恐れ入りました。
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「時に、ラムの
族
(
やから
)
ブジ人バラケルの子エリフ、大なる怒りを
発
(
おこ
)
せり、ヨブ神の前におのれを正しとするによりて、彼はヨブに向かいて怒りを発せり。」
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
▼ もっと見る
われは
飇風
(
へうふう
)
に捲き起さるゝ沙漠の砂の如き、常に重く又暗き空氣を見き。われは亡魂の風に向ひて叫喚するとき、秋深き木葉の如く墜ちゆく
亞當
(
アダム
)
が
族
(
やから
)
を見き。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
すべて汝らの
族
(
やから
)
に属するものことごとく来たってわが呪いに名を
署
(
しょ
)
せよ。わしは今わしの
魂魄
(
こんぱく
)
を
永劫
(
えいごう
)
に汝らの手に渡すぞ。おゝ清盛よ。
奈落
(
ならく
)
の底で待っているぞ。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
かれ
稽首
(
のみ
)
の
御幣物
(
ゐやじり
)
四
を獻る。白き犬に布を
縶
(
か
)
けて、鈴を著けて、おのが
族
(
やから
)
、名は
腰佩
(
こしはき
)
といふ人に、犬の
繩
(
つな
)
を取らしめて獻上りき。かれその火著くることを止めたまひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「群小の
族
(
やから
)
は、頼むに足りません。もしあなたが、かたく誓うならば、私は、これこそと思う胸中の一人物を、
三寸不爛
(
さんずんふらん
)
の
舌頭
(
ぜっとう
)
にかけても、きっと起たせてみせますが」
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
患者等
(
かんじゃら
)
は
油虫
(
あぶらむし
)
、
南京虫
(
なんきんむし
)
、
鼠
(
ねずみ
)
の
族
(
やから
)
に
責
(
せ
)
め
立
(
た
)
てられて、
住
(
す
)
んでいることも
出来
(
でき
)
ぬと
苦情
(
くじょう
)
を
云
(
い
)
う。
器械
(
きかい
)
や、
道具
(
どうぐ
)
などは
何
(
なに
)
もなく
外科用
(
げかよう
)
の
刄物
(
はもの
)
が二つあるだけで
体温器
(
たいおんき
)
すら
無
(
な
)
いのである。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
作法
宜
(
よろ
)
シカラザル儀
之
(
こ
)
レ有ル段相聞エ候、以後右ノ様子ノ
族
(
やから
)
、之レ有ルニ於テハ、
急度
(
きっと
)
、御吟味ヲ遂ゲラルベキ旨、仰セ出サレ候、向後、相慎シミ、作法宜シキ様ニ
仕
(
つかまつ
)
ルベキ旨
大菩薩峠:29 年魚市の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
否、君を思ふ心の深き
底
(
そこひ
)
をば今ぞ知りぬる。君は故里に頼もしき
族
(
やから
)
なしとのたまへば、此地に善き世渡のたつきあらば、留り玉はぬことやはある。又我愛もて繋ぎ留めでは止まじ。
舞姫
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
蹴鞠
(
けまり
)
・茶道・あるいは
連歌
(
れんが
)
・
俳諧
(
はいかい
)
・碁・
将棋
(
しょうぎ
)
等の遊び業これあるところ、今にては御旗本に似合わざる
三味線
(
さみせん
)
・
浄瑠璃
(
じょうるり
)
をかたりこうじては川原ものの真似を致す
族
(
やから
)
も間々これある由
将来の日本:04 将来の日本
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
あはれ
此程
(
このほど
)
までは
殿上
(
てんじやう
)
の
交
(
まじはり
)
をだに嫌はれし人の子、家の
族
(
やから
)
、今は
紫緋紋綾
(
しひもんりよう
)
に
禁色
(
きんじき
)
を
猥
(
みだり
)
にして、をさ/\傍若無人の
振舞
(
ふるまひ
)
あるを見ても、眉を
顰
(
ひそ
)
むる人だに絶えてなく、夫れさへあるに
衣袍
(
いはう
)
の
紋色
(
もんしよく
)
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
終
(
つい
)
に敢えなくなりたまう、その梨の木は、亭々として今も谿間にあれど、果は皮が厚く、渋くて喰われたものでない、秀綱卿の
怨念
(
おんねん
)
この世に残って、
仇
(
あだ
)
をした
族
(
やから
)
は皆癩病になって
悶
(
もが
)
き
死
(
じに
)
に死んだため
梓川の上流
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
大伴家持は、天平勝宝八歳、「
族
(
やから
)
に
喩
(
さと
)
す歌」長短歌を作った。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ペラスゴスなるアルゴスを領する
族
(
やから
)
、アーロスに
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
市をめぐつて海の
族
(
やから
)
が酔うて痴れて酔ひ痴れて
沈め
(新字旧仮名)
/
仲村渠
(著)
聖なる
族
(
やから
)
ヘイムダールの御子達
スカンヂナヴィア文学概観
(旧字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
わが用ゐし言葉は、ネムブロットの
族
(
やから
)
がかの成し終へ難き
業
(
わざ
)
を試みしその時よりも久しき
以前
(
さき
)
に悉く絶えにき 一二四—一二六
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
おそらく闘争は神代よりあった、上御一人をして
万
(
よろ
)
ずの
族
(
やから
)
を
統
(
す
)
べさせたもうことは神の大御心の測りがたいところではあるまいか、ともある。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
否、君を思ふ心の深き
底
(
そこひ
)
をば今ぞ知りぬる。君は
故里
(
ふるさと
)
に頼もしき
族
(
やから
)
なしとのたまへば、此地に善き世渡のたつきあらば、留り玉はぬことやはある。又我愛もて繋ぎ留めでは
止
(
や
)
まじ。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
大伴
家持
(
やかもち
)
が、一族の子弟に与えるため作ったものという「
族
(
やから
)
に
喩
(
ゆ
)
す歌」だった。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
初め天皇、
難
(
わざはひ
)
に逢ひて、逃げましし時に、その御
粮
(
かれひ
)
を
奪
(
と
)
りし
猪甘
(
ゐかひ
)
の
老人
(
おきな
)
を
求
(
ま
)
ぎたまひき。ここに求ぎ得て、喚び上げて、飛鳥河の河原に斬りて、みなその
族
(
やから
)
どもの膝の筋を斷ちたまひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
病院
(
びやうゐん
)
の
小使
(
こづかひ
)
、
看護婦
(
かんごふ
)
、
其
(
そ
)
の
子供等抔
(
こどもらなど
)
は
皆
(
みな
)
患者
(
くわんじや
)
の
病室
(
びやうしつ
)
に一
所
(
しよ
)
に
起臥
(
きぐわ
)
して、
外科室
(
げくわしつ
)
には
丹毒
(
たんどく
)
が
絶
(
た
)
えたことは
無
(
な
)
い。
患者等
(
くわんじやら
)
は
油蟲
(
あぶらむし
)
、
南京蟲
(
なんきんむし
)
、
鼠
(
ねずみ
)
の
族
(
やから
)
に
責
(
せ
)
め
立
(
た
)
てられて、
住
(
す
)
んでゐることも
出來
(
でき
)
ぬと
苦情
(
くじやう
)
を
云
(
い
)
ふ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
領する
族
(
やから
)
率ゐるはペーヂッポスとアンチポス
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
汝これを
異
(
あや
)
しとするなからんため、思ひみよ、地には治むる者なきことを、人の
族
(
やから
)
道を誤るもこの故ぞかし 一三九—一四一
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
しかし、この新将軍が
貴冑
(
きちゅう
)
の
族
(
やから
)
ながらも多年内外の政局に当たり、見聞も広く、経験も積んでいて、決して尋常の貴公子でないことを忘れてはならない。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
文
(
ふみ
)
をば
否
(
いな
)
という字にて起したり。否、君を思う心の深き
底
(
そこい
)
をば今ぞ知りぬる。君は
故里
(
ふるさと
)
に頼もしき
族
(
やから
)
なしとのたまえば、この地に
善
(
よ
)
き世渡りのたつきあらば、
留
(
とど
)
まりたまわぬことやはある。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
海の鰐
六
を欺きて言はく、
吾
(
われ
)
と
汝
(
いまし
)
と競ひて
族
(
やから
)
の多き少きを計らむ。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
領する
族
(
やから
)
其稱はミリミドネスとヘレーネス
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
かゝる
族
(
やから
)
にかくうちまもられ我はそのひとりにさとられき、彼わが裾をとらへ叫びて何等の不思議ぞといふ 二二—二四
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
山のまの家居る民の
族
(
やから
)
まで御幸をろがむことのかしこさ
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
我見るに、今より後程なく來る一の時あり、この時到らば
他
(
ほか
)
のカルロは己と己が
族
(
やから
)
の事を
尚
(
なほ
)
よく人に知らせんとてフランスを出づべし 七〇—七二
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
天の
族
(
やから
)
今なほ汝をまばゆうすとも
異
(
あや
)
しむなかれ、こは人を招きて登らしめんために來れる
使者
(
つかひ
)
なり 二八—三〇
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
あゝブレッティノロよ、汝の
族
(
やから
)
と多くの民は罪を避けてはや去れるに、汝何ぞ亡びざるや 一一二—一一四
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
サラディーノを見き、我なほ少しく眉をあげ、哲人の
族
(
やから
)
の中に坐したる智者の師を見き —一三二
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
蟻の
族
(
やから
)
よりふたゝびもとのさまにかへさる
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
族
常用漢字
小3
部首:⽅
11画
“族”を含む語句
家族
貴族
親族
種族
一族
魚族
氏族
宗族
血族
華族
族人
族長
鱗族
眷族
遺族
士族
族霊
大族
日本民族
御眷族
...