)” の例文
べん游侠ゆうきょうの徒、仲由ちゅうゆうあざなは子路という者が、近頃ちかごろ賢者けんじゃうわさも高い学匠がくしょう陬人すうひと孔丘こうきゅうはずかしめてくれようものと思い立った。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
皆是れ御最期までもが君の、世を思い、家を思い、臣下を思いたまいて、孔子こうしの国を去りかね玉いたる優しき御心ぞ。
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
あのころのだのせいだのという国には、血をながす喧嘩けんかもやみ、泥棒も消え、奴隷どれいもいず、うそつきもいなくなったのなら、はなしは分かる。
呉起ごきここおいて、さんとほつし、つひ其妻そのつまころし、もつせいくみせざるをあきらかにす。つひもつしやうとなす。しやうとしてせいめ、おほいこれやぶる。
全篇の主旨となす所は近年英両国の入寇にゅうこうおよび回教匪徒ひとの反乱とに際して、清国の武備のはなはだ到らざることを慨歎し、以て世を警醒けいせいするにあった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
その男と内田庵氏の様な風采ふうさいちゆう老人とがしきりに稿料の話をして、ちゆう老人は誰が何を書いて幾百フラン儲けたと云ふ様な事を細細こま/″\と話して居たが
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
陳蔡ちんさいの野に放浪して治国平天下の志を行なう機会を求め、ついに小国に召されて国政を指導したと言いますが、イエスの志は神の国を地上に建てんがためであり
孔子もつては見給へども、遂に行かず。ついかえり、六経を修めて後世に伝へらる。これその堯舜三代の道を認めたまふゆゑなり。儒者は孔子をまもりて其経を修むるものなり。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しんの哀公が会を設けて、覇を図る処があつて、せい国の夜明珠やめいしゆ国の雌雄剣、しん国の水晶簾すゐしやうれんなどとならぶ中に、子胥先生、わが楚国もつて宝とするなし、唯善を以て宝とすとタンカを切つて
いろ扱ひ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
の当局が長府ちょうふを改築しようとした。それについて、閔子騫びんしけんがいった。——
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
黄河こうがの上流にあたり、渭水いすいの下流に位置し、ふるの国と隣りあい、遠くはせいの境につらなる水陸の要衝だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
殊に、の一貴人から購め得た一羽の如き、羽毛は金の如くけづめは鉄の如く、高冠昂尾こうかんこうび、誠に稀に見る逸物である。
盈虚 (新字新仮名) / 中島敦(著)
「明治十二年御届としてあるね。この時分の雑誌をよむと、生命いのちのびるような気がするね。文珍報も全部揃ったのがあったら欲しいと思っているんだが。」
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
呉起ごき衞人也ゑいひとなりこのんでへいもちふ。かつ曾子そうしまなび、魯君ろくんつかふ。齊人せいひとむ。呉起ごきしやうとせんとほつす。呉起ごきせいぢよめとつてつまし、しかうしてこれうたがへり。
藩に就くに及ばず、第十子たんを生れて二月にして王とし、十六歳にして藩に兗州府えんしゅうふに就かしめ、第十一子椿ちんを封じてしょく王とし、成都せいとき、第十二子はくしょう王とし、荊州府けいしゅうふに居き
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
たう開元年中かいげんねんちうせいあひだ劫賊こふぞくあり。近頃ちかごろ不景氣ふけいきだ、と徒黨とたう十餘輩じふよはいかたらうて盛唐縣せいたうけん塚原つかはらいたり、數十すうじふつかあばきて金銀寶玉きんぎんはうぎよく掠取かすめとる。つかなかに、ときひと白茅冢はくばうちようぶものあり。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
では、その年、大廟の祭典を行うのに人手が足りなかった。もっとあからさまに云うと、祭典の儀式に最も明るかった人が病気なので、臨時にその代りをつとめる人が、是非必要だったのである。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
「じつは、わが輩はもと渭水いすい提轄ていかつ(憲兵)をしておったという者だ。そういう裁きには手馴れている。わが輩を娘御むすめごの部屋へ案内するがいい」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ることこれしばらくして其母そのははす。つひかへらず。曾子そうし(六六)これうすんじてつ。すなは兵法へいはふまなび、もつ(六七)〔魯〕きみつかふ。〔魯〕きみこれうたがふ。
の政治とえいの政治とはやはり兄弟だな。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
生は乃ち 璵璠よきたま
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そうだ、孔子、今から七百年前に、の国(山東省)に生れて、世の乱れを正し、今に至るまで、こうして人の心に生き、人の魂を救っている。人間の偉大を証拠だてたお方だ。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わしは、李定りていという者さ。というて年中飄々ひょうひょうとしておるから、故郷にいたためしはない。山羊をひっぱって、酒に酔うて、時々、市へ行くので、皆が羊仙ようせんといったりする」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あしたうた女翠蓮めすいれんを送って、晩霞ばんか憲兵も逐電ちくてんすること
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)