“逐電”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちくでん50.8%
ちくてん49.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「若ッ! 一大事出来しゅったい! 三島の宿で雇い入れました鼓の与吉という人足めが、かのこけ猿の壺をさらって、逐電ちくでんいたしましたっ!」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
若様——林太郎様には、一と月ほど前に召使の組と逐電ちくでんいたし、今以いまもって所在が判らず、御主人様ことのほか御立腹でございます。
汝のごときは、その場から逐電ちくてんして今日こんにちにいたった不届き者、復職などはまかりならん。もってのほかな願い。とッとと退がりおろう
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あいつ、大阪を逐電ちくてんしたが、今度参ったなら、元々へ戻るよう、よく申し聞かせておいてやれ。よく働く——親爺に似て、なかなかの才物じゃ」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)