“ちくてん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
逐電88.9%
逐天8.3%
逐轉2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「あいつ、大阪を逐電ちくてんしたが、今度参ったなら、元々へ戻るよう、よく申し聞かせておいてやれ。よく働く——親爺に似て、なかなかの才物じゃ」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
が、翌日瀬沼兵衛の逐天ちくてんした事が知れると共に、始めてそのかたきが明かになった。甚太夫と平太郎とは、年輩こそかなり違っていたが、背恰好せいかっこうはよく似寄っていた。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
逐轉ちくてんして此大江戸へ出てより所々しよ/\方々はう/″\小稼こかせぎは言はずと知れし小盜人こぬすびとぬすみし金や神農しんのう嘗殘なめのこしたる質種しちぐさ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いはれ無く撲殺うちころし村方を逐轉ちくてんして江戸へ出小川町竹田長生院方へ奉公に住込すみこみ奉公中竊鼠々々こそ/\物をぬすため其後麹町へ醫業を開き一時僥倖さいはひを得ると雖もたちま病家びやうかも無なりしより惡漢者しれものあつめて博奕宿を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)