-
トップ
>
-
教師
>
-
けうし
如何考へても
聖書よりは
小説の
方が
面白いには
違ひなく、
教師の
眼を
窃んでは「よくッてよ」
派小説に
現を
抜かすは
此頃の
女生徒気質なり。
教師は
其あとで、
嬰兒が
夜泣をして
堪へられないといふことで
直に
餘所へ
越した。
幾度も
住人が
變つて、
今度のは
久しく
住んで
居るさうである。
京都へ
着いた
一日目は、
夜汽車の
疲れやら、
荷物の
整理やらで、
徃來の
日影を
知らずに
暮らした。
二日目になつて
漸く
學校へ
出て
見ると、
教師はまだ
出揃つてゐなかつた。
村落の
生徒等は
登校の
早いことを
教師から
只一
言でも
褒められて
見たいので、
慌てなくても
善いのに
汁も
煮立たぬうちから
強請むのである。
與吉は
此れで
毎朝おつぎから
五月蝿がられて
居た。
學校で
讀みました
書物、
教師から
言ひ
聞かして
呉れました
樣々の
事は、それはたしかに
私の
身の
爲にもなり、
事ある
毎に
思ひ
出してはあゝで
有つた、
斯うで
有つたと
一々顧みられまするけれど
刀をぬきて妻を
逐ふ
教師もありき
幸ひ
美少年録も
見着からず、
教師は
細君を
連れて
別室に
去り、
音も
其ツ
切聞えずに
濟んだ。
其夜は
教師も
用達に
出掛けて
留守であつたから、
良落着いて
讀みはじめた。やがて
日を
久しく
煩つたり、
雨が
降續いたり、
窮境目も
當てられない
憂目に
逢ふなんどの
場合には、
教師の
情で
手當の
出ることさへある、
院といふが
私立の
幼稚園をかねた
小學校へ
通學するので。