半七捕物帳:08 帯取りの池 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一つは古くて「平素のため」のであり、一つは新しくて特別の場合のためのであった。両方とも黒だった。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
幕末維新懐古談:69 馬専門の彫刻家のこと (新字新仮名) / 高村光雲(著)
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ところがお酒を飲まない平素は、たいへん話下手で、それに吃りました。
小熊秀雄全集-14:童話集 (新字旧仮名) / 小熊秀雄(著)
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その上揶揄は彼の平素のことであった。彼は好んで諧謔を弄した、とフルーリー・ド・シャブーロンは言っている。彼の性格の根本は快活な気分であった、とグールゴーは言っている。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
フランクリンめ、平素から人間は正直でなくつちやならぬと言ひながら、寒いとついこんな嘘まで平気で言つてのけてゐる。
茶話:03 大正六(一九一七)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
博士は平素大学教授といふ名前を厭がつてゐたが、多くの大学教授のうちで、博士は京都大学の最も誇るべき人であつた。
茶話:02 大正五(一九一六)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
平素は家臣の面々と膝を交えて談笑し肘押しぐらいはするのであるが、一旦何事かある時には威厳忽ち四辺を払って堂々たる一城の城主の貫禄、いかなる勇士をも圧服する。
茶話:02 大正五(一九一六)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
茶話:03 大正六(一九一七)年 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)