“菜切庖丁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なつきりばうちやう33.3%
なきりばうちやう33.3%
なきりぼうちょう16.7%
なっきりぼうちょう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの晩、お萬は冗談見たいにして伊八の首にわなを掛け、宅の市に手傳はせて一度ははりつたが、恐ろしくなつて、菜切庖丁なつきりばうちやうで繩を切つた。
平素ふだん女房かないにいたぶられてゐる亭主は女房の不在るすに台所の隅で光つてゐる菜切庖丁なきりばうちやうや、葱の尻尾に触つてみるのが愉快で溜らぬものだ。
亭主ていしゅはいそがしそうに狭い部屋を歩きまわり、仏壇の戸びらの片方はずれているのを引きむしり、菜切庖丁なきりぼうちょうで打ち割って、七輪しちりんにくべてお茶をわかし、先刻窓から顔を出していた子供はと見れば
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
菜切庖丁なっきりぼうちょう刺身庖丁さしみぼうちょうウ、向ウへ向ウへとウ、十一二度、十二三度、裏を返しまして、黒い色のウ細い砥ウもちイましてエ、やわらこう、すいと一二度ウ、二三度ウ、なでるウ撫るウばかりイ
露肆 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)