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ふりがな文庫
“
布團
(
ふとん
)” の例文
新字:
布団
「頭から
布團
(
ふとん
)
を冠つて居りました、何しろ大變な血で、一應は綺麗にしてやりましたが、御檢死前のことですから、そのまゝにして置きました」
銭形平次捕物控:296 旅に病む女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
頼
(
たの
)
み外へ
遣置
(
やりおき
)
急立
(
せきたつ
)
心
(
こゝろ
)
を
鎭
(
しづ
)
めて
覗見
(
のぞきみ
)
るに
平
(
へい
)
四郎は
夜具
(
やぐ
)
に
凭
(
もた
)
れて
鼻唄
(
はなうた
)
を
唄
(
うた
)
ひ居るにぞ
能
(
よく
)
御出
(
おいで
)
なんしたと
屏風
(
びやうぶ
)
の中に
入
(
いり
)
主
(
ぬし
)
に御聞申事が
有
(
ある
)
と
布團
(
ふとん
)
の上へ
上
(
あが
)
りけれども
何
(
なん
)
の氣も
付
(
つか
)
ぬ
處
(
ところ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
よくせき
土地
(
とち
)
が
不漁
(
しけ
)
と
成
(
な
)
れば、
佐渡
(
さど
)
から
新潟
(
にひがた
)
へ……と
聞
(
き
)
いた
時
(
とき
)
は、
枕返
(
まくらがへ
)
し、と
云
(
い
)
ふ
妖怪
(
ばけもの
)
に
逢
(
あ
)
つたも
同然
(
どうぜん
)
、
敷込
(
しきこ
)
んだ
布團
(
ふとん
)
を
取
(
と
)
つて、
北
(
きた
)
から
南
(
みなみ
)
へ
引
(
ひつ
)
くりかへされたやうに
吃驚
(
びつくり
)
した。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
御米
(
およね
)
は
宗助
(
そうすけ
)
のする
凡
(
すべ
)
てを
寐
(
ね
)
ながら
見
(
み
)
たり
聞
(
き
)
いたりしてゐた。さうして
布團
(
ふとん
)
の
上
(
うへ
)
に
仰向
(
あふむけ
)
になつた
儘
(
まゝ
)
、
此
(
この
)
二
(
ふた
)
つの
小
(
ち
)
さい
位牌
(
ゐはい
)
を、
眼
(
め
)
に
見
(
み
)
えない
因果
(
いんぐわ
)
の
糸
(
いと
)
を
長
(
なが
)
く
引
(
ひ
)
いて
互
(
たがひ
)
に
結
(
むす
)
び
付
(
つ
)
けた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
又
(
また
)
モイセイカは
同室
(
どうしつ
)
の
者
(
もの
)
にも
至
(
いた
)
つて
親切
(
しんせつ
)
で、
水
(
みづ
)
を
持
(
も
)
つて
來
(
き
)
て
遣
(
や
)
り、
寐
(
ね
)
る
時
(
とき
)
には
布團
(
ふとん
)
を
掛
(
か
)
けて
遣
(
や
)
りして、
町
(
まち
)
から一
錢
(
せん
)
づつ
貰
(
もら
)
つて
來
(
き
)
て
遣
(
や
)
るとか、
各
(
めい/\
)
に
新
(
あたら
)
しい
帽子
(
ばうし
)
を
縫
(
ぬ
)
つて
遣
(
や
)
るとかと
云
(
い
)
ふ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
▼ もっと見る
發作
(
ほつさ
)
が止むと暫くの間、彼女は疲れ果てゝ横になつてゐたが、それから小聲で云つた——「ジエィン、あなたの足はむきだしなのね、此處で横になつて、私のお
布團
(
ふとん
)
でお包みなさい。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
綱の中程のところに、一寸では見えないやうに刺し込んである針が五本、十本、それは
布團
(
ふとん
)
針の太く
逞
(
たく
)
ましいので、そのあたりの綱に、少しばかり血がにじんでゐるのも無氣味です。
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
愛想
(
あいそ
)
も
盡
(
つ
)
かさず、こいつを
病人
(
びやうにん
)
あつかひに、
邸
(
やしき
)
へ
引取
(
ひきと
)
つて、
柔
(
やはら
)
かい
布團
(
ふとん
)
に
寢
(
ね
)
かして、
寒
(
さむ
)
くはないの、と
袖
(
そで
)
をたゝいて、
清心丹
(
せいしんたん
)
の
錫
(
すゞ
)
を
白
(
しろ
)
い
指
(
ゆび
)
でパチリ……に
至
(
いた
)
つては、
分
(
ぶん
)
に
過
(
す
)
ぎたお
厚情
(
こゝろざし
)
。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
存命
(
ながらへ
)
孝行の
嫁
(
よめ
)
に苦勞をさせんよりは
寧
(
いつそ
)
死
(
し
)
ぬるぞ
増
(
まし
)
ならん今宵の留守を幸ひに首を
縊
(
くゝつ
)
て死なんものと
四邊
(
あたり
)
を
探
(
さぐ
)
り廻りけるに
不※
(
ふと
)
細帶
(
ほそおび
)
の手に
障
(
さは
)
れば是幸ひと
手繰寄
(
たぐりよせ
)
枕元
(
まくらもと
)
なる柱の根へ
夜着
(
よぎ
)
布團
(
ふとん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
もう
一呼吸
(
ひといき
)
で、
燃
(
も
)
え
上
(
あが
)
るところであつた。
臺所
(
だいどころ
)
から、
座敷
(
ざしき
)
へ、
水
(
みづ
)
も
夜具
(
やぐ
)
も
布團
(
ふとん
)
も
一所
(
いつしよ
)
に
打
(
ぶ
)
ちまけて、こたつは
忽
(
たちま
)
ち
流
(
なが
)
れとなつた。が
屈強
(
くつきやう
)
な
客
(
きやく
)
が
居合
(
ゐあは
)
せた。
女中
(
ぢよちう
)
も
働
(
はたら
)
いた。
家内
(
かない
)
も
落
(
おち
)
ついた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「俺は
布團
(
ふとん
)
を冠つて寢て居るんだよ、ちよいと來て見るが宜い」
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
させにける此時吉兵衞は
布團
(
ふとん
)
の上より
下
(
くだ
)
り兩人に向ひ申けるは
我
(
われ
)
將軍
(
しやうぐん
)
の
落胤
(
らくいん
)
とは全く僞りにて實は紀州名草郡平野村の
修驗者
(
しゆけんじや
)
感應院の弟子寶澤といふ者なるが平野村にお三婆と云ふ者あり其娘こそ誠にお
胤
(
たね
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
……
炭
(
すみ
)
が
刎
(
は
)
ねまして、あのお
布團
(
ふとん
)
へ。……
申譯
(
まをしわけ
)
がございません。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おかみさん、つまんで
布團
(
ふとん
)
へ
載
(
の
)
つけなさいよ。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
布
常用漢字
小5
部首:⼱
5画
團
部首:⼞
14画
“布”で始まる語句
布
布団
布令
布子
布片
布施
布巾
布衣
布袋
布哇