“ふとん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蒲団78.1%
布団16.3%
蒲團2.6%
布團1.8%
0.4%
臥被0.2%
0.2%
裀褥0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この子は、母よりも父のほうをよけいにしたっていて、毎晩六畳に父と蒲団ふとんを並べ、一つ蚊帳かやに寝ているのです。
おさん (新字新仮名) / 太宰治(著)
自分は今まですわっていた蒲団ふとんの裏を返して、それを三尺の床の前に直して、「さあこっちへいらっしゃい」と勧めた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「君、布団ふとん着て寝たる姿やとか何とか云うが、どこに布団を着ている訳かな。ちょっとここまで来て教えてくれんかな」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
布団ふとんは、あすこに這入はいってるから、ひとりで出して御掛けなさい。一枚三銭ずつだ。寒いから二枚はいるでしょう」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
勘次かんじはひつそりとしたいへのなかにすぐ蒲團ふとんへくるまつてるおしな姿すがたた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しなはそれからふくれた巾着きんちやくめにねあげられた蒲團ふとんはしおさへた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「頭から布團ふとんを冠つて居りました、何しろ大變な血で、一應は綺麗にしてやりましたが、御檢死前のことですから、そのまゝにして置きました」
臺所だいどころから、座敷ざしきへ、みづ夜具やぐ布團ふとん一所いつしよちまけて、こたつはたちまながれとなつた。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
朝になって女の死骸にかけたふとんを開けてみると頭がなくなっていた。呉侍御は怒って侍女達を鞭でたたいてせめた。
陸判 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
私はうわべに迷わされたようなふりをしておりますと、彼奴はふとんをあけて入りかけましたが、また驚いて、どうして刃物があるのだといいました。私はもともと穢い物で指を汚すのはいやでしたが、ぐずぐずしていて間違いができると困りますから、とうとう捉えて片輪にしてしまいますと、彼奴は驚いてえながら逃げてしまいました。
五通 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
これも何か思い当る処あるらしく、客なる少女の顔をじっと見て、又たそっと傍の寝床を見ると、少年は両腕うでまくり出したまま能く眠っている、其手を静に臥被ふとんの内に入れてやった。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
木魚は小さいのは可愛らしいものであるが、大きなのがふとんを敷いて座っていると、かなりガクガクとした平たい四角である。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
そして我家へ帰ってみると、黄英はもう家の掃除をして、牀榻ねだい裀褥ふとんの用意をしてあった。
黄英 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)