“かいまき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掻巻77.5%
掻卷11.8%
抱卷2.9%
抱巻2.9%
小衾1.0%
掻捲1.0%
臥被1.0%
袍巻1.0%
被1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
栄二がもう起きるようすのないことを認めてから、おのぶは小座敷を出てゆき、掻巻(かいまき)を持って戻ると、栄二の躯へそっと掛けてやった。
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
時(とき)に、毛(け)一筋(ひとすぢ)でも動(うご)いたら、其(そ)の、枕(まくら)、蒲團(ふとん)、掻卷(かいまき)の朱鷺色(ときいろ)にも紛(まが)ふ莟(つぼみ)とも云(い)つた顏(かほ)の女(をんな)は、芳香(はうかう)を放(はな)つて、乳房(ちぶさ)から蕊(しべ)を湧(わ)かせて、爛漫(らんまん)として咲(さ)くだらうと思(おも)はれた。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
暖(あたゝか)に寢(ね)かす事ならず豫(かね)て金二分に質入(しちいれ)せし抱卷(かいまき)蒲團(ふとん)有(あれ)ども其日を送る事さへ心に任(まか)せねば質(しち)を出す金は猶更(なほさら)なく其上吉之助一人口が殖(ふゑ)難儀(なんぎ)の事故夫婦は膝(ひざ)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
火桶(ひおけ)をひき寄せ、机に凭(もた)れて、もの思いに耽(ふけ)っていたが、やっぱり酔っていたのだろう、そのままうたた寝をしたらしい、眼をさますと背に抱巻(かいまき)が掛けてあった。
竹柏記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
猶小衾(かいまき)を額の上までずうッと揺(ゆす)り上げて被(かぶ)ったなり口もきゝませんから、新五郎は手持無沙汰にお園の部屋を出ましたが、是が因果の始(はじま)りで、猶更お園に念がかゝり、敵(かたき)同士とは知らずして
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
父よりも母よりも、艶子さんよりも澄江さんよりも、家の六畳の間が恋しくなった。戸棚に這入(はい)ってる更紗(さらさ)の布団と、黒天鵞絨(くろびろうど)の半襟(はんえり)の掛かった中形の掻捲(かいまき)が恋しくなった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
宗近の阿父(おとっ)さんは、鉄線模様(てっせんもよう)の臥被(かいまき)を二尺ばかり離れて、どっしりと尻を据(す)えている。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二人とも心地よさそうに体(からだ)をくつろげて、あぐらをかいて、火鉢を中にして煙草を吹かしている、六番の客は袍巻(かいまき)の袖(そで)から白い腕を臂(ひじ)まで出して巻煙草の灰を落としては、喫(す)っている。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
女は起って榻(ねだい)の上にあがった。南はぼんやりそれを見ていた。女は榻にあがって横になるなり、被(かいまき)を取って顔の上から被った。
竇氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)