“マトラ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
敷布団33.3%
蒲団33.3%
33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その六階の露台に敷布団マトラを敷き、半裸体に引きむかれた狐面こめん痩躯そうくの東洋人コン吉が、隆々たる筋肉を西北の寒風に吹かせ、前後不覚にわなわなと震えながら
それ故私は旅館の寝床の毛布を引捲ひきまくる時にはいつも嫌悪の情に身をふるわす。ここで昨夜ゆうべは誰れが何をした。どんな不潔な忌わしい奴がこの蒲団マトラの上に寝たであろう。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
デミドヴァが、「所有品を持って行ったほうがいいでしょうか」とたずねると、「マトラだけでいいだろう」とコルビンスキーは素気なくいって隣の食堂へ行った。
淪落の皇女の覚書 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)